06 死神が嫌いな物その名は『ニンジン』
お店の灯が列をして並んでいる場所に一カ所だけ雰囲気が違うレストランがあった。その中の一つのテーブルの周りに並べられている椅子に6名の人達が椅子に腰掛けていた。
「その子はどこの子かしら?」
「この子は・・・・近所の子で預かっているんです。」
「違うもん僕は近所の子じゃなくてお母さんの子だよ。」
何だかややこしそうだ。
たかしの姉は話をそらすようにして恋人、鈴木拓哉の両親に
「この料理おいしいですね~~!!」と言った
「そうでしょう、ココのお店の料理は、私のお墨付きなのよ。」。
すると拓哉が自慢げに話した「俺が子供の頃から通い続けてる店だぜ、それでも、今でもココの店の味は、落ちてないよ。」
たかしの姉と母親は、首を縦に動かしうなづいていた、すると死神と呼ばれている子が急に口から物を吐き出して言った。
「これ!!おいしくない!!」
見てみるとそれは、野菜がたっぷり入ったポトフだった。何やら死神と呼ばれている子は、野菜が苦手らしい。丸々と大きな人参の塊をそのまま口に入れたと同時に吐き出していた。
その場の空気が一瞬にして凍りついた。
「どうもすいません。」
とたかしの母親と姉が頭を下げると拓哉の両親がすかさづフォローした。
「いいのよ、好き嫌い何て誰にもあるもん何だから。」
だが拓哉だけは別の考えを口にした。
「俺は幼い頃ピーマン嫌いだったけど、お袋に好き嫌いはダメだと言われて、嫌いな物を我慢してでも食べたけどな。」
この場がギクシャクしていたが、死神と呼ばれている子はサラッと言った。
「嫌いな物だったら、たべなきゃいいのに。」
すると拓哉は、少し気をイラだてて何か言いたそうだったが結局この場を取り乱したらカッコがつかないと思い口を閉めた。
そして拓哉の父が静かに確信とつこうとした。
「ところで拓哉、エリさんとは、いつ結婚するんだ?」
「そんなのまだ分かんねーよ。」
「するなら早い方がいいだろう。」
「そんなのまだ先の話しだよ。」
エリは気になって拓哉の言葉を耳を立てていた。すると死神と呼ばれている子は、この場を又乱すかの様に言った
「エリのけっこんあいてに本当にふさわいか僕が決める。」
そう言うと何か考えるように目を閉じた。そうすると何故か辺りが少し静かになった。そして、
死神と呼ばれる子はゆっくりと目を開いた
「エリ。この人とけっこんするの、やめた方がいいよ。」
辺りはより静かになって凍りついていた。それでも直、死神と呼ばれている子の言葉は止まらなかった。
「オモテは仕事ができて、このしゃかいのレイギがしっかりして、仕事ができて、まじめだけどウラは、逆でわがままで、じぶんの思いどおりにならないと気がすまない人だから、けっこんしたらエリが苦しむよ。」
こう言われると拓哉は、もう我慢できなくなりテーブルを右手で思いっきり叩いて、死神と呼ばれている子を制圧する様に声をあらげた。
拓哉の両親は、必死にそれを止めようとした。そしてその場がより一層凍りつき、もう誰も言葉がでない状況になっていた。
たかしの姉は憤ってたかしの母に言った。
「お母さん!!何でこの子を連れてきたのよ!?」
「しょうがないでしょう、たかしも用事があるって言うし、それに夜この子を1人にするのも危険だし」
「もう最悪、むこうの両親も呆れていたわよ。」
そうすると死神と呼ばれている子が言った。
「ぼく眠くなってきちゃった。」
そう聞くとたかしの姉がいかにも呆れた顔をしながら言った
「あんたのせいなのよ❕❕あんたが余計な事言うから❕❕」
「だってホントの事なんだもん。」
「あんたに何が分かるのよ!!」
「もうよしなさいエリ、この子が可哀想じゃない。」
死神と呼ばれている子は、何だかうとうとして目が半開きで眠たそうにして少し体を震わせて歩いていた、それを見た、たかしの母はその子を抱きかかえて、背中に背負ったそして、死神と呼ばれている子は、たかしの母の背中で全身の力が抜けた様にして眠っていた。
そして3人は、光のある街を離れて少し薄暗い住宅街へと行ってしまった。