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未送信

作者: 白兎 成

恋愛経験の少ない白兎のこんな女の子はきっといるんだろうな…という妄想です。

 「足りない」

 携帯の画面を見て溜息をつく。

 何に対するって…情けない自分にだ。


 [BOXが満杯です]

 私の心が満杯です。


 「新しいBOX作るか…」

 端末操作で新しいBOXを作るにコマンドを合わせる。

 消せばいいだけなのだが、

 「消せないもん…」

 そう、この気持ちは消せない。

 消せたらこのモヤモヤもすっきりするだろうか。 


 「消すより送信できたらなぁ」


 それができないから、未送信BOXが満杯」になるのだ。

 現代っ子の陥る〈携帯依存症〉ならよかったのに…片足突っ込んではいるが。


 「携帯依存症というより…」

 好きな人にメールを送ろうと入力するものの、遅れないでいる。

 だから溜まる。

 想いも募っていく。

 これからもずっと、


      

      〈アナタ依存症〉です



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