第7話 復讐の炎
カスガの村が人間族の襲撃に遭って一日が過ぎた。
「なあ、ライト。
一度、村に戻ってみないか?」
「そうだね。
一日経ったけど母さんが来なかったしね」
「ハリネズミ君、君は留守番を任せたよ」
「承知いたしました」
ライト達はハリネズミ君をアジトに残し母を探す為、村に戻ってみる事にした。
「何だよこれは」
「父さん、村がめちゃめちゃだよ」
二人が村に戻るとそこは目を背けたくなる様な惨状だった。
建物は破壊され、田畑は荒らされ、そこら中に村の魔族が倒れていた。
「ライト、家に戻ってみよう」
「うん、父さん」
二人が急いで家に戻ると屋根は吹き飛び、二階から少し煙が燻っていた。
垣根から庭先を覗き込むと、そこには仰向けに倒れている母の姿があった。
「母さん!」
二人は駆け寄って声を掛けたが母は既に息をしていなかった。
「母さん!」
「マリア!」
二人は亡骸の傍らにしゃがみこみ泣きじゃくった。
「父さん。
何でこんな目に遭わなくちゃならないの?」
「人間族は自分達の領土を広げる為に、私達魔族を悪者に仕立て上げているんだ。
ありもしない魔族の悪事をでっち上げて人間社会で広めているんだよ」
「村を襲った奴等のどこがヒーローなのさ!
奴等こそ悪魔だろ?」
「ヒーロー戦隊は人間族の中では悪い魔族を討伐する英雄なんだろうな。
立場が変わればものの見方は変わるものなんだよ。
知らされている情報が嘘であったとしてもね。
まだお前には難しいかも知れないけれど、その内に分かる時が来るさ。
世の中とはそういうものなんだよ」
「父さんの言う事は難しいけれど、ここに有るのは単純な事実だけだよ。
意味もなく母さんや村の仲間達が人間族に殺された。
復讐するには十分な理由さ。
あいつら絶対に赦さない!
必ず母さんの仇を討ってやる!」
ライトは母を抱き締め復讐を誓った。