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(双葉)
双葉は、桧垣の車で送ってもらうことに・・・。
「先輩、昨日はすいませんでした。」
「何が?」
「いえ、いろいろ・・・」
車の中は、エアコンの音以外何も聞こえない静かな状態だった。
その中で、少し重苦しい沈黙が・・・
「俺も、まだ忘れられないんだ。桜井のこと。」
先に口を開いたのは、桧垣だった。
「俺とあいつは、ガキの時からずっと一緒だったからさ・・・間違ってたらごめんな。俺も、名倉と一緒であの日から時間が止まってるんだ。だから、名倉の気持ちわかる気がする。謝るな。」
そういうと、左手で双葉の頭をそっとなでた。
「ちょっとどっか寄るか?なんか行きたい場所とかあるか?」
桧垣は、少し笑いながら双葉に問いかけた。
「いきなりですね。桧垣先輩。」
「笑ってねーと、桜井も心配すんだろ。俺達が笑ってねーと。あいつそういうところ結構気にするタイプだからさ・・・。」
「そうですね・・・じゃ、行きたかったお店があるんです!」
「じゃそこ行くか。」
少し寄り道をすることに・・・。




