04 死神の妹『エリ』
住宅街を少し離れ、街の中にあるスーパーフジモリにたかしの母親と死神と呼ばれている子が一緒に買い物をしていた。
たかしの母親が死神と呼ばれている子にお菓子をどれか一つ選んで良いよ言うと死神と呼ばれてる子は、喜んでお菓子コーナーで数ある、たくさんのお菓子を見比べて一所懸命どれがいいか、手に取って見比べていた。そしてヒーローがパッケージに写った人形入りの、お菓子箱を取ると急に急いでたかしの母親に、これが欲しいと言って買い物かごに、それを入れた。
「ぼく~~いつ自分の家に帰るの?」
「いつまでもいたいな、でも神さまがいっぱい、この世界にいれないって言ってたんだ・・・・」
死神と呼ばれている子がそう言うと、たかしの母親の体に抱き付いて
「ぼく、ずっとお母さんと一緒にいたい。」
と泣きそうな表情をしながら言った。
たかしの母親は、なだめる様に死神と呼ばれている子を抱きしめた。そして、この子を警察署に捜索願いが出ていないか調べようと考えていた。
「今日も、おばちゃんちに泊まっていく?」
「おばちゃんじゃなくて、僕のおかあさんだよ!!」
家に着くと、たかしの姉が合鍵を使って家の中に入っていた
「エリ!?」
と言って死神と呼ばれている子が、たかしの姉に近づいていた。
「なんで私の名前分かるの。この子・・・どこの子?お母さん。」
「どこの子かしらね~~?私達の名前を分かるんだから、近所の子かも知れないわね。」
「それで近所の人に聞いたの?」
たかしの姉はまだ目を丸くしていた。
「一応、聞いて見たんだけど皆知らないって言うのよ、だから警察に捜索願い出てないか確かめようと思って。」
「ねぇ~ぼく~何で私の名前分かったの?」
「ぼくの妹だから。」
「私が君の妹?・・・こんなに小さいのに。」
「ちいさいけど、ぼくの妹はぼくの妹なの!!」
「今日初めて会ったのに?」
「そう初めて会ったけど妹は妹なの!!」
たかしの姉は唖然として話しを聞いていて母親に小さな声でこう言った。
「この子なんかおかしくない?」
「うーん。」
「聞こえたよ。おかしくないよ、本当のこと、だもん。」
たかしの姉は、もう何が何だか分からなくなっていた。
「ねえ、お母さん今度私の彼と食事に行こうと思ってるんだけど、お母さんも一緒に来てくれる?彼の両親もくるみたいなの、だから今度一緒に・・」
「そうね行かないといけないわね相手のご両親にも、ちゃんと挨拶しないとね。」
「それで、いつ行く?彼は来週の日曜日がいいんじゃないかって言ってるんだけど・・・」
「そうね、それで良いんじゃない・・でも、この子どうしようかしら?」
死神と呼ばれている子が舞い上がって言った。
「ねぇねぇ!!ぼくも行く!!」
「なんか、ややっこしくならない?知らない家の子が一緒に行くって・・・・」
「・・・そうよね。でも、ほっとけないし。」
「たかしに預けたらいいんじゃない?」
「あら、そうねたかしに任せたらいいわね。」
「嫌だ!!僕もお母さんとエリと一緒に行きたい!!」
死神と呼ばれている子は、そう言って駄々をこね始めた。「はぁ~。」2人のため息がこぼれた。