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お姉ちゃんって呼んで!

どうも、投稿時間が追々遅くなっているにぃです。

夜の電子機器の使用は健康に悪いのに…

本編スタートです。

騒動が過ぎ去り、荷物をすべて運び終えた四人。


父は、まくととありすに言う。


(ゆう)「よし、じゃあ二人とも。これからは姉弟になるんだ。部屋で遊んで来い」


仲良くさせる方法が、適当すぎる。


とはいっても、仲良くする方法なんてそんなものなのかもしれない。


二人は、部屋の中に入る。


部屋は、親によって二人で使うことになった。


おまけに、ベットも一つしかない。


ありす「ここがまくとの部屋か。すっごい綺麗だね♪」


ありすは、部屋の周りを軽く見て、そうつぶやく。


そこまで珍しい部屋ではないのだが、ありすはまるで洞窟探検でもしているかのように目をキラキラさせている。


まくと「…」


気まずい。


仲良くしようと思っても、何をすればいいか分からないまくと。


まくと(どうやって仲良くなるか、昨日考えとけばよかった…)


すると


ギュッ♪


まくと「!?」


いきなり抱き着かれた。


振り返ると、そこにはもちろんありす。


ありす「えへへ♪まくとあったかい。それにいい匂い♪」


ありすは、子犬のように頬をまくとの体にすり寄せる。


まくとは、赤面になりジタバタする。


まくと「ちょっ…ちょっと離して…!」


ありす「や~だ♪」


まくと「離してってば…()()()…!」


ありす「!」


突然ありすはぴくっと反応し、動かなくなる。


まくと(さ…さすがに言い過ぎた?)


不安を募らせるまくと。


ありすは、顔を上げた。


頬をぷっくりと膨らませている。


まくと(お…怒ってる?)


ありすは、口を開く。


ありす「ねえ、まくと」


まくと「な…何?」


やはり、怒っているのだろうか?


ありす「…お姉ちゃんって呼んで」


まくと「んえっ?」


思いがけない発言に間抜けな声が飛び出す。


ありす「私は、まくとのお姉ちゃんだもん。お姉ちゃんって呼んで」


どうやら、ありすはまくとが抵抗したことではなく、呼び方に引っかかったらしい。


ありす「お姉ちゃんって呼んで」


ありすは距離を詰める。


まくと「え…えっと…」


まくとは口ごもる。


別に呼ぶことに嫌というものはない。


ただ


まくと(恥ずかしいよ…!)


そう、恥ずかしいが邪魔をしているのだ。


二人は中学一年生と思春期の真っ只中。


さすがに、呼ぶのには抵抗がある。


ただ、それを伝えられないのがまくとである。


その間にも、ありすはどんどん距離を縮めてくる。


逃げ場はない―


(ゆう)「お~い、まくと~。霧山さんところから電話だぞ~」


父の声が聞こえた。


そこで、まくとは思い出す。


まくと(そうだ!今日のる兄と遊ぶ約束してたんだ!)


忘れていたが、今の状況では好都合。


まくと「今行く~」


そう伝えると、まくとは逃げるようにその場を去った。


のーる「もしもし、まくとさん」


電話を取ると親友のーるの声が聞こえてきた。


まくと「もしもし」


のーる「まくとさん。私としたことが、集まる時間を決めてませんでした。すみません」


まくと(あっ、そういえば決めてなかった)


まくと「大丈夫。まだ、僕行ってないから」


のーる「何時に集まりますか?」


まくと「今すぐにしよう」


まくとは即答する。


理由は簡単。


今も後ろから見られているありすがいるからだ。


ひとまず、この場から去らなければ。


のーる「わ…わかりました。では、すぐ出発しますね」


のーるは、不思議そうな声だったがまくとの気迫におされ、了承する。


まくと「うん。じゃあまたあとでね」


まくとは、電話を切ると、すぐさま玄関へ。


まくと「遊びにいってきま~す!」


(ゆう)「気をつけろよ~」


(ゆき)「いってらっしゃ~い」


ありす「…」



まくとは、振り返りもせずに目的地へと走った。


目的地が見えてくると、そこにのーるがいた。


まくと「はあ…はあ…おまたせ…」


のーる「いえいえ、待ってませんでしたよ」


まくと「うん。じゃあ行こっか。()()()


すると、次の瞬間空気が凍り付く。


まくと「…?」


嫌な予感がしたまくとは、思わず振り返る。


まくと「な…なんで…」


そこには、ありすがいた。


こちらを見ている。


なぜこの場所がバレたのだろう。


特につけられていた気配もしなかったのに。


いや、そんなことを気にしている場合ではないだろう。


ありすは、どんどん近づいてくる。


のーる「どうかしましたか?」


まくと「う…ううん。なんでもない、行こ…」


ありす「まくと!」ガシッ


まくと「ひっ!」


肩をつかまれる。


ありす「もう逃げないで」


のーる「まくとさん?」


のーるだけが状況を把握できず、首をかしげている。


ありす「私にはお姉ちゃんって呼んでくれないのに…なんでその子にはお兄ちゃんって言えるの!」


少し盛られているが、何も言えない。


のーる「あの…まくとさん。本当に説明してもらえませんか?私には何が何だか」


まくと「う…うん。説明する」


まくとはことの成り行きを説明する。


新しい姉ができたことや、お姉ちゃんと呼んでほしいことなど…二つ目は必要はないが…


話を聞き終えたのーるは、ようやく理解する。


のーる「なるほど。道理で、電話のときも妙にそわそわしてたんですね」


まくと「うん…」


のーる「とりあえず、まくとさんとありすさん。二人とも一度落ち着いて。真剣に面と向き合ってください」


まくと「うん…」


のーるのありがたみに感謝しながらまくとは、ありすに向き直る。


まくと「ごめんなさい。色々といきなりのことが多すぎて、混乱しちゃって…」


ありす「ううん。私も怖がらせちゃったよね…」


初めて見るしゅんとした顔。


しかし、とたんにいつもの顔に戻り


ありす「でも、私はお姉ちゃんって呼んでほしい。ずっと夢だったの。お姉ちゃんって呼ばれるの。それで、色々と急かしちゃったけど…」


ありすは、両手を合わせて、お願いする。


ありす「お姉ちゃんって呼んで!お願い!」


ありすの上目遣い攻撃にダメージを受ける。


忘れてはいけないが、ありすはスタイルがよく美人なのだ。


まくとは、頷く。


まくと「わかった…それじゃあ…」


ありすは期待しながらまくとを見る。


まくと「お…お姉ちゃん…」


顔を真っ赤にさせながらそう言った。


次の瞬間、ありすの顔も真っ赤に染まり、いつの間にかまくとの胸に飛び込んでいた。


ありす「可愛い!可愛すぎる!そうだよ、お姉ちゃんだよ!」


完全に壊れてしまっている。


のーる「…私…帰っていいですか?」


まくと「待って、行かないで」


こうして、空気と化していたのーるは、二人が落ち着くまで待つことになったのだった。


まくとのお姉ちゃん。


普通ではないわけではないが、お姉ちゃんと呼ばれたいかなりのブラコン()()あった。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回も、どうぞよろしくお願い致します。

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