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第4話 ちーちゃん
ぼくの大事なちーちゃん。
ほんとは「マーシアさま」って呼ばなきゃいけないのかもしれないけど、心の中ではずっと「ちーちゃん」なんだ。
湯に沈められて、泡だらけになっても――ちーちゃんが笑ってくれるなら、平気。
歯を磨かれて、くすぐったくても――「よくできました」って言ってくれるなら、がんばれる。
「わん」って鳴かされて、ちょっと恥ずかしくても――ちーちゃんの笑顔が見られるなら、なんだってする。
(だって、ぼくは神狼だけど……ちーちゃんのわんこでもあるから)