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傍観  作者: 54
第一章 崖の上の傍観者
3/11

不幸のカード

 男はある日、道にクレジットカードが落ちているのを見つけた。男はそれを拾い上げ、交番に届けようと、交番のあるはずの方向へ歩き始めた。


――だが


 いつの間にか道を外れてしまったらしく、全く知らない道に出てしまった。ここらの道はよく知っているつもりだったのだが。


 男は気を取り直し、本当に交番があると思った方向に進む。


――だが


 確かに交番はその方向だった。しかし、そこは工事中の道。これでは通りたくても通れる訳が微塵も存在しない。仕方なく男は回り道をする事にした。


 突然、穴のような所に落ちた。どぶだ。しかもその弾みで財布をなくしてしまった。こんな中を手探りしてまで財布を探したいとは思わなかったようだ。それに中身は小銭ばかりだったのでもうどうでも良かった。


 更に進んだところで、犬の・・・を踏んでしまった。しかもなんかすごくネチョネチョしている。それを見ていた小学生どもに笑われた。笑われるのは別にいいが、この犬の飼い主オイ!自分の犬の・・・の管理くらいしやがれ!出て来い!今すぐ出て来いやゴルァァァァ!!!


 いつまでも怒り狂っていても仕方が無いので、男は再び歩き出す。そして、やっとの思いで交番に辿り着かなかったのである!


 あれ?


 おかしい。明らかにおかしい。どのくらいおかしいかというと、世界を四週くらいして太陽に突っ込み粉砕した後、地球に戻ってきてエベレストを切り崩し、二本の最北端に着陸し、しかも何も問われることなく周囲をほっつき歩き、海の上を走って渡り、更にそれらを三分弱でこなすという脅威の神業くらいおかしい。それよりもこの例えがおかしい。


 状況を整理してみよう。


 男は交番を目指して歩いていた。だがそこには交番はなかった。道は合っているはず。だとしたら、交番は元々無かったか、交番だと分かり辛い建物なのかも知れない。とにかく、今は答えを確かめなければならない。男は近くにいた人に尋ねた。


「え?交番ならあっちだぞ」


 大男は、男がさっき間違えたと思った方角を指差した。何てことだ!男は歩き出した。


 だがそこには交番は無かった。仕方なく近くにいる人に尋ねてみた。


「え?交番ならあっちだぞ」


 小男は大男がいた方角を指差していった。男は歩き出す。


 だがそこにはやはり交番は無かった。やはり男は近くにいた人を捕まえて尋問した。


「え?交番なr(以下略)」


 大より少しだけ小男は、さっきまで小男がいた方角を指差した。男は再び歩き出した。


 だが(以下略)。男は(以下略)。


「え?k(以下略)」


 小よりも少しだけ大男は、さっきまで大より少しだけ小男がいた方角を指差していった。


「もういい!本当は何処にあるのかさっさと教えろ!」


 突然の怒声に驚き、小よりも少しだけ大男は、後ろに倒れた。


「え?」


「だから、交番の場所を教えろってんだよ!」


「だからあっちだって言ってんだろうが!あっち行けクソ野郎!」


 その瞬間、男はその小よりも少しだけ大男にぶん殴られた。何が起こったのか理解できなかった男は、少しポカンとした後、殴り返す。それと同時に叫ぶ。


「何しやがんだよ!それで殴るこたぁねえだろうがよ!」


「黙れゴミムシ!ぶち殺すぞ!」


「ああん?やんのかゴラ!」


 男は勇敢に立ち向かった。交番の場所を聞きだすために。だが男は惨敗。ボコボコにされ、交番の本当の場所を知る事は出来なかった。


 そこで男は、クレジットカードに名前を書いてあるか確かめる。だがそこには名前は無く、代わりに『不幸』と青い文字で書かれてあった。ゾッとした(らしい)男は、そのカードを地面に投げつけた。すると、交番はずっと前から在ったかのようにそこに佇んでいる。


「そ、そんな……。今までの俺の苦労は一体………」


 男は落胆した(と思う)。その日から、男は一週間姿を見られなかったという。

以上、訳の分からんストーリーでした。連載はまだまだ終わらんよー。

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