ある女性との出会い
「やべっ!遅刻する!」
俺の名前は相良 時雨。今日から紫音高校に行く高校1年生だ。中学生の頃は全くと言っていいほどモテず、高校に入ってから頑張ろうと思っていた。そして今日は入学式。張り切っていこうと思ってたのだが、俺は今、遅刻しそうなのだ。
「ちゃんと持ち物持った?大丈夫?」
「あ、ああ!行ってくる!」
「気をつけてね!」
紫音高校は俺の家から自転車で30分のところにある。割と近い場所にあるのだ。
30分後、紫音高校に着いた。もうすぐ入学式が始まろうとしているせいか、誰もいない。
「あのっ!遅刻しました!すみません!」
………返事がない。とりあえず自転車を降り、駐輪場に置き、自分の教室の場所を確認した。そして教室に向かって走っていると、誰かにぶつかり、転んでしまった。
「いたっ…!」
「きゃっ…!」
女性のようだった。ぶつかったせいか、顔はよく見えない。
「あの…すみませんっ!大丈夫ですか…?」
「あ、平気です…うげっ!もうこんな時間!それじゃあ!」
「あっ…待って!」
何か言っていたようだが、俺はもう走っていたのでよく聞こえなかった。
入学式には間に合った。そんなことより、ぶつかった人は一体誰なんだろう?入学式には間に合ったのかな?と疑問で頭がいっぱいになり、入学式に集中できなかった。
入学式が終わり、教室に戻ってきた。俺の席に向かっていると、
「あ…さっきの…」
「え?」
突然だったもので裏声になってしまった。
「入学式の前にぶつかりましたよね…?」
「え?あ…ああ!あの時は急いでたので…。すみませんでした!」
次はよく顔を見ることができた。黒いロングヘアに可愛らしい顔、制服にはリボンが付いている。胸が大きく、とてもかわいい。
「いえ…平気です…!あ、自己紹介がまだでしたね!私の名前は篠崎 桃華。よろしくっ!」
篠崎 桃華か…どこかで聞いたことあるな。
「俺の名前は相良 時雨。よろしく!」
「相良 時雨…えっ!?」
自己紹介をしたら驚かれた。一体なんだ?
「相良 時雨ってあの相良くん!?」
「え?あのって…?」
「え…まさか何も覚えてないの…?」
小さな声で何か言っていたようだが上手く聞き取れなかった。それに驚いたような表情をしている。
「今、なんて言った?」
「ごめんっ!何でもないっ!じゃあねっ!」
「あ…」
ついには、走って去ってしまった。一体なんなんだろうか。謎な子だな。
どうも!マルオDXです。今回は処女作である作品を読んでくださり、誠にありがとうございます。この作品は友達にも手伝ってもらったので、そんな悪くないと思うんですが(殴
まだまだ未熟なので、なにか不満があったら言ってくださいね!