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元王女様は、世界を滅亡へと陥れたい。  作者: 九漆
第二章 ヴォルメ王国編
7/26

6.ティミッド、それは偽りの名。

 翌日。


 騒がしかった外の雰囲気も、より一層騒がしくなった。

 

 いやうるさい。近所迷惑っていうにも程がある。

 昨日はちょっと収まったかと思ったらすぐにこれ。ちょっと文句言った方が良いかもしれない。

 

 さっさと準備をしようと思うと、白黒が此方にやってきた。

 

「ふわぁ……どこにいくのじゃ?」

「ギルド。朝からうるさいから、文句言ってくる」

「ぬ、そうかの。じゃ、我はここで寝ておるわ」

 

 白黒は布団の中へ潜り込み、再度寝る。朝が弱いらしい。

 

 私は朝食を食べてすぐにギルドへ向かった。

 何かをするにも情報が大切。現状を把握するだけでも重要である。

 

 しかしまぁ、道端でも騒がしいことこの上ない。朝から不快にさせる天才達ばっかりなのかね、この町は。

 

 気分最悪の中ギルドへ入る。やはりギルド内も雰囲気最悪だった。まぁ、昨日もそうだったけど。

 

「あっ、リネアさん!」

 

 うわ。出たぁ……。

 その人は、この町で人気の貴族のお坊っちゃん。名前はたしか、アドレック何とか。

 

 ソイツは私のすぐそばまで来て、しゃがみこんで視線まで合わせた。余計な事である。煽ってるのかな、これ。

 

「丁度良かったです。実は先日から、ヴォルメア付近で魔物が大量発生していまして、昨日は僕のパーティで何とか制圧していたのですが、今日になってまた大量発生したんです。そこで、我々冒険者達全員で、協力して魔物を討伐しようと話をしていたところなんです。リネアさんもどうですか?都合が合うようなら参加してほしいのですが……」

「……じゃあさ。なんで、昨日からギルドの空気が悪いの?」

 

 アドレックの質問に対して全く関係のない話題にそらすと、近くで聞いていた冒険者が私の質問に答えてくれた。

 

 なんかいろいろ面倒くさそうだし、このまま別の方向に話題を反らして、さらっと帰れればいいな……。というのが話題を変えた理由だった。

 

「聞いてくれよリネアさん!!ギルドの連中、レッドドラゴンの討伐から帰って来たアドレックさんに、町で起こってる魔物を討伐してくれって指示したんだ!」

「流石に俺らも手伝うっつったんだが、知ったときはアドレックさんがぼろぼろになって帰ってきた時だったんだ!!」

「流石におかしいと思わねぇか!?」

 

 ふーん。ギルドはアドレックを潰したいのかって、目の前のアドレック信者は言いたいのかぁ。

 

「勘違いをするな。あくまでも私たちは、丁度その時に居たアドレックくんに頼んだだけだ」

「ギルドマスター!!」

 

 険しい表情で、階段から降りてきたギルドマスターがやって来た。

 

「……だが、流石に私たちも反省している。あれだけの量をアドレックくんに押し付けたのも、悪かったと思っている。……すまなかったッ!」

 

 そう言ってギルドマスターは頭を下げた。

 

 おぉ。これはなかなか珍しい光景。流石にギルドマスターが頭下げてるし、許してあげたりするのかな。

 

 私はチラリとアドレックを見る。

 

 その時、パンッ、と、手を叩く音が聞こえた。アドレックだ。

 

「ギルドマスター、皆!その話はもう終わり!今はこの首都を狙っている魔物達を討伐しないと町が危険です!だから、全員で協力しなければいけません!いがみ合っている場合じゃありませんよ!」

 

 おぉ。と、ギルド全体がざわつく。

 

 ……ん?この雰囲気は……

 

「確かに、アドレックさんのいうと通りかも」

「そうだよな、まずは魔物を何とかしないとだよな!」


 全員が全員、アドレックの言葉に勇気付けられるように気合いを入れるような言動がちらほらと聞こえた。

 

「という事なんだけど、リネアさんも来てくれますか?」

 

 アドレックはニッコリと笑って、私を見ていた。

 

 やっぱりそうなった。

 思わずため息が溢れる。

 

 大量の魔物……恐らくモンスターテンペストと呼ばれる、魔物の軍勢が襲いかかってくる事象が今起きているのかもしれない。生きて帰れるかどうかすら怪しいような厄災。

 

 ……いや、確定かな。この町……いや、この国の結末っていうのは。

 

「……ムリ」

 

 私はアドレックの頼みを拒否する。

 

 私が参戦しないというその事実に、アドレックは若干落ち込んでいるように見える。

 

「理由、聞いてもいいですか?」

 

 理由ね。正直数えきれない程ある。

 まぁ、しいて言うなら……

 

「……私、群れるの嫌いだから」

 

 二、三番目くらいの本音、これ。

 皆で協力とか絶対向いてないから。

 

 そう言って、私はギルドを立ち去る。

 

 結局の所、あの子が来た時点で結末は決まっていた。だから手伝う必要性すら感じない。

 決まっている結末を見るのもまた一興。

 

 だから私は、傍観者として見守るだけ。

 

 

 ◆

 

 

 ヴォルメアの冒険者達は、迫ってくる魔物達に立ち向かっていた。

 

 何十と増え続ける魔物達に、冒険者達はやや苦戦気味であった。

 倒しても倒しても増え続ける魔物に、冒険者達は魔物が生まれる発生源があると考える。そこで、アドレックを中心とするパーティーが、襲いかかってくる魔物を倒しながら森の奥深くに進んでいた。

 

 森の奥は魔物が更に溢れており、前へ進むには困難。数人程度で簡単に進める訳がないのだ。

 しかしアドレック達は既に魔除けの香水で、魔物から襲われる事についてはしっかりと対策済みで、森の奥へとどんどん進むことができた。

 

 だがその香水の効果はそう長くは続かない。増えていく魔物の数に怯えながらも、アドレック達は効果が切れる前に素早く進む。

 

 

 暫くすると、開けた場所に出た。

 そこには、一人の少女が蹲って、魔法陣の上から次々と魔物を産み出していく。

 

 ーーこの少女が元凶だ。

 

 それを見た誰もがそう思うだろう。

 アドレック達は少女を襲いかかった。

 

「ッ、うわぁぁぁぁぁッ!!何何何何!?ああああああんた達誰!?」

 

 少女はその攻撃に気付き、攻撃を回避して咄嗟にその場を離れる。

 

「僕はアドレック・ガルディーノ。お前を殺す者だ」

 

 アドレックは名乗って草々に襲いかかる。

 他の者も、アドレックに続いて武器を持って戦闘態勢に入る。

 

「ッ、こ、来ないでッ!!」

 

 少女は先程していたように、魔物を召喚する。

 

 魔物はアドレック達の事を見ると、すぐに襲いかかる。

 

「ッ、アドレックさん!香水の効果が切れかかってるわ!」

「魔術師の皆さん!!全員に魔除けの魔術を掛けてください!」

 

 アドレックの指示通り、魔術師達は全員に香水と同じ効果を持つ魔術、魔除けの魔術を掛ける。

 すると魔物達は興味を無くしたかのように、アドレック達を襲わなくなった。

 

「っ、“レリア”ッ!」

 

 少女がそう叫ぶと、一匹の兎の獣人が現れた。

 

「はいはーい!ご主人の大好きなレリアちゃんだよー!」

「れっ、レリア、ア、アイツら、足止めできる……?」

「もっちろーん!お安いご用だよ!」

 

 兎の獣人ーーレリアは、少女が指差したアドレックに向かって一発食らわせる。

 

「っ、ぐッ!!」

 

 その一撃は思っていたよりも強く、アドレックにとっては重い一撃だった。

 

「あはは!えいえいえーい!どんどんいくよ~!」

 

 レリアはお構いなしにアドレックに攻撃する。

 アドレックも反撃する隙もなく、ただやられてばかりでいた。すると、レリアの背後に炎の魔術が迫った。その攻撃はアドレックの仲間達だった。

 レリアは高く飛んで回避し、残りの何発か迫ってくる魔術を『反射』のスキルで跳ね返した。

 

『反射』

 それはあらゆる事象を反射するスキル。魔術や物理的な攻撃など、様々なものを反射できる。そういうスキルなのである。また、反射された攻撃は更に威力も増す事から、カウンターとも呼んでいる。

 

 そのスキルを用いたことで、レリアが弾き返した魔術は更に威力を増してアドレック達に迫る。

 

 アドレック達は同等の魔術を使い、反射された魔術を相殺させる。

 

「ふーっ。ちょっと油断しちゃった~。ねぇご主人、まだぁ~?」

 

 少し遠くで何かをいじっている少女に向かって、レリアは叫ぶ。

 

「………も、もうちょっと……!で、出来れば倒して!」

「うんっ、わかった!じゃーあ、レリアちゃん本気出しちゃうからね~!」

 

 レリアはそういうと、身体強化の魔術を自身に掛ける。

 まずい、と、アドレックは反射的にそう思った。あの重い一撃が更に強くなる………そう考えるだけで絶望的だった。

 

 アドレックに考えている暇はなく、気づけば目の前にレリアがいて、吹き飛ばされていた。

 

「「「アドレックさん!!」」」

 

 仲間がアドレックに向かって心配そうに駆け寄るが、レリアが追加で更に攻撃をしてくる。狙っているのは顔面。そのため、アドレックの容姿はぐちゃぐちゃだ。

 レリアは表情も変わらず殴り続ける。

 途中、レリアは魔術で攻撃をされることもあったが『反射』で受け流す。

 少女の所に向かう者もいた。しかしそれはレリアの仕掛けた罠であり、少女に近づく瞬間に雷のような攻撃を受けてピクリとも動かなくなった。

 もはやレリアを倒さない限りやられるばかりで、アドレックの傷はどんどん増えていく。

 冒険者達に成すすべは既にない。

 

 冒険者達にとって絶望的な状況は、次の少女の言葉によって、さらに絶望へと打ちのめされることになった。

 

「ふふ……あ、ぁりがとう、レリア。ぉおかげで準備、整ったから……!」

「うん!」

 

 少女は禍々しいモノを自身に纏い、スタスタとレリアの元へ向かう。

 冒険者達は絶望していた。

 あれを食らえば即死ぬと、本能的に悟っていた。現にそれを浴びたアドレックはどんどん顔色が悪くなり、肌が紫色のようになって腐り果てていた。

 

 それを見たもの達は逃げようとした。それは生存本能によるもの。だが、背後に迫るその禍々しさに怯え、恐怖し、誰もその場を動くことはない。

 

 少女はというと、自分を見て怯える冒険者達が怖くなり、レリアにくっついて泣きついた。

 

「うわぁぁぁ!!やっぱり怖いよぉぉ!!なんかこの人勝手に倒れちゃったしぃぃぃ!!」

「うーん、ご主人かぁわいーぃ!」

「可愛くないってばぁぁぁ!!レリア助けてよぉぉぉ!!」

「大丈夫大丈夫!ちょっとご主人此方来て!」

 

 レリアはそう言って、されるがままになる少女を引っ張り冒険者達の側に連れていく。

 

「はいっ!ちゅーもーく!この方は『リヴァロ』No.6のティミッド様!いーい?これからすっごい有名な人になるんだら、絶対目に焼き付けておくんだよー!ティミッド様だぞぉ?」

 

 その時、少女ーーティミッドを見た瞬間、その場に居る全員は紛れもなく死んでいた。

 

「レリアぁぁぁ!!なんか倒れちゃったよぉぉぉ!!私のせい!?私なんかが生きてるからぁぁぁぁぁぁ!!」

「あはは!きっとご主人が可愛くて倒れちゃっただけだよ!今のご主人、さいっこうに可愛いもん!」

「レリアは嘘ばっか言うぅぅぅぅぅぅ!!」

 

 レリアはニコニコと泣きつく自分の主人の頭を撫でながら、大丈夫大丈夫と、明るい声で落ち着かせる。

 

「うぅ……帰りたいよぉ……!!」

「まぁまぁ、オシゴト終わるまで頑張るんでしょ!さっ、もう一息!」

「うぅぅ。レリアのポジティブさが羨ましいよぉ……」

 

 ティミッドはレリアに引っ付きながら、先程と同様の作業に戻った。

 

 ◆

 

 

 冒険者ギルドを出た後、私は足早に準備をして泊まっていた宿屋を出て、モンスターテンペストの状況を見るべく、ミューナンセの森の高そうな木の上で、私のスキル、『千里眼』を使ってその様子を見ていた。

 

 ちなみに白黒も観戦中。

 

「ぬ、見よ、シュリアよ。昨日の少女……ルンではないかの?」

「どこそれ」

 

 白黒にも私のスキルで森全体、そしてヴォルメ王国全体を見れるようにしていた。面白いモノを見つけたら即報告という事を条件付けて。

 

 私は白黒が言うその場所を覗く。

 

 そこには私と一緒に美味しいものを食べた少女、ルンが居て、蹲って魔物を召喚していた。

 

「……やっぱり」

「………お主、あの少女が黒幕って気付いておったのじゃな!?」

 

 小さい声で言っていたのに、隣に居た白黒には聞こえていたようだ。

 

「……地獄耳……」

「聞こえておるが?」


 あれ、さっきのはボソボソ程度だったんだけど。

 地獄耳すぎる。

 

「そんなことはどうでもよい。いいから早く教えるのじゃ。何故あの少女が黒幕と分かるのじゃ?」

「……」

 

 白黒は早く知りたいと言わんばかりに私の目の前まで近づいてくる。小さいせいで余計に鬱陶しい。

 私はため息をつきながら答えた。

 

「……単純に言うと、私って、いろいろ見えちゃうから」

 

 『千里眼』は、それこそ“何でも”見えてしまうのだ。未来でも、相手の過去でも心でも。

 

「未来をも見通すということなのか?」

「見たいときだけ見てるけど、大抵は勝手に見えちゃうからさ」

「改めて聞くととんでもないスキルじゃのぅ……」

「私もそう思う。使いづらいし」

「いや、便利じゃろうて……」

 

 そんな事ない、と、否定しようとしたが、白黒によって遮られる。

 

「ぬ、見よ。ギルドのモテ男が例の少女の元へやって来たぞ」

 

 何そのあだ名、と思いつつ、先程の場所を覗いてみる。

 

 するとタイミングよく、戦闘が始まった。

 

 アドレックが不意打ちを突いて振った剣をルンは素早く回避し、ルンは兎の獣人を召喚する。

 

「何あれ………なんか可愛いね」

「ーーーー!?」

「……白黒?」

 

 私がそう問いかけると、白黒が一瞬固まった。

 なんか思い入れでもあるヒトだったのかなーと思い、白黒をつつく。暫くすると意識が此方へ戻ってきたのか、白黒ははっとなる。

 

「す、すまぬ」

「どうしたの?」

「……ちと昔にあったことのある奴だっただけじゃ」

 

 白黒が昔あったことあるヒト………

 

「何それ気になる」

「そんなに近づかんでも教えんからのう!?」

 

 白黒が覚てるヒトってことは白黒の姿が分かるってことになる。それに強いかも知れない。あと面白いかもしれないし。

 逆に気にならない理由が思い浮かばない。

 

「教えて」

「わぁだだだだッ!わかった!わかったのじゃぁ!!だから耳は引っ張るでないのじゃぁぁ!!」

 

 言質を取ったので私はしっかりと白黒の耳を引っ張るのをやめる。

 

「はぁ……ほんとに昔のことなんじゃよ。あの兎の獣人はレリアと言ってのぅ、以前会った時もそうじゃったんじゃが、獣人の中でも飛び抜けて強かったのじゃ。姿が見えると分かった頃から、我とアヤツはよう遊んだものじゃ……」

 

 つまり昔の遊び友達……と……。

 

「つまんない」

「そりゃそうじゃよ。向こうも覚えてるかすら危うい昔話なんぞ、つまらないに決まっておるじゃろう?」

 

 それもそうかと思い、すぐにルン達の観戦に移る。

 

 戦況はルンが圧倒的有利で、自身のスキルでアドレックを倒していた。そしてルンはそのまま、ヴォルメ王国に進んでいった。

 ……これはつまり、ルン対アドレック戦が終わってしまったという………肝心な戦闘シーンを私たちは逃してしまった……という………。

 

「……白黒が余計な反応するから、そっちに意識向いちゃって此方が見られなかったんだけど……?」

 

 そう、白黒のせいで、いいものを逃したようなもの。

 

「なんじゃその無理矢理な理由は!?何でもかんでも我のせいにするでない!!横暴なのじゃ!!大体お主が聞いてきたんじゃろう!!」

「いや一周回って白黒のせい」

「我は悪くないのじゃ!!」

「白黒が変な反応しなければ私聞かなかったし」

「千年ぶりに見たのじゃぞ!?誰だって目を疑うのじゃ!!」

「いや白黒が反応しなければ」

「さっきも聞いたんじゃが、それ」

 

 らちが明かないので、しょうがないから私が折れてあげた。

 「お主が逆ギレしただけじゃろ」と、喧嘩を吹っ掛けてくるような発言が聞こえたが耳を引っ張ったら黙ったので許してあげよう。二度目はないけど。

 

「はぁ……もうちょっと弱めにしてくれんかの……。それはそうと、もう追わなくてよいのか?」

「ん。一応収穫はあったし、ルンが勝つのも分かってるから見る意味ない。まぁ、『リヴァロ』ってなんなのか聞きたいところだけど……」

 

 去り際に白黒の古い友達だという兎の獣人が、ルンの事を『リヴァロ』のNo.6、ティミッドだと言っていたのが聞こえた。

 ”ティミッド”という単語は、ルンのことを『千里眼』で見た際にたまたま見えたものだ。本当に何のことかはあの時知らなかったし、どういった意味があるのかもわからない。

 

 でも、なるほど。コードネームか。


 『リヴァロ』……一体どんな組織何だろうか。

 

 ひとまず覚えておこう。

 

「それよりまずは船に乗らないと。早くしないと出港しちゃうし…………」

 

 次に私たちが向かうのは、今いるミューナンセ大陸の隣、ニトロア大陸。

 ニトロア大陸はこの世界で一番広く、一番人口の多い大陸であり、広すぎるが故に五つの区域に区別されている。北、南、東、西、中央と分かれ、それぞれの特徴が違い、文化も違う。

 私たちが向かうのは西方面の、西ニトロア。ここから一番近い場所である。

 

 まぁとにかく、西ニトロア行きの船は昼頃になれば出港してしまうわけで……ん?

 

 ーー今思えば、朝起きてから随分と時間がたったと思う。多分、お昼になっててもおかしくはない時間帯………

 

「……ねぇ、今何時?」

「もうすぐ正午じゃな。昼食はどうするのじゃ?」

 

 私は白黒を掴んで港まで『転移』した。

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