娘を送り出す父に悪いやつはいない
適当に書いてきます。
主人公の物語にどうか一読。
(飛ばし飛ばしですみません)
「お父さんみてみてぇ」
「ピーマン食べれたのか。偉いな」
ヨシヨシされる手。ちょっと大きくて、暖かい。そして、私の髪を撫でてくれる手。
「みてみてぇ」
「いいのを見つけたねぇ。美味しそうだし買っていこうか。」
(僕はこの子に喜んで貰えているだろうか。傷つかない毎日を怒れているだろうか。)
「お父さんみてみてぇ」
「かわいいねぇ」
(娘は僕に構ってくれる。自己顕示欲が高いのか。頼ってくれているのか。この気持ちの先に繋がる幸せはないのだろうか。)
「今日から萌やしは、お姉ちゃんだな」
「お父さんどうして…泣いてるの?」
「泣いてたか?そうか…父さんは幸せで泣いているよ」
(なんだろう…人の感情とは分からないものだ。萌やしにもこんな気持ち芽生えてたらもっといいな。)
ー
「父さん…あの。。この人うちと一緒に暮らしたいの」
「…」
(目の前にいたのは獣人だ。どうやら家族がいないらしい。泥だらけで衣服もなんだか、もろい。)
「萌やしどうしたの?」
「えっと…この子河川敷の所に倒れてたの。そしてね…家に盗賊が来て家族を失ったらしいの。」
(悲しい。そして、哀しい。うちの子はこの子の話を聞いてどう感じたのだろうか。そして、聴いてしまったのだろうか。)
「そうかい。とりあえず家あがろうか。」
家にはお父さんとお母さん妹と養子。
そして私。
私はもう高校生になる。妹は5歳差で産まれ、すみれちやんが家に来て6年も経った。
「お父さんみてみてぇ。合格したよ!」
「…そうか。合格したのか。ごうか…くしたか。」
(萌やしは頑張り屋に見えて人の痛みを誰よりも分かるような子だ。今の世の中じゃあこんな子は中々いないだろう。そんな子が、今もすくすくと成長し、勤勉にこうしていい高校に通っている。とても嬉しい…きっと嬉しいから感情が湧いているのだ。)
「お姉ちゃん!」
「…こやし?」
(私は良い姉妹を持った。)
姉が頑張った事に姉妹が涙を流して抱き合っている。遠目で見て泣いているすみれは健気でその目に色がうつっている気がした。
「お姉ちゃん…私負けないから!」
「うん!私も」
私は幸せなんだと思う。お父さんは優しくて慕ってくれる妹。ほっぺたが大きくて笑うと素敵なすみれちゃん。怒ると怖いけどいつも私の事考えてくれてるお母さん。
そう、私はこのいつもの日常がたまらない宝物なのだ。
「お父さん!みてみてぇ!」
「うん。似合ってるよ」
新しい制服。新しく始まる日常。そして、新しい人にあうんだ。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
(大空と雲。扉の先に制服姿の娘。これ以上の幸せの先に一体なにがあるんだろうか。)
次にも期待しないでお待ち下さい




