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15 またもや、あの挙動不審な男が・・・

 「また、あの挙動不審の男だ。」

あの目の仕草や周りの気配がないか確認してそうな動きが、やたらと目につく。とたかしの母は思っていた。だけど、

この前の件があったので、何も気にせずにたんたんと自分の仕事に集中していた。

もうかれこれ、2時間くらい、その男は、色々な本を物色していた、増々たかしの母は、その男の行動が気になったがグッと我慢した。そして、

後15分で仕事が終わって帰る時間になる頃、不審に本棚から本棚へと動く黒い影が見えたように感じた。気になって見ずにはいられない状態だったので、たかしの母はそっと、その陰の所に目をやったが、誰もいなかった。すると後ろから背中を優しく触れられたので後ろを見てみると、死神と呼ばれている子が側に立っていて「お母さ~~ん。」と言って抱きついてきた。

「あらまぁボウヤ。」

たかしの母がそう言うと死神と呼ばれている子が何だか話したくて、たまらない様子だった。

「ぼく見たの、あのお兄ちゃんがね、本をカバンに入れるのを。」

「あのお兄ちゃんって誰?」

「あのお兄ちゃんだよ、あのお兄ちゃん!!」と数いる人の中から、あの挙動不審の男を指さして言った。

「ボウヤ見間違いじゃなの?」

「見間違いじゃないよ本当だよ!!」

「人をあんまり疑ったりしたらダメよオバサンも間違えた事あるんだから、人を見かけだけで判断しちゃダメよ。」

「本当に見たんだよ!!ぼくウソついてないよ!!」

「だから、人って見間違いもあるんだから、おばさんだってあるんだよ。」

「それでも、ぼく見たのあのお兄ちゃんが本をカバンに入れるの!!」

たかしの母は、死神と呼ばれている子をなだめようとしたが直、死神と呼ばれている子が駄々をこねたので収拾がつかなくなった。そして、その挙動不審の男が店をゆっくりと出て行こうとしていたので死神と呼ばれている子が「ぼくがあの人を捕まえてくる。」と

言って駆け出そうとしたが、たかしの母が瞬時に死神と呼ばれている子の手を取りやさしくギュッと体を抱いたがもがいて、たかしの母の体を振りほどきそのまま、挙動不審の男を追って行った。

たかしの母は少しうろたえて戸惑ったがスグに死神と呼ばれている子の後を追いかけた。

本屋を出て辺りを見わたすと言い争っている二人の姿が見えた。

「お兄ちゃん本とったでしょう!!」

「取ってないってば。」

「ぼく見たんだからね、お兄ちゃんが本をそのかばんに入れるところ。」

「・・・・取ってないよ、ただの見間違いだろう。」

そう言うと、その挙動不審の男はその場から立ち去ろうとした。だけど、

死神と呼ばれている子は、ひるむことなく、その男のカバンを力強くつかみ取ろうとした。その拍子にカバンは、宙に浮き地面へと叩き地面へと叩きつけられて中から音楽機器とハンカチと三冊の本がカバンの中から出て来た。

そして、男は、死神と呼ばれている子を手の平で強く押し倒しスグさまカバンから飛び出た物を収めようとした時、たかしの母が泥棒!!と叫んだ、それは、その挙動不審の男のカバンの中から三冊もの本が出て来てそれも死神と呼ばれている子を突き飛ばしたから、確信したのだ、

その男は、その言葉を聞くと急いでカバンを持って走って逃げだした。たかしの母は死神と呼ばれている子のそばにきて、「大丈夫!?」と言って、どこにもケガがないか調べようとした。

でも、死神と呼ばれている子はその手を振りほどいて立って挙動不審の男を追った。

たかしの母も「待って!!待って!!」と

言いながら二人の姿を追いかけた、すると

途中、死神と呼ば手ている子が挙動不審の男が走っている所とは違う別の道へと曲がった。

たかしの母は、それを見て曲がろうとしたが挙動不審の男を追うのに全力を尽くした。

「泥棒!!泥棒!!」

と言いながら疾走していたので、周りにいる人達は、何が起こったのだろう?と

その逃げている挙動不審の男とたかしの母を振り向き見返してきた、

だが、その男を捕まえようとする者は、誰もいなかった。だいぶ走った所でたかしの母は息切れになり走りを断念さざるおえなかった。

すると、左の細い路地の方に目をやると少し離れた所で警察の人が見回りをしている姿が見えた。たかしの母は、それを見て最後の力をふり絞る様に思いっきり大きな声で、

「お巡りさん!!」と叫んだ、

警察は、その声を聞くとスグさま異変を感じて、たかしの母の方へ駆け寄ってきた。

「どうなされましたか!?」そう

聞かれると、たかしの母は、息切れした声で「泥棒よ!!泥棒!!あの男、泥棒なの!!」

とずいぶんと遠くに駆け離されていた、挙動不審の男を指さして行った。

警察は、その言葉を聞くと急いで、その男を追いかけた。

もう間に合わないくらい離された距離だったが、警察は必死になってくらいついた。でも間に合わないのは、目に見えていた、その時、突然・・・・挙動不審の男の走っていた道の横から小さい何者かが、その男の足にしがみつくのが見えた。

「離せ!!ガキ!!」

「絶対はなさない!!」

それは、死神と呼ばれている子がしっかりと片方の左足を体、全体で木にへばりついている様に、しがみついていた。

数秒経って警察が2人の所に着いて、その挙動不審の男を取り抑えながら死神と呼ばれている子に言った。「君!!勇敢だね。」すると、挙動不審の男は震えた声で「このクソガキが。」と小さな声で死神と呼ばれている子に対して呟いていた。

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