03 切れ味の良いカッターが欲しい
部屋の床の上にエコバックを置き自分が食べる物を全部床に並べた。
俺はテレビのリモコンのボタンを押して、あつあつ亭の弁当を手に取り食べ始めた。最近の事件は、なんかおかしい。
妻が夫を保険金目的で殺害したり自分の子供を虐待して殺してしたり。その事件は夫と別れ子供をひきとった妻は、一緒になった他の男と協同してその自分の子供を虐待して殺してしまったモノだ。
最近のニュースは残酷だ。
今も昔も変わってないと思うけど、手段が段々と奇妙になってきている様に思えてくる。また誤爆で罪の無い人達が死んでいく。
でも今の俺にはそんな事どうでもいい、人が何人死のうが生きようが今スグにでも死にたいと思っている。俺に、一体なんの関係があると言うのだろう?一番
痛くない死に方を考えよう昨日みたいに、怖い思いはもうしたくない。
あの方法で一瞬でカッコよく死ねると思ったが死ぬときにも勇気が必要みたいだな・・・・・俺にはあの死に方は、無理だ。
地味に風呂桶に水溜めて手首切ってその手を水につけて、全部水に血を吸わせて死のう。その方が楽だ遠のいていく意識の中、この社会の不公平さと自分の悲惨な姿に浸りながら・・・それじゃあ、いつ死のうか?
明日にしようか、あさってにしようか?
俺は、メリーンズに向かった。
ここだったらカッターの種類も多く取り扱っているから、なるべく手首を切っても痛くない切れ味がよさそうカッターに当たれば良いんだけどな・・・・俺が作業用カッターのコーナーがある所に歩いていたらどこかで見覚えがある人間を見た。
そいつは確か高校の時に同じクラスだった杉内だった。俺はとっさに身を隠して分からないフリをしていた。
こういう時ってバツが悪いって言うか、俺の事覚えているか?とか何喋ろう?とか色々考えて、あんまり関わりたくなんだよな。
でも相手は、気づいたらしい。俺は、
別のコーナーに歩いて行ったが杉内は俺を確かめるように俺の後ろについてきてチョコチョコ俺の顔を見ていた、そして確定したのか俺に喋りかけてきた「小倉・・・?」正直めんどくさい。
「おう。」
「やっぱり小倉だったか、どこかで見た顔だったなと思って。」
「・・・・・」
「そう言えばお前、今度、高3の時のクラスの同窓会があるの知ってたか?」
「いや、知らない。」
「やっぱりそうだったか!!なんか誰かがお前の所にだけ連絡取れないって言ってたから。」
俺の実家、でんわ切れてたりしてたからな、それに高校の時クラスで俺だけ携帯持ってなかったから・・
「それでお前同窓会くるだろう。」
「いや、俺は別にいいよ。」
「何でだよ?せっかく皆と会える機会が出来るのに・・・こんな機械もう2度とないぜ。」
俺は杉内に丸み込まれるようにして、同窓会に行く約束をした。
めんどくせーなホント。