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「そ、そうだけど……はっ、貴女も!?」
青い目にプラチナブロンドの長い髪、焦りが浮かんでいなければ端正な顔も相まって近付きがたさもあったかもしれない。
「う、うん!電車の場所わかる?」
「ううん、分かんないの。もう時間も無いのに……」
「探すしかないよ。私はこんなところで諦めたくない」
「……私も。目標がいるんだ」
諦め口調な少女に私は気持ちをぶつけた。
本心を言わないと信用は無い。まして、こんな会ってばかりの、それでいて若干、というか、かなりピンチな時には。
彼女は目の色を変えた。やる気に満ちたのだ。
「いいね、電車の中で聞かせてね」
「う、うん!」
「電話は通話状態にしていて。見るのは人の流れ」
「それは分かるけど、見分けがつかないよ」
「人気の少ない所、目立たない所、多分目をこらせば違和感があるんだと思う」
「なんでそう思うの?錬金術士としての経験?」
「私は錬金術士とはまだ言えないよ。……だって、私達は普通では居られないから!私達はそういう場所に行くんだ、だから、大丈夫」