支え
昨日取ったBUMP OF CHICKENのアルバム「aurora arc」があまりにも良すぎて夜な夜なテリヤキチキンを作りながら藤原基央さんについて調べてしまった。ストーカーかよとか思いながら年齢を調べてみると同年代じゃないか。
何であんな言葉が紡げるのかが羨ましくもあり、ただただ凄いなと感じることが多かったのだけれど、2007年にリリースした「orbital period」以来久しぶりに心に刺さったアルバムだったから思わずリピートしながら寝ていたら思わず泣いてしまったのだよ。
下世話な話、「藤原基央 結婚」と検索してしまうような内容でもあり(これもかなり痛い)結局分からないとかそのサイトに言われても思わず「知らねーし、本人の問題だろ」とか思いつつ、検索した私を恥じてしまった。深夜のテンションは怖い。
歌詞の中でよく出てくる出会いや「ひとり」という言葉に寂しさと孤独を感じ、理解されたいのか、諦めているのか、それとも希望を与えているのかとも思うような歌詞が連続して現れてくるからどこか切なくて泣いてしまったわけなのだ。四十代って切ないのかもしれない。
私の愛する椎名林檎さんも「三毒史」の中で使っている「孤独は自由」とかいう言葉も、結局一人で誰もいないけれど、自由に行動できる今がかけがえのないものなのだろうなとか思ったりする。彼女は人生充実しているように見えるし、子育てとか話のインタビュー、楽しそうだもの。
私の指針である彼女は二歳離れていて、いつも歌で私の人生を支えてくれていると感じているくらい好きなのだけれど、歌というものは存在しているだけで力になるから凄いと思う。
「無罪モラトリアム」から「加爾基 精液 栗ノ花」にかけての成長も人生の渡り方も、必ず女性が通る道筋のような気がして仕方がない。
「子供を持てば やがて苦痛も失せるのか」とかね。その時ちょうど妊娠中だったから何となく思うところはあった。
そして、密かに心配していたのがサカナクションの山口一郎さんだったりしたのだけど、今回弾けたなと感じるアルバム「834.194」はいい意味で裏切ってくれたなと感じた。
ここ一、二年ベストアルバムしか出なくて(もちろんシングルなどはあったが)「もう新しい曲はできないのかな」とか「今葛藤しているのかな」とか感じていた。
以前の「アイデンティティ」や「夜の踊り子」とかテクノ感の強い作品が多かったのが、「新宝島」あたりからユーザーが求めるものとは変わってきたのかなと感じるところもあってどうなるのか見ていたら、今回の「忘れられないの」と来て「834.194」じゃないですか。
若い頃ならこの違い受け入れられなかったと思う。私はこだわりが強いから。でも今は「やったな」と、一ファンとして喜んでしまったところはある。
その山口一郎さんだけれど、私と同じ歳だったことに驚いた。まだまだ頑張らないと、同じ年代の人はたくさんいて、一つの歌を取っても何か思い当たるような葛藤や苦悩、ある意味の開き直りなどを感じることができる。それが四十代というものなのかと感じることが最近多かった。
少し年代は離れるが、Mr.Childrenの桜井和寿さんなどは私より一回りは上なわけじゃないですか。十年前のアルバムを今聞いて何が言いたいのか分かるという神がかったことをやってくれる。本人はそんなこと考えてないのだろうけれど。
歌は私に取ってとても大切なものだ。自分の言葉で話せないことを伝えるためのツールであり、代弁者である。これが言いたかったとか思ったり、この怒りや矛盾をぶつけたいとか感じる時に聴くと心が落ち着くこともあり、モチベーションを上げてくれるときもある。
十四歳の時からラジオにはまり、音楽を糧にして生きてきた私に取って「音」と「言葉」はなくてはならないものなのだ。
ちなみに当時はまっていたものはTHE BOOMの「真夏の奇跡」だ。十四歳なのに「愛してるって言って 貴方の口から」とか聞いてたんだよ。恋愛もしたことないのに。ただ幼少期、親の愛が欲しかっただけだと感じているのだけれど。
何故、美しい歌詞の「真夏の奇跡」ではなく「島唄」が売れたのは未だに納得がいかないのは秘密だ。
あとはTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(敢えて英文字、そして変換されないから手打ち)。
これはね、本当に長い付き合いで、本当に辛いときに聴くようにしている。それで気分を上げて次に向かう時に聴くものにしていて、大切な楽曲。もう十五年の付き合いになるのか。
最近聴くのは「Cisco」だね。「Cisco!!」しか言わないの。でも堪らんよね。さすがモンスターバンドとかカリスマバンドとか言われるだけあるよね。でもアベフトシさんが亡くなってからはもう再現できないと思っているし、もうチバユウスケもいい歳だからね。名盤なんだけどね。
最後に少しだけ深夜のテンションに付き合ってくれ。
彼とカラオケに行って彼が歌っていた曲がBUMP OF CHICKENの「orbital period」に収録されていた「飴玉の唄」だったんだ。帰って急いで曲を探して「orbital period」に収録されていることに驚いた。私が感銘を受けたアルバムだったから。当時は「飴玉の唄」あまり好きではなくて「カルマ」とか「メーデー」とか「才悩人応援歌」とか「プラネタリウム」を聞いていたから気付かなくって。こんないい曲を見つけれなかったんだなと思いつつ、彼の声でこの歌だけ収録してくれとか思った一曲だった(すまない、BUMP好きな皆さん)
同じアルバムが好きだったんだなって思ったら嬉しくて。他にも色々共通点があった。ここでは言わないけど。大切な宝物なんだ。
言葉で言えないことを歌に託すっていうのは今思えば共通点だったのかもしれない。想像だけれど。不器用な人だったから。そして私も不器用だな。今でも不器用だ。
ともかく今回のBUMP OF CHICKENの「aurora arc」、ぜひ聴いてみて下さい。藤原さんがいかに素晴らしいか分かるから。
これからも歌だけが私の支えなのだと思う。支えてくれるのは歌だけなのだ。大切なんだ。