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伝説の魔物~人に頼ってみる

やっべ!長くなっちった!w書きたいように書いてると文章って長くなるよな、思いついたこととか書いてると尚更、ね?


「では最終決断と行くか!」


候補は3つ、〝 フリーズボルト〟〝 ボルト〟〝 電雷焔(ヘルガー)〟この中から何が選ばれるのか、はたまた別の何かが、もしくはここにある候補全てか。


「我としてはフリーズボルトを······いやここは暖かみのある 電雷焔(ヘルガー)を、だが、制御が最も簡単なボルトも捨て難い........ぬぅ、やはり1人では決めきれんな。」


こんな時に自分以外に誰かいればと考えてしまうのは既にこちらの世界に染まってきた証なのだろうか。人間と関わると決めた時から心変わりは覚悟していたが、ずっと独りで考えていた分今になって他視点が欲しいものだ。


「やはりこんな時にこそ。」

────────


「おい。国王」


隣人に頼ってみるのも一つの手だろう。人間達が何やら騒いでいるが、エンシェントドラゴンにとってそんな事気にする価値もないだろう。騎士団とやらもぞろぞろと出てくるがそいつらも蟻と何も変わらない。用があるのは国王だけだ。


「どうしたんじゃテト殿」


初めと比べれば急な訪問もかなり慣れてきたようだ。多少の動揺は見られるが今回はしっかりと()()()()をする覚悟を持っているようだった。


「なに大した事じゃない。我の結界はどうだ?」


まずは世間話、ここで急に連れ去ってしまえば民の混乱は免れないだろう。ここは少しでも親睦を深めてから協力してもらおう。


「この結界を張っていただいて以来、我らが西の王国(リードルド)から犯罪が極端に減り、病気に伏せた者達が次々と回復していったのじゃ。心持ちの違いかもしれんが、これは何かの思召しと我は感じているのじゃ」


「ふん、それは我が女神様の加護が効いたようだな。ただ油断することは避けるべきだろう。汚れた心に女神様は微笑まない。肝に銘じておくのだな」


「もちろんじゃ、悪用などするものか。民が幸が王族にとっての幸じゃからな。」


民思いの良い王様のようだ。民の幸せが王の幸せなど普通は言えないだろう。テトの魔力に刻まれた加護を少しだけ織り交ぜただけの結界でここまで効果が発揮しているところから見てこの王に裏などなく本当に言葉通りなのだろう。


「人間とは私欲にまみれた種族だと思っていたがなかなかに()いではないか。名を伺っておこう。」


何故今まで伺っていなかったのか、何故知らないのかという反論は受け付けない。


「我の名は······」


「お父様!」


国王の威厳を見せながらの自己紹介は後ろから聞こえたその甲高い声でかき消されてしまった。お父様と呼ぶその女は煌びやかなドレスを着ている美しいお嬢様だった。その後ろにも大人びた綺麗な女性が立っていた。


「ぬ?誰だ貴様らは」


テトには綺麗だとか煌びやかとかは別に関係ない。


「話を遮ってしまい申し訳ありませんテト様。私の名はリードルド・セイヘムと申します」


甲高い声の持ち主はリードルド・セイヘムというらしい。テトを前にしてもこの堂々とした立ち姿、作法も体に染み付いているのだろう一切の綻びも見られない。まだ18前後の小娘と見受けられるが、凄まじいほどの完成度だ。


「わたくしはリードルド・メイヘムと申します。テト様が私達を助けてくださったと伺いました、その節は本当にありがとうございます。」


メイヘムは少しおっとりとした喋り方をしているがこちらも作法の教科書のような人物だった。頭の位置が全く動いていない、これだけでもこの女性の素晴らしさが分かるというものだ。お辞儀の角度やその後の姿勢。やはり綻びが無い。


「我は貴様らを見た事などないぞ」


「テト様が私達の位置を教えてくれたとセンクリンドが」


ということはこの2人が王女と王妃ということだろう。


「て、テト殿。我の名はリードルド・ユンタル。この者たちは我の妻と娘じゃ」


やはり正解のようだ。


「あの時の探し人か、なに気にすることはないセンクリンドには飯を作ってもらった借りがあった、それを返したまでだ。」


「命の恩人に是非お礼をさせてください。王族の威厳にも関わります。」


恩は恩で返すのが彼女の流儀なのだろう。実際お礼は土地を貰ったことで完遂しているのだが、その事は知らないのだろうか。


「礼はユンタルから頂いている。そもそもこれは我のセンクリンドへの()()なのだ。礼を言われることではない。」


「重々承知の上で申しています。確かに“借り”という形なのでしょうが全くもって()()()()()。そちらの了承とは別です。先程も申し上げた通りこれは王家の威厳に関わります。小さな土地ひとつで済む程度の王女と王妃じゃメンツが丸潰れです。」


それもそうだろう。テトにとっては些細なことだが人間にとってはとても重要なことだ。このことが他国にバレれば西の王国(リードルド)の王女と王妃の価値は土地一つで収まる程度だと思われてしまう。確かに威厳に関わる事案だった。


「ぬぅ、と言ってもだな?これでは我が脅してるみたいではないか、我にとっては些細なことなのだ、“人間にとって”など知らん。我は対等が良いのだ!借りは返した!それでチャラだ!」


伝説の魔物とは思えないほど譲歩された言葉。本気で仲良くしたいのだろう3人にもそれはひしひしと伝わってきた。


「ですが、」


「では〜こういうのはどうでしょうか。」


王女と口論していると王妃が割って入ってきた。


「テト様はご飯を作ってもらったお礼にわたくし()の居場所をセンクリンドに教えて下さいましたね?」


「うむ、我が手を貸してやると言ったからな、方角を教えてやったぞ?つまり借りは返したぞ!」


「ですがそれでは足りませんよね?」


「何故だ!」


「だってわたくし()ですもの。2人分教えてしまったら借りは2()()ではなくて?」


「ぬ!き、貴様、そういうのを屁理屈というのだ!」


「いいえ?事実です。」


見方を変えれば確かにその通りだろう。方角を2人まとめて教えてしまった、つまり()()()()()()()()()()()それと同義だろう。屁理屈ではあるが確かにその通りだ。


「し、しかし!我は土地を貰っておる!これで貸し2つ目は完遂だ!」


「それはわたしくし達を助けていただいたお礼です。なんなら足りないと思っているのでわたくし達の領地内の森は全て差し上げましょう。」


「な!ひ、卑怯ではないか!お礼は受け取らなければ筋違いなのだろう....?断れないではないか!」


なんかしれっと森の全権が追加されたが、そんなことは両関係において些細なことだ。


「ぬぅ、頑固なやつだ......良かろう。我の負けだ。」


人間と仲良くしたいから平等がいいドラゴン

VS

王族の威厳


勝者〝王族の威厳〟


「ではなんでも一つだけお手伝いさせていただきます。」


「色々考えてみると我はユンタルに借りを作りに来たのとあまり変わらんな、」


自分がやろうとしていたことを改めてふりかえってみるとかなり終わっていた。


step1──仲良くする

step2──連れ去る

step3──意見を貰う


「かなり穏便に終わった方であるな。我も考えを改めねばならぬか。」


上手く丸め込まれてしまったが、なんやかんや当初の考えより綺麗な形で目標は達成できたと言っていいだろう。


「少々人間の意見が聞きたくてな、1度我が寝床に来てくれぬか?」


堂々と連れ去る宣言。王妃を護衛も無しに外に連れ出すという前代未聞の要求........誰も襲えないから大丈夫か。


「分かりました。これで貸し借りの話は手打ちにしましょう。」


「わ、私も着いていきます!」


セイヘムが声を上げた。


「私もお礼がしたいです!」


「ぬぅ、だ、だがこれではまた借りが、」


「これは興味本位でついて行きたと言うだけの話です!それでもダメでしょうか!」


かつてエンシェントドラゴンがここまで後手に回った事例があっただろうか。知識も力も兼ね備えている存在が人間の女性2人に圧倒されている。その姿を見てユンタルは娘と妻を誇りに思っていた。


「ええい!もうどうでも良い!勝手に着いてくるがいい!」


メイヘムとセイヘムはお互い目を合わせてから城のテラスから飛び出した。あまりにもヤンチャすぎる行動に王族とは何か、さっきまで王族の基本だ!とか思っていたのは何だったのかと疑問に思ってしまった。2人は風魔法を上手く使い空中に風の床を作りトタッとテトの乗り出している頭に乗っかった。


「では!お父様!行ってまいります!」


「ご飯時には帰ってくるわ〜」


「そ、そうか!気をつけて行ってくるのじゃぞ!」


またしても空気とかしていたユンタルであった。


「ていうことは自由時間か?!こうしてちゃおれん!ボードゲームと洒落こもうじゃないか!!」


久々の自由時間なのだろう。誰にも邪魔されないこの時間を実は待っていたユンタルだった。


「テト殿!定期的に連れて行って良いぞ!」


テトの初めての街作り ─ ロードマップ編


:達成度


建設予定地の整地:40%


人材を確保する(人間で無くとも良い):0%


作物を育てる:0%


家畜を飼う:0%


料理が出来るやつを見つけるor作れるようになる:0%


旧友に声を掛けに行く:0%


人間と仲良くする:2%→8%


いい街を作る:2.1%


内装を作る:12%


電気を作る:4%

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