006
「じゃぁ、明日連れてくるな。どれぐらいいる予定??」
『どうかな・・・自分ではコントロール出来なくって。ごめ・・・』
「くーちゃん?」
何も悪くないのに謝ろうとする彼女を止めた。
『ん?』
「謝ったりする必要はないんだ。だから、そういうのは禁止(苦笑)」
『・・・・』
「不安が大きいのも分かるけど、くーちゃんもかつやもここの人なんだ。だから、知らないことは教えてって言えばいいんだよ^^」
しばらく、沈黙が続いたが
『分かった。ありがと^^』
「じゃぁ、また明日^^」
リュイ君を見送った後・・・すぐに、家に入れなくて、ふらっと庭に向かった。
しばらく、ぼーっと庭を眺めていると・・・
「くーちゃん。風邪ひくよ」
中に戻ってしまったと思っていたのに、そう言いながらブランケットをかけ、そして隣に座った。
私が聞く彼は、とてもチャラいのに、実際はそうは思えなかった。
噂でしかないのか・・・・私が苦手なの知ってるから、出さないようにしてくれてるのかな??(苦笑)
『ありがと』
「何も言ってなくてごめん。でも、先に言っちゃったら、もっと身構えてたでしょう?」
『そうだね・・・・。気にしてくれてありがとう。でも、無理して来ない方が良かったのかもしれないね。どれだけ迷惑かけてるんだろう。色んな人巻き込んでる。謝るのなしって言われたけど、無理(苦笑)』
「(苦笑)そう言うと思ってた。」
『でもさ・・・・』
そういうと、躊躇したのか言葉に詰まったようだ。
「もっと、吐き出したらいいのに(苦笑)きっとみんな受け止めてくれると思うよ。」
『そうだね。受け止めてくれる人いると思う。でもね。それってさ、一握りなんだよ。』
「そっか・・・」
『(笑)だって、みんな自分の依り代さんが一番大事じゃん。言いたい放題言ってるなぁって思うこともあるけど(苦笑)私が思うに、照れ隠しなんじゃないかな。はぁ。割り切っていれると思ってたんだけどなぁ・・・・。一度、甘えちゃったら駄目だった(苦笑)欲が出た。』
話ながら声が揺らいでいった。
かつやは、慰めようかと思ったけど・・・してはいけない気がした。
だって、俺は分かってあげれないから。
『・・・かっちゃんは、どう思ってるの?』
「俺?そうだねぇ・・・・。向こうは向こうでちゃんと動いてるし、色んな所に行けるのは楽しいよ。」
そこは、取り繕うことなく本音を伝える。
『なら良かった^^これってさ。私だけじゃないけど、きっと当事者にしか分かんないと思うんだ。だから、誰にも言わないようにしようって思ってた。』
「それは、あっちでの話でしょう?」
『うん』
「たまに、こことか他のとこ行ってたじゃん?」
『・・・・・うん』
「いつだったか様子がおかしくってさ。すぐには分からなくて、考えてたんだけど・・・・時間がかかっちゃったけど、気がついたんだ。」
『あまり楽しそうじゃなかった?』
どこに行っても、何していたか分からない自分がすごく嫌だった。
自分だけ取り残されたようで、とても不安だった。
八つ当たりも違うと思って、触れないようにしていた。
本当は、もっと詳しく聞きたかった。
「そうじゃない。(苦笑)必死にくらいついていこうとしてた。でも、結局分からないことばっかりだったんだと思う。本当はもっと(自分が何していたとか)知りたかったんじゃない?それは俺達のせいでもあるかもしれないね(苦笑)」
『そこは否定しない(苦笑)でも、今度からは出さないようにする。まぁ、今ここに来てることもきっと分かってないから、改善しようがないかな。』
少し自虐的に笑った。
「じゃぁ、ここではめいいっぱい楽しもう?きっとそれだけでも違うよ。」
『うん。』
ほっ。良かった・・・・少し浮上してくれたかな。
『そういえば、リュイ君と仲良いんだね?』
「そうでもないよ?まぁ、ふーさんから聞いてただけ。先に紹介してもらったんだ。俺の見立てでは、あの人は大丈夫。悪いようにはしない。」
『うん。いい人そうだった。』