002
その日以降、何度考えても俺には理解できるはずもなく・・・・誰にも相談できず悩んでいた。
殿下からまた呼び出され
「あれからずいぶんと悩んでると思ってな」
「そう・・・ですね。信じていないわけじゃないんですが(苦笑)」
「分かってる。だから、一度会わせてみようと思ってさ」
「えっ?」
「幼馴染のお前にしか頼めないんだよ」
「俺を頼っていただけるのはありがたいんですが・・・俺に務まります?」
「あぁ。それから、仕事の話じゃないから(苦笑)普通に接してくれ」
「わかり・・・分かった。で?俺は会っても大丈夫なのか?」
さっきよりも、より砕けた口調になった俺は、実は殿下とは幼馴染。
宰相には、もう一人幼馴染がいてその彼がなる予定だ。
俺は、騎士に向いていたようで、殿下付きの騎士になったのだ。
普段は、城内の騎士と同じ仕事をしているが、場合によって彼の護衛に当たる。
とはいっても、そばにいることの方が多いが(笑)
「多分。・・・・俺とずっと会うのはまずいんでな(苦笑)でも、俺の信用してる奴なら、彼女も安心してくれると思って。」
立場上、そうお目にかかれる人ではないのだから・・・・当然と言えば当然か。
「なるほど。」
「何かをして欲しいわけじゃないんだ。ただ、無茶しそうな時だけ止めてくれるだけでいい」
「じゃぁ、会わせてもらって、彼女がちゃんと接してくれるって分かれば・・・かな」
「助かる。しばらくは、別の世界のやつを一人付けるが・・・まぁ、色々気にせず接してくれ」
なんだか、最後は濁されてしまったが・・・会ってみないと何とも言えないだろう。
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