ミシンはマシンの空耳。手縫いなんてやってられるか!ミシンなんて燃やしてしまえ!
いつもお読み下さりありがとうございます
よろしくお願いします
《後輩兵だった鷺巣富雄 (うしおそうじ)によると、面倒見がよく、少年兵がいじめられているのも見過ごせず、上官が相手でも「お互い階級章を外して、人間対人間で行こう」と喧嘩腰になったこともあったという》
《少年兵が飛び立つ時には、「『天皇陛下万歳!』なんて言うな。恥ずかしくないから『お母ちゃん!』と叫べ」と励まして送り出した》
[ https://ja.m.wikipedia.org/wiki/三船敏郎 より ]
泣ける…
泣いた。
(読み進めると酒癖と女癖が悪そうなので、涙は引っ込んだ)
……
カタカタカタ…
あ、皆様こんにちは。
私は気まぐれに服を縫います。
パンツ、ワンピース、ノースリーブ…布とミシンがあればテキトーにカタカタと縫うことができます。
どうせ私が着るだけです。少しくらいヘンテコでも…まあ…大丈夫です。
(いいの?いいの。)
上記の三船敏郎さん。
この方の何も知りませんし、興味もありませんでした。
が!
あるエピソードを聞いて「なぁあーーにぃぃいーーっっ??」と、思って調べました。
毛布2枚と1円20銭
終戦での除隊時に、これを渡されたそうです。
そして、「戦後で何もない時代、自分で作るしかなかった」と、彼は、軍から支給されたこの二枚の純毛の毛布で、自分が着るためにコートとズボンを手縫いで仕立てるのです。
検索すれば見れるそのコートは、襟などにステッチが施してあったりして、毛布で作ったとは思えないほどカッコ可愛いのです!凄い!
(戦争が終わった時、三船の家族は一人も残っていませんでした。一針一針…無心で縫う事で心を癒していたのかな…なんて思いました)
手縫いで毛布をコートに仕立てる…襟とか、肩とか、袖とか…型もなく作るなんて凄いな。私も手縫いで作ってみたいけど、めんどくさくてミシンを使うだろうな…
ミシンを使えば…
…
ミシン。
ミシン。
いつも思うけど、ミシンってどうなってるの?
下糸と上糸ってどうやって絡むの?
ミシン伯爵が作ったとか?
…違った。
ソーイングマシンの「マシン」が、空耳で「ミシン」になってた。(日本人の空耳だから外国じゃ通じないよー)
今のミシンは、直線縫いからボタンホール、ジグザグ縫い、厚手の布から薄手の布まで、様々な縫いが、ミシン一台あれば縫えます。
これって実はすごい事。
19世紀中頃まで、仕立ては全て手縫いでした。
ミシン開発より織り機や、生糸生産の方に力を入れていたからです。
その結果、世界中に糸や織物が溢れます。
誰かー!助けてーもう縫いきれないよー
と、思ったか思ってないか…
1790年にイギリスのトーマス・セイントが、皮革類を縫うミシンで特許を取ります。
よっしゃ!縫い物革命じゃ!
が…特許庁の分類ミスで83年もの間、書庫に忘れ去られたままになります。
次にこれが世に出た時は、既に色々なミシンが発明されていました。
イギリス、オーストリア、ドイツ、フランス、アメリカがミシン開発に挑戦します。
そんな中、1830年にバーシレミー・シモニアが、フランスで特許を取得します。
当時、一番多くお針子を必要としたのは軍服工場でした。
10年後の1840年、シモニアはパリの軍服縫い工場にミシンを80台納入します。
それを知った、お針子や労働者を支配していたギルドのトップたち。
「ソーイングマシンのせいで俺らの仕事はなくなっちまうぞ?いいのか?」と、労働者を唆し、暴徒化した人々がミシンを破壊し、工場に火を放ちました。
身の危険を感じたシモニアは、無一文でリヨンに戻ります。再起の夢成らず、不遇のうちにシモニアは64歳で人生の幕を閉じました。
そして、ミシン開発の舞台は主にアメリカに移ります。
エリアス・ホウが、ミシンを発明、完成させ特許を取得。
その後、アイザック・メリット・シンガーが、ホウのミシンを基礎にしたミシンを発展させ、他の開発者も加わりミシンバトルが激化していきます。
紆余曲折あり。
最終的に「修理の出来るミシン」を開発したシンガーが躍進しました。
《 主に https://sewingmachine.mobi/until-riseof-sewingmachine-industry/?amp=1 未経験者と旅するミシン歴史博物館より 》
お粗末ながら、ざっくりとミシンの歴史を説明させて頂きました。
(ちなみに、日本へはペリーが持ち込んだよ。)
ミシンだとあっという間に縫えますよね。
ミシンでギャザーを寄せるのもあっという間なんですが、今、ハンドギャザーに興味があって…
ハンドギャザーのワンピースを作ろうと、型を作って布を切ってあるんです(切ってある…まま)
襟ぐりが前身頃と後身頃、合わせて約2メートル。
そこに1センチごとに印をつけて、ぐるりと200個の印。
それを2段。
一目ずつ拾って400目をチクチクチクチク…
模様縫いを考えるなら、5段で1000目を縫わないといけない。
それからそこに模様を綴っていく…
ど…
どうしようかな…
せっかくミシンの歴史を知った事だし?
ミシンの有り難みを噛み締めようかな…
拙い文章、最後までお読み下さりありがとうございました。
間違いがあれば訂正致します。
どうぞお知らせ下さい。
世の中にミシンが出るずっとずっと前、1598年にイギリスで作られた初代編み機も「仕事がなくなるー!」と思った人々のせいで軍隊に壊されています。
それについても前のエッセイで紹介しています。
興味のある方はどうぞ