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流通○済柏 vs 八○代高校 ・・4




「 和也のほう大丈夫だと思う? 」



 直子からいわせてみれば今日の和也の試合の出来は80点ほどはマークしていたと思う。 


 ディフェンスとしてのシーンばかりが目立つことになったわけだけど....。



 すこし、解説者のようなものいいにはなるけど。相手の戦術上のキーマンである。

 U-17日本代表の金村渡に対して、ほとんどの仕事をさせなかったうえに――。



 チームの攻撃に関しても、大事なパスをしっかりと通してみせ、、



 チームの方針上__。ゴールキーパーからのボールに関しても、

 そのほとんどをロングキックに徹する必要があっことを含めて、作戦ではあるものの。



 相手のマークにぎりぎりつける・つけないの位置を保っていたであろう。ボールをもらう順番を意識した位置取りなど。



 ゲームのなかで、かなりのタスクの数を抱えることになったかたわら、


 時折。リスクを背負ったように、マークの領域のぎりぎりまで動いて。攻撃の雰囲気を作ったことに関しては、


 マイナス点をあげる人もいるかもしれないが、、



 それでも、決定機を作るような楔のプレーを1度は創出したとして褒められてもいいものだと思う――。


( 個人的には、仕事の役割として最後に相手チームで得点を獲った。龍と同等の8はあると思うが_。)




「 はっきりいって、チームの主力取り押さえてたといえるかは、上の判断じゃねぇの? 」


 なんとなく他校の生徒に混じって会話しているのは、そう観に来るよう。

 敗け試合なのに、応援が固まってたらプレッシャーになると木元が話したからだが_。




美穂からしてみれば、決定機ではなかったにせよ。スカウトの目ん玉が腐っていたら、あれは渡の実力不足やまぐれととられるかもしれないらしい_。



 「 流石にそれはあんまなくない? 」

 「 これから、調子あげて。大会でどう点を稼ぐかじゃない?移籍の話もあるし。」



 すこし、相手チームの戦術が、こちらと同じ。

4-2-1-3の可変システムを最初から採用して

こなかったせいで、



 本来のビルドアップの能力を観せることができなかったのを残念に思ったという会話はさきほどしたわけだけど、、




「 はっきりいって、やっぱり渡の応援するほうがいい?ためらうけど。 」



 これは、正直すこし当たり前の解答をしているわけだけど。私達は周りが噂するくらいには、

 マネージャーやってるなかでも美少女で有名な分。

 スタジアムとか人目につくとこだと、内心誰がどんな話きいてるかわからないため、

 ビクついてしまうくせがあるわけだが――。



「 べつに、批評しながらふつうに応援して観るくらいなら、だれも批判しなくね?」



 ほんとに、2人して事務所にスカウトされたことあるくらい顔が整っているのもそうだけど、美穂の場合はサッカー部で結果だしてた分、

 同年代であれば、周囲の人間にある程度顔が知れ渡っているのに、相変わらずの口の悪さである――。



 中学卒業以降__。2年間、決して本腰を入れることなく続けることになったサッカー部も、突き抜けた実力がそうさせたといえば、そうだがーー。

 決して、自意識過剰といわせないだけの実力が中3のときには高3のメンバーたちに混じって大会にでて―、そこそこの強豪を全国ベスト8にまでチームを引き上げたんだから、誰も文句をいえないはずだが_。




 そんな、戦術眼に優れた自信のある美穂からしてみても、

 チームが相手の長所を抑えるよう、かなり守備を意識した戦い方で前半を凌ごうとしたのは偉いと思うしー。

 和也に関しても、1人で半CBとして渡をほぼ完璧に抑えたうえで、若林が攻めてくる可能性のあるゾーンのケアをする働きに加えて、

 決定機のキーパスも放った部分も含めて、自分がプロの監督であれば、お咎めなしでOKのサインを出すらしいが…。




 プレー面に関して、すっかり腐ったような動きをするようになった。木元のやつは、大会前のぎりぎりまで冷戦を仕掛けてきて――。――

 「 勝負にはしっかりと協力して戦えよ。それが、練習を軽くする条件だからな。」

 「 わかってるから、いちいち命令してくんな。男の誇券(こけん)に関わる――。」

 とギリギリまで逃げきったが、いちおう約束を守りはしたため、ぎりぎりで評価するらしいがーー。

 



 後輩で2年の加藤に関しては、チーム最大の得点シーンで、シュートを外した上に、

 数分後に相手のカウンターをくらうことになったシーンでは、そうそうに守備に走ることを諦めて_。

 あきらかに、木元の発言頼りだろう。腐ったようなポジショニングで相手の攻撃が終わるのを待ちながら、たらたらと自分の動きだしの時間がくるのをまっていたのがあり得ないとして、かなりぶっ殺したいらしいーー。

 





( まあ、しょうがないと思うけど....。 )



 そこまで飛び抜けるような逸材ではなかったもののーー、実力の伸びもよかったし、やる気のある後輩のほうが、実力が似か良る3年生のうちから探してポジションをまかせるよりも。 


 チームの将来を担える人物として。

本来の学校としての実力であれば、卒業までベンチ入りするのがやっとくらいの実力から、

 ここまで伸びてきたってことで、和也も木元も合意の上での採用だったわけだがーー。




 おそらく来年、新1年が5・6人ほど上手いプレイヤーが入ってきて、チームの勢いが順調になるようであれば。

 大学を途中で辞めてからでも、オーストラリアのリーグに出稼ぎにいってーー、

 それが、どれくらいの実力詐欺になるかわからないにせよ。Jリーガーの道を目指すつもりがあるという話だったが、その将来は非常に残念ながら。おそらく亡くなったものだとみるべきだろう――。




 ただ、今日という大会の初戦_。美穂からみたらどうかしらないが。わたしからしてみれば、攻撃は得点の匂いなど全然サッパリだがーー。

ここまで善戦できているのなら、練習中のときから

和也を中心に全員がまとまって、協力し合えていれば…。黄金時代だったはずのこのチームももしかしたら勝利することができたかもしれないのに。




 木元のやつは後悔して居ないのだろうか…。





 さきほどの加藤のミスから、ノーチャンスで失点し、ゴール前で脱力して動けなくなっている和也をスタンドからみていて、とても(くや)しいし、苦しい気持ちにかられるが・・・。



 

 木元は、またふざけているんだろう――。。



 個性といえば聞こえはいいけど、将来の日本代表である和也がいなくなるなんてことが起こったら、

 1人で3つのポジションのケアをしているような

ものなのに、お前等だけだったら勝負にならないとかじゃなくて!

 もっとひとの人生、棒に振っておいて!反省しないのかよ!!和也のサッカー人生があり得ないほど出遅れることになったようなものなのに!

 




 実際にピッチ上では・・・。






------




 「 はあ・・・・ 」



 自軍のゴール前。ゴールを決められたショックで頭の中が空白に染まる……。あまりに痛すぎる失点で意識が霞むようである・・・。



「 和也、目から我慢汁だすんじゃねぇぞっ・・。」



 木元のやつが情け無いところをみせるな!と気丈に振る舞うよう、明るい言葉をかけてくるが・・。

 こちらからしたら、人生のセーブデータがまるまるぶっ飛んだようなものであるーー。



 ピッチの向かい側のほうにいざ自然と視線をむけてみれば、俺の視線に気づいたのか・・。

 こちらを振り返ってピースサインを喜んで魅せる龍の姿に昔の記憶がダブってみえるーー。



 ( あいつ()さえ(そば)にいてくれたら、俺達は負けなかったのに…。)


 あまりの空気の読めなさに、、悔しさと呆れの感情が俺の心を穢すが、ーーあいつの無邪気さが無神経に映る日がくることはいずれくるとわかっていたことだーー。

 もともとライバル同士で親友同士だというのがそうさせるのか、本音をいえばお互い組んでサッカーをしたいと思ってるのだが・・。

 今はこうしてみても、評価こそU-20で留まっているものの、実力的にいえばもうUー23の先発と比べても遜色ないし、

 わざわざあいつと同じチームを選ぶようなことを俺もずっとはしないだろうーー。






 評価基準としても、失点を0に抑えて次に繋げられたのなら、初めてプラスの評価ーー。チームの失点が1なら、得点の機会を1つでも作れたかによると思うが。

 これが2失点なら、もうプロは目をむけてくれないだろう。


 

 正直なところ、先程までは攻撃でいいシーンが創れたとして、後半の出場も許されるのでは・・。と期待しながら、プレーできていたが…。

今は悔しさや悲しさに耐えながら、涙腺が緩くなりそうなのをプライドでこらえながら、ピッチの上を歩いてポジションの位置につくと――。



 「 おい、後輩!!!お前素直にこっちくらいみろよ!!」


 ジャニーズのように、Hey!くらいのノリでなんとなく加藤にダル絡みしているものの、

 あれで声をだして、チームの雰囲気を底上げしようとしているのだろうーー。

 性格的に、近くのFWの先輩にしか謝らなさそうなルックスだけのせこい陽キャみたいなところが、加藤には混在するため、ブラックジョークにせよ。皆の意識を高めるのにはじゅうぶんだと思うが、

 



 





 昔のセルティックがバルセロナを破ったような試合を目指していたのは、失点を0に抑えるには攻撃も必要だからだがーー、それが失敗に終わり。

 ベンチへと引き下がる俺に、なんとなしにエールを送って、元気をださせようとするお前等には悪いがーー、暗い感情を抱えてピッチをでる俺は内心で、木元があいつらが次第に全力出さなくなっていったのは、中学時代の奴らのオマージュだと思ってほしいーー。

 過去にそう告げられた俺はあいつらの発言に恨みのような妬ましい感情を抱えたまま、引き下がりーー。

 その後、作戦から外された俺が「 1人悔しい気持ちを抱えて観るつもりなら帰れ。どうしても残りたきゃ戻ってきてもいい。」と指示されると、


 独りロッカールームに取り残されたあと、これからの人生にどうしても想い描けないハッピーエンドの部分があることを暗い感情が意識してしまい。メールもまともに返す気になれないなかーー。




 ふと、行きたい場所が思い浮かび、そこにいって思う存分沈みこもうと、、この懐かしの国立のスタジアムをあとにした――。


 

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