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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

とある保身の転生者?

どうも、えんとつそうじです。


今回の話は唐突に思いつき、その思いつきのままに急いで書き上げたものなので、かなり雑な作り(特に後半)になっていますが、暇つぶしにでもお読みください。



それではどうぞ。



【クラウス魔法学園】。



 大陸きっての魔法大国である「サンクレア王国」の首都郊外に存在するこの学園は、かつて初代サンクレア国王が永遠の我が友と讃えたとされる伝説の魔法使い、「大賢者クラウス」が創設した、この国で最も歴史と権威がある名門校として知られている。



 そのためか、この学園には毎年多くの素質ある若者たちがこの学園にやって来るのだが、実は今年。そんな学園を震撼させる大事件が起こる。



 前述したように、この学園には毎年多くの才能のある者たちが入学するのだが、その中には普段ならお目にかかれないほどの、高貴な身分にいる者たちも多数存在する。



 学園では、身分など関係ないとされ、学園の教師たちも、その規則があるため例え相手が王族でもそれが生徒ならば毅然と対応するのだが、それは人間社会の常、皆が皆そういう対応をできるはずもなく、そのためか、自然と彼らは学園の重要な仕事を任せられる有力者になっていったのだが、そんな彼らが、今年入学してきたとある女性徒に次々と籠絡されていき、その女生徒の取り巻きになってしまったのだ。



 その女生徒は元々平民として生活していたのだが、最近とある事件により強大な魔力に目覚め、それに目をつけたとある伯爵家の人間が彼女を養子にとり、自家の人間としてこの学園に入学させたのだ。



 そんな彼女が取り巻きにした男子生徒たちは、この学園の有力者たちの中でもさらに高い地位におり、そのため、自然とこの学校内の最高位の組織である生徒会に所属することとなり、彼らもそれを当然と受け止め、様々な人々の期待の念に見事に応えながら、この学園の経営に関わっていた。



 そのためか、彼らは学園中の生徒たちから尊敬の念を一身に受けていたのだが、しかし、彼女の取り巻きへと墜ちてからは、生徒会の面々は自分たちの業務を放棄し、その女生徒の気を惹くための行動ばかりを行うようになる。



 そのためか生徒会の活動が停止し、学園経営に支障が出始め、そればかりか彼らは、その女生徒に危害を加えようとした者(ただしその女生徒の主観)、その女生徒が邪魔だといった者たちを、その実家の権力で次々と排除していったのだ。



 もちろん、彼らを諌める者もいたが、その者たちも邪魔者として排除されていき、やがて彼らに何かをいうものは誰もいなくなっていった。



 なにせ、いくら名目上は学園では地位など関係ないといわれても、彼ら(正しくは彼らの実家)は貴族として最高位の地位を持つ者ばかり。そんな彼らに逆らえるものなど殆どおらず、また王家からある程度の保障を得ている学園側であったが、学園は彼らの家から毎年多額の寄付を受け取っており、また今代の学園長は家のコネでその地位に就いた、気弱でことなかれ主義な性格の人間であるため、数人の教師の反発を受けながらも彼らの行動を止めようとはせず、そのため学園の雰囲気は徐々に暗いものになっていき、治安もどんどん悪化していった。



 自然と生徒たちは、その女生徒達と取り巻きたちを、尊敬から一転侮蔑の念で見始めたのだが、しかしそれと同時に彼らは現状を諦め始めてもいた。



 名実ともに彼らの代表に相応しかった彼らはもはやなく、彼らを諌めようとするものの末路を見てきた彼らには、もう彼らの行動に干渉するような勇気も度胸もない。なので、彼らにできることは、心の中で見下しながらも、彼らのご機嫌とりに終始するか、彼らに目をつけられないよう、彼らが全員卒業するか、自身が卒業するまでひっそりと隠れるように学園生活を送るしかない。



 誰もが暗い雰囲気で学園生活を送る中、その事件は起こった。件の女生徒がとある侯爵令嬢に暴行を受けたというのだ。



 その侯爵令嬢は、この学園の生徒会会長である第二王子の婚約者で、そのため生徒会の面々とも友好的な関係を築けていたのだが、あの女生徒がこの学園へとやってきて生徒会の面々を篭絡していくと、彼らは自然と彼女を疎み遠ざけはじめ、そしてなぜかほとんど面識のないその女生徒もその侯爵令嬢を「悪役」などと呼び出し忌み嫌い始めると、彼女の取り巻きと化していた生徒会の面々も彼女を本格的に嫌い始め、嫌がらせを始める。



 そのためか、彼らはこの事件のことを女生徒から聞いた際、ここぞとばかりに罵り、攻め立て始め、学園から追放しようと行動した。



 この時、この一連の事件を見ていた一般生徒たちは気づいていた。これはいつものあの女のやり口だと。あの女は、邪魔者である侯爵令嬢を排除するために彼女に濡れ衣を着せたのだと。



 しかし、彼らはもはや何もいわない、いやいえなかった。彼らにできるのは、自分たちが新たな標的にならないように、目の前で起きている出来事から目を逸らすことだけ。



 そして、生徒会の面々の罵倒を受けながら、侯爵令嬢の学園での生活もここで終わる――――――はずだった。その男が現れるまでは。



『そこまでだ!!』



 そういって現れたのはこの国の第一王子。五年ほど前、弟の第二王子と同じくこの学園の生徒会長として辣腕を振るっていたのだが、卒業してからは王の後継者としての勉強のため、王城で父親である現国王の代理として国政について勉強していたのだが、王子曰くとある人物・・・からの情報により、昔から妹のように可愛がっていた侯爵令嬢が、弟をはじめとした生徒会メンバーから嫌がらせを受けていると聞き、またそのために彼女の安全を図ろうと秘密裏に彼女の周りに潜ませた密偵たちから、令嬢への嫌がらせの主犯である女生徒がなにやら企んでいるという報告を受け、こうして今日手勢を引き連れて、女生徒の企みを阻止するためにこの学園へとやってきたのだという。



 そして、第一王子は今日まで集めた彼らの悪行、愚行の証拠を集めそれを彼らにつきつけ、裁きを下した。



 会長であり、弟である第二王子は謹慎に王位継承権の剥奪。副会長である侯爵子息、そして書記である子爵、庶務である男爵子息の実家からは多大な賠償金が侯爵令嬢の実家へと支払われ、彼らは実家の跡取りとしての地位を失った。



 そして、主犯とされた伯爵家令嬢は実家から勘当。生徒会の面々とともに、学校を自主退学という形で追われることとなった。



 そして、学園に平和が持たされることになり、学園の生徒たちは歓喜の声を上げるのだが、この事件において誰も知らない隠された事実がある。



 実は今回の一連の出来事は、とある人物の掌の上だったということに。








「(ふう、どうやら上手くいったようだな)」



 第一王子の手勢が生徒会の面々を連行するのを目立たないよう大衆の中から確認した俺は、内心でほくそ笑みながらも、こっそりとその場を後にした。



「(やれやれ、苦労したぜ。ここまで来るのには)」



 俺の名前は「リオン・バレンシュタイン」。俗にいう転生者だ。このクラウス魔法学園で歴史の教師をやっている。



 俺はサンクレア王国のバレンシュタイン伯爵家の次男坊としてこの世に生を受けたわけだが、実は転生者だと自覚したのは、つい最近。あのヒロインである女生徒がこの学園にやってきてからだった。



 その女生徒の名は、「クロネ・ローズマイン」。その類稀なる強大な魔力で平民から伯爵家の養子にとられたという彼女の姿を一目見て、俺は自身に電流が走るような感覚を受け、そして全ての記憶を思い出したのだ。



 そう、自身の前世。地球という世界の日本という国で過ごしていた自分の姿を。そして、この世界が前世で見た、いわゆる乙女ゲームの世界の中だということに。



 その乙女ゲームの名前は『クラウス魔法学園にようこそ!!』というもので、舞台は魔法が存在する世界の中でも最も魔法技術が発展しているといわれているサンクレア王国に存在する魔法学校「クラウス魔法学院」で、たしか物語のあらすじは、平民として生活していたヒロインが、その魔法使いとしての才能を伯爵家の人間に見出され、クラウス魔法学園に入学し、そこで攻略対象たちと出会い、さまざまな事件に巻き込まれながらも彼らと愛を育むという定番ともいっていいもの。俺はその攻略対象の一人であるリオン・バレンシュタインに転生したのだと、その時になってはじめて理解したのだ。



 ああ、一応いっておくが俺は別に前世は腐女子だったわけでも、そういうゲームを好む性癖だったというわけでもない。ただ、前世の俺の妹が腐女子で、このゲームの熱心な大ファンだったためか、よく俺にこのゲームの話をしており、そのせいかこのゲームの世界の設定や登場人物なんかをいつの間にか覚えてしまっていたんだ。



 まあ、それでこの世界がその乙女ゲームの世界だと気づくことができたのだが、最初はそれに気づいても俺はなんにも思わなかった。



 まあ、それは当然だろう。いくら魔法の世界の話とはいっても所詮は恋愛物のゲーム。自身が攻略対象に転生してしまったが、それでも自分から彼女の方を避けていれば、それほど厄介事に巻き込まれることはないだろうと考えたからだ。



 ―――だが、俺はすぐにその考えが甘かったことを思い知らされる。



『あなたがリオン先生ですね?よろしくお願いします!!』



 初めに彼女が話しかけてきたのは、ただの偶然だと思っていた。俺は妹に聞いたイベントはなるべく避けるように生活していたはずだったからだ。



 しかし、それからも彼女は俺の行く先々に現れ、何かと俺に話しかけてくる。しかも初対面なのにやけに馴れ馴れしく。



 さすがにこれは少しおかしいと思い、しばらくそのヒロインである女生徒に見つからないように、彼女の様子を観察していたのだが、どうやら彼女はルート通りに攻略対象たちに粉をかけていることがわかった。



 それだけみれば、この世界が乙女ゲームの世界であることを考えれば不思議ではなかったのだが、そこで俺は気づく。ヒロインの行動にどこか不自然なものがあるということに。



 いくらこの世界が乙女ゲームだからといって、ここはシナリオのない現実の世界。放っておけば全てのイベントが起こるなんてあり得ないし、なによりゲームの設定では、元平民などという自分の身分に負けず、前向きに頑張るその姿勢、そして誰に対しても分け隔てなく接するその明るい性格で、攻略対象だけではなく、学園の皆に好かれていたのだが、この世界の彼女は攻略対象や顔がいい男子生徒とそれ以外のそれほど顔がよくない男子生徒に女生徒との態度があまりにも違いすぎる、まるで二重人格のような性格の女性だった。



 そして、俺はさらに思い出す。そんな彼女の性格が、妹に次に進められた乙女ゲームを題材としたネット小説の転生もの。そこでヒロインに転生した踏み台転生者の行動に、彼女の行動が全く同じといっていいほどそっくりだということを。



 そこで俺は気づく。彼女も俺と同じ転生者で、ネット小説の踏み台転生者と同じく、逆ハーレムを狙っているのではないかということに。



 それに気づいた俺は、思わず体に怖気が走ったのを覚えているからだ。



 なにしろ、俺が妹に見せられたネット小説のヒロインに転生した踏み台転生者は、攻略対象たちを篭絡するが、攻略対象の力を好きに使い、学園の治安を悪化させ、最終的にはその攻略対象たちと共に断罪されるという展開が多かった。



 そう、つまりこのままネット小説のとおりに話が続けば、攻略対象・・・の一人である俺も、彼女たちと一緒に俺の人生も終わりを告げてしまう可能性があるからだ。



 いや、単純に俺がヒロインの誘惑にひっかからなければいいだけの話なのだが、どうやらこの世界には二次創作などでいう強制力というものが働いているらしく、攻略対象が次々と、不自然なくらいあっさりと篭絡されていっている場面を俺は目にしている。だからこそ、下手すれば俺も彼女の奴隷とりこになってしまう可能性がある。



 それゆえに、俺は日々の生活においてなるべく彼女に接触しないように心がけ、そのおかげか彼女の毒牙に刺さらずにすんでいたのだが、しかし彼女の我侭で、彼女の取り巻きになった攻略対象たちがその無駄に持っている権力で、どんどん学園の治安と雰囲気が悪くなっていくことを止めることはできず、俺にできることはせいぜい、ヒロインたちとの接触を最低限にし、接触しても偽の笑顔で取り込まれないようあしらうしかできない。



 そんな時だった。原作では悪役として登場した侯爵令嬢がヒロインたちの嫌がらせを受け、苛められているという報告を聞いたのは。



 現国王の親友であり、第一の側近である宰相の一人娘である彼女は、原作では嫉妬深く、その実家の強大な権力により学園で好き勝手していたのだが、この世界では貴族らしく、凛とした雰囲気と淑やかな雰囲気を持ったまさに一流の貴族令嬢といっていいほどの女性のようで、学園の生徒たちからかつての生徒会の面々と同じように多くの尊敬を集めており、生徒会の面々とも、生徒会長が許婚だということもあり、良好な関係を続けていたのだが、あのヒロインたちが来てから生徒会の面々は彼女を疎み始め、ヒロインが彼女をライバルキャラとしてはっきりと嫌い始め、あることないこといいはじめると、ハッキリと嫌悪の感情を示しだし、彼女に本格的な嫌がらせをしはじめた。



 国内でも屈指の権力者たちの子息である彼らのその行動に、しかし俺も含めて誰も口出しできずに、放っておくことしかできなかったのだが、二次創作でこのような展開を既に見たことがあった俺は、このままこの学園内での出来事がバレてしまってはおそらく日和見の学園長を初めとした俺を含めた多くの教職員がヒロインたちの退学(二次創作のパターンでいえば、おそらく彼らの実家の面子もあり、最低限こうなるだろう)と共に首になるだろう。



 そうなれば、貴族の次男として一生を兄を補佐する役目から逃れたいばかりに、両親に頭を下げ、寝る間も惜しんで勉強して手に入れた、この名門校クラウス魔法学園に所属するエリート(笑)教師としての立場が全てパーになってしまう。



「(あいつら、本当になんとかしなければ。……主に俺の平穏のために)」



 そして、俺は原作の設定を思い出しながら、対策を練ろうと必死に頭を捻っていたのだが、そこで俺は思い出す。原作では悪役である侯爵令嬢。誰からも嫌われた彼女を唯一愛していた男のことを。



 そう、それこそが、今回侯爵令嬢のために学園に乗り込んできた第一王子なのだ。



 実は原作のゲームのエンディングで、心から愛していた第二王子から徹底的に拒絶されてしまったために心を壊してしまった侯爵令嬢を見舞いに来た第一王子の姿があるのだが、そのエンディングで、彼が実は彼女に昔から恋をしていたことが語られているのだ。



 どうやら一目惚れだったらしく、自分のではなく弟の婚約者だったことと、自分とは五歳ほど年齢が離れていたこと、そして彼女が弟に心底惚れていることが傍目から見ていてもわかることから、その想いをずっと心の中に閉まっていたらしいのだが、エンディングでは廃人同然になっていた彼女の姿を見て、泣きながら後悔している場面が描写されている。



 それを思い出した時、俺は一つの計画を閃いたのだ。



 そう、







 ―――――あの第一王子の恋愛感情を利用してやろうと(ゲス顔)



 まあ、計画などと大げさにいったが、別に大したことはない。ようは、彼女たちの悪行愚考の数々を密かに調べ、その最中に手に入れることができたいくつかの証拠を、今は引退して悠々自適の生活を送っている、実家の全当主である親父殿と、実家の当主を継いでいる兄へと渡して、密かに第一王子に渡してくれと頼んだのだ。



 そうすれば、彼女に対して深い愛情を抱きすぎ、未だに婚約者の一人も決められていない(ちなみにこれは妹に最低限覚えろといわれて押し付けられた設定集のようなものに書いてあった)第一王子はこのことを知っていてもたってはいられず彼らの断罪に動き、しかしそれを彼に報告した俺は、彼らの断罪に協力したのだから晴れて無罪放免。彼らへの処罰が終わった後は、今までどおり、平穏な教師生活を送れるはずだ。



 そして、狙い通り第一王子からの反応は上々であったようで、俺はその後彼らの動向を探り、さらなる証拠を探れという指令を、親父殿たちを経由して第一王子から頂いたので、そこからさらに一ヶ月ほど、なるべく接触しないように、しかし積極的に彼らの動向を探ることとなった。



 まさか、このようなスパイじみたことをやらされることになるとは思わなかったが、これも俺の日々の平穏を取り戻すため。その手の魔法が結構得意だったということもあり、俺はこの一ヶ月で三桁にも及ぶ彼らの悪行の証拠を手に入れることに成功し、その努力の甲斐あり、こうして無事に我が身を危険にさらすことなく、彼らを学園から追放することができたというわけである。



 俺は、今までのストレスの原因である彼女たちの行動をこれから気にしなくていいこともあり、高揚した気分のまま職員寮にある自分の部屋へと戻っていく。



「(やれやれ。これまでだいぶ苦労したが、これで学園も元通り。俺の平穏な生活もやっと戻ってくるだろう。――――転生者どうほうである彼女には悪いが、これも自業自得だと思って諦めて罪を償ってもらおう)」






 ―――――だが、この時の俺はまだ知らなかった。



 この時の情報収集能力が原因で第一王子に目をつけられ、学園から無理やり引き抜かれ、国の諜報部に回され、スパイとして各国を回りながら某ゼロゼロ七な男なみに波乱万丈な日々を送ることになるとは。





 ………なんでさ。












■リオン・バレンシュタイン



この小説の主人公で転生者。



魔法が最も発達しているといわれる大国、サンクレア王国のバレンシュタイン伯爵家の次男として産まれ、当主の座を父から継いだ兄の補佐として一生を暮すはずだったが、それを嫌い、方々に頭を下げ、そして必死の努力の結果、無事に国内きってのエリート魔法学校であるクラウス魔法学校の教師に就職することができた。



 しかし、ヒロインが学校に入学したと同時に前世の記憶を思い出し、そしてその後のヒロインの行動を観察し、原作、そして二次創作の知識からヒロインが逆ハー狙いの踏み台じみた転生者と同じ性質の存在だと察知。このままでは二次創作で見たように学園の治安が悪化し、それに攻略対象である自分も巻き込まれてしまう可能性があると、自身の平穏な教師生活のために原作知識で知った第一王子の悪役である侯爵令嬢への好意を利用し、ヒロインたちの学園での悪行の様子をいくつかの証拠とともに父親たちを経由して第一王子へと知らせ、ヒロインたちを学園から追放する手助けをした。



 そしてこれからは平穏な生活を送れると思っていたのだが、ヒロインたちの行動の証拠を集めるためにがんばりすぎ、得意な魔法も諜報部向けの魔法が多かったため、第一王子に学園から無理やり引き抜かれ、王国の諜報部のスパイとして、全国各地を回り波乱万丈な生活を送ることとなる。(まあ、完全な自業自得であるが)



 見た目は乙女ゲーの攻略対象だけあり抜群だが、性格はまずは保身に走る小物。そのためなら、それほど良心の呵責を感じない程度の相手だったら、ある程度知っている人間でも犠牲にできるぐらいには人でなし。



 しかし同時に小心者でもあり、今回表立ってではなく、隠れて行動していたのは、下手に行動してヒロインたちを学園から追放することができても、彼らからなんらかの報復を受けることを恐れたため。



 また、保身に走る性格ではあるが、小心者ゆえに押しが弱いために人の頼みは断れず、今回の諜報部への移動の件も本当は断りたかったが、断り切れず受けることとなった。



 得意魔法は幻術系、状態異常系。原作知識は前世で腐女子だった妹に無理やり何度も語られるうちに自然と覚えた。

どうでしたでしょうか。感想や誤字脱字の報告などお待ちしております。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] その女生徒 この学園 彼ら 上記の単語を多用しているのは意図的なものなら申し訳ありませんが、少しくどく感じられました。 [一言] 意外な所に転生者がいて、今までにない話を楽しめました…
[一言] 腐女子とは、ベーコンレタスが好きな人達を指すので、乙女ゲームが好きなだけでは腐女子とは言いません!!乙女ゲームだけなら健全だから!
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