09 エリの最悪な休日
休日エリと拓哉は、遊園地にいて、仲良くてを繋いで一番人気のアトラクションのジェットコースターの順番を待っていた。エリは恐そうと、拓哉の手を引っ張りながら言った。
拓哉は、こんなの大丈夫だよと強気になっていて、そして、2分くらい待ってやっとエリと拓哉の番になった。
拓哉は、平然と何事もないかのようにジェットコースターの3列目の左側の席についた、エリは、拓哉の袖を掴みながらも、拓哉に大丈夫だよっと促されるままに、席に座った。そして、皆が乗った所でジェットコースター発進した。
ゆっくりとレールを登って行く中、エリの鼓動は高まった。そして、
拓哉の手をしっかりと強く握りしめて、息を止めるようにして、落下するのを待った。ジェットコースターは段々と頂上に近づいていく、そして。今、頂上に登ったと同時に
一気に下に急降下した。
エリは、止めていた息を吐き出し、それが全部悲鳴へと変わった。拓哉は、大丈夫だよと言ってエリの手を優しく握っていた。そして、
ジェットコースターは、一瞬のうちに終わった。そこから解放されたエリは晴々とした様子で大きく斜め上に手を広げて背伸びした。次はどのアトラクションを体験しようかエリ達は悩んでいた。そして、エリが今度は、あれにしようと言ってお化け屋敷を指さして言った。
その時、拓哉の顔が曇った。
拓哉は心霊話や怪奇現象と言うモノが苦手だったのだ。
でも、エリの前ではカッコ悪い姿は、見せたくなかったので、余計に強がった。一方エリはと言うと全然平気な様子だった。
作り物の人形やかぶり物は、元々は、人間が作った物。茶番劇だから、怖くはないと言う概念を持っていた。そして、2人は、お化け屋敷の中に入って行った。平然としていた拓哉だったがお化け屋敷の暗さと不気味さで足がすくんだ。
それでも、拓哉は、その足を無理矢理に引っ張って意地を張った。
それでも目は半開きだった。少しの物音をしようならば、その聞き耳を立てて体がすくんで、しばらくの間止まった。
エリの方はと言うと気味の悪い人形が突然現れてきたり、かぶり物をかぶった人形が驚かしてくる様子を心から楽しんだ。
そして、大声で笑っていた、それを聞いていた拓哉は、苦笑いしていた。そして、お化け屋敷も終盤、日本人形の首が回って血だらけになっている所。首なしの着物を着た女の人達とすれ違っていく所、そして出口が見えてきたので拓哉は、安堵になった。だが、
その瞬間いきなり右の戸棚から手が出て来て、拓哉の腕に掴まってきた、拓哉は、今まで我慢していた恐怖を抑えきれなくなって「ギャー。」と叫び声を上げてそのまま、エリ1人を置いて逃げ出した。
エリは平然として、その開いた戸棚を見たらその拓哉の腕を掴んだ張本人がいた。エリはその人を見て「あっ。」と声を上げた。
「何であなたがここにいるのよ!?」
「エリ久しぶり。」それは、死神と呼ばれている子だった。
「何しに来たのよ!?」
「エリに会いたくて。」
最悪な雰囲気になっていた。拓哉は、腰を抜かして意気地のない姿を見せているし、死神と呼ばれている子と一緒に行動しないといけないので2人のムードも台無しになるし、
何故こんな事になるのだろうとエリは、思っていた。
そして、この後の夜のディナーも危うくなっていた。