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女の裏の顔が怖すぎる  作者: 解氷
2/6

本性


 結局その後、俺はぼーっと授業を聞き流し、気づいたころにはもう放課後だった

俺は当番に当たっていた掃除を素早く終え、あとは帰るのみとなった

 ぼっちの性質として、人に話しかけられないというものが挙げられる

そのため黙々と作業に徹することができ、掃除などの単純作業は早く終わらせる事が可能なのだ

 放課後の開放感に浸りつつ、俺は掃除用具を片付けに教室へと向かう

今日は吹奏楽部も練習がないのか、校舎内は静寂に包まれており、時折外の運動部の声が耳に入ってきた

 運動部、大変だよなぁ。マジでチームスポーツとか俺絶対無理だわ。俺のチームスポーツ経験はせいぜいプロスピ止まりだからなぁ。それ、チームでやるものでもなければスポーツでもないんだよなぁ

教室に到着し、俺は掃除用具箱の扉を開ける

・・・汚ねぇな

 想像以上に汚すぎてこのままでは道具を片付けることができないので、仕方なく整理整頓に着手することにした

やばい、帰りたくなってきた。でもここで投げ出さない感じ、実は俺社畜適性高いのでは?嫌すぎる

 すると整理の途中で、何故かまだちりとりに残っていたゴミをぶちまけてしまった

電気をつけるのを面倒くさがった結果、ゴミが完全に視界に入らなかったのが起因した

「うわっ・・・最悪・・・」

前掃除したやつ誰だよ。もし俺が爆豪勝己なら掃除用具ごと爆破していたかもしれない。俺が短気キャラでないことに感謝してほしい

ため息を吐きつつ、俺がゴミを片付けようと屈んだときだった


事件はここで起きた


 床にぶっ倒れている女子生徒が俺の視界に入ってきたのだ


謎すぎる状況と全く動かない女子生徒を前に俺の思考は一瞬フリーズした

ど、どうすればいいんだ!?どういう状況だ!?

と、とりあえず保健室だ!

俺がワタワタしながら滝汗を流していると、倒れている女子生徒が顔を上げた

慌てながらも若干近づいていた俺は当然のごとく目が合い、相手の顔を認識する

あれ?この人って・・・誰だっけ?いや確か・・・!

あともう少しで人物を特定できそうだった俺だが、ここで予想外のことが起きた

意識が冴えた目の前の女が急に叫び声を上げたのだ


「キャー!夜這いー!」


よ、夜這い!?

「ちょっとあなた何ですか何もしてませんかマジで近寄らないでくださいキモいんでいやフリとかじゃなくて割とマジでキモいんですけどー!?」

ちょ、ちょっと待ってくれ、展開が急すぎる!

俺はぼっちなので普段あんまり強く出れないが、ここではひとまず誤解を解かなくては!

「いや、違う違うほんとに違う!何もしてねぇよ!」

彼女は俺の言葉を聞くと首をブンブン振る

「いやいや絶対してたよ絶対キモいし!」

してねぇよ!あと、キモくねぇよ!

「してねぇしてねぇ、そんなこt

「いやいや絶対してたよ絶対キモいし!」

なんだコイツ全然話聞かねぇ!

とはいえ誤解を解かなくてはまずい!

「俺が教室入って来たらあんたがぶっ倒れてたから様子を見に近づいただけだ!」

すると彼女は興奮しながらも眉根を寄せる

「はぁ!?私がこんな場所で倒れてるわけないでしょ!?何を言ってんの夜這いのくせに!」

こいつマジでぶん殴りたい!

というかこのままでは埒が明かない!


 俺はなにか自分の潔白を証明できるものはないかと気を巡らせる

すると、片付けるはずだった掃除用具とぶちまけたゴミが目に入る

「ほら!あれを見ろ!俺は掃除から帰ってきて片付けをしていただけだ!」

俺の言葉を聞いた彼女は俺の後ろに散乱したゴミに目をやり、数秒動きを停止した

そして何かを察したのか、気まずそうにこちらに視線を戻す


彼女は何かを諦めたようにため息を吐いたあと、非常にシリアスな表情を作っていた

「明暗くん、驚かないで聞いてね」

そして彼女は緊張したようにゴクリと喉を鳴らして付け足した

「私、実はさっきまで寄生獣にに操られてたの」

「やかましいわ」

寄生獣とか知ってんのかよ


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