第3章 青龍
修行の試練を終えた私達は、神殿の中へと入る。
神殿とは言うけれど、正直な感想としては神社のような日本的な雰囲気がある。
木造なのがそのせいなのかも?
ただ全体的に青い色が目立つ。
これは青龍の色が青色だというのも関連があるのかもしれない。
「あなた達はここで修行してもらいます」
そう言って案内された所は。
かなり広い広場。
その中央にはかなり広いマットがある。
これは?
「まずはその中に入ってもらいます」
ふむ。
どうやらこの中で修行をやるみたいね。
足を踏み入れる。
それほど堅くない、かと言って柔らか過ぎでも無い。
歩いたり走ったりするのにそれほど邪魔になるような感覚じゃないわね。
ここで何を?
「手っ取り早く強くなる方法は一つ」
え?
「強い敵と戦う事。それはあなたが一番分かってるはず」
まさか!?
確かに。
さっきのジャイアント・エレファントと戦った時は、急激に成長したような感じだったけど。
「それで、何と戦わせる気や?」
そうだ。
それが一番重要。
「今のあなた達なら楽勝だと思いますけどね」
そう言いつつ出して来たのは。
一匹の龍だった。
よくRPGで出てくるドラゴンじゃない。
どっちかと言うとゲームや漫画で出てくる”青龍”はこっちのイメージが強い。
って。
「これと戦うの!?」
いくらなんでもレベルが違い過ぎると思う。
こっちはまだ冒険に出たての低レベルなのに。
最後のボス近くに出てくる門番クラスだよ、これは。
「言ったでしょ?あなた達なら楽勝だって」
いや、絶対楽勝ってレベルじゃないと思う。
「その中で戦ってる限りは命の保証もするから、安心して全力を出しなさい」
何かさらっと、とんでもない事を言ってる気がする。




