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プロローグ1 

え〜、この小説を選んでくださってありがとうございます。何分初めてな投稿なので、いろいろと読みにくいところなどありますが、どうぞ読んでやってください。

では、日野一樹心霊現象相談所、スタート!


 



 ・・・・・・伝えられなかった。

 ・・・・・・何でだろう。

 ・・・・・・どうしてだろう。

 ・・・・・・伝えたっかったのに。

 ・・・・・・何で…何で………



 

 ‘うぅ〜〜。暇ぁ〜〜〜。暇だぁ〜〜〜〜!ひまひまひまひまひまひまだよぉぉぉ〜!!’

 太陽がサンサンと降り注ぐお昼時。「日野一樹」が通っている県立四方高校の、元は生徒会の物置だった部屋に普通の人には聞こえない声が響いていた。

 「・・・・・・あのさ、志穂。まだ開いてから一週間だし、尚かつこんなに胡散臭くて場所も悪いのに、客が来ると思ってるのか? 来ても一年に四、五人だぜ?」

 と、『所長』と書かれた三角錐が乗っている机に座り雑誌を読みながら、一樹は“幽霊所員”の「伊織志穂」の愚痴に答えた。

 志穂の容姿は黒髪のショートに黒の瞳。キリッとした鼻とそばかすが特徴的な女の子だ。背は小柄で小学3、4年生くらい、(実際死んだのが小6だから、かなり小柄だ)なのになぜかこの高校のセーラー服を着ている。本人曰く‘せっかくだからいいじゃん!こうして幽霊になれて珍しい体験できてるんだし♪’だそうだ。・・・はぁ、まったく頭が痛い。

 この相談所は校舎の外れにあり、教室から移動するのは骨なのだ。それに

 「それよりも、志穂がやったあの芝居、あれ怖すぎなんだよ。先生たちマジで怖がってたからな。たぶんそれで生徒が寄りつかないんだよ」 

 そう、志穂は小さいながらも“ポルターガイスト”が使える。そして、その“ポルターガイスト”で志穂は一芝居うったのだ。そのせいか、最近先生たちの視線がかなり冷たくなったようなしないような・・・・・・。

‘うっ!?そ、それはぁ・・・・・・・・・で、でもっやれって言ったのいっちゃんじゃん!’

 「うっ。・・・だ、だがな、軽く俺が持ってるグラスを宙に浮かせるだけで良かったのに、職員室の机を一斉に動かしたのはやりすぎなんじゃないか?」

 流石にこれには反論できず、‘あ〜’とか‘う〜’とかうなっていたが、最後はうなだれて静かになった。

ま、何はともあれ、お客さんが来ないことには暇でしかない。予習も終わらせ、雑誌の流し読みを再開すると・・・・・・

 「うぃ〜っす!一樹〜、起きてるかぁ〜?」

元気なのだがどこか間延びした声とともに、一樹の小学生時代からの親友、「佐藤潤一」が入ってきた。

「何だ、潤一か。もしかしたらお客が来たと思ったのに」

 「おや〜?中学からの友人に対してそれはないでしょうが・・・」

潤一は手に持っている膨らんだ紙袋をフラフラと揺らしながら言った。


 「へへへ〜。今日の成果はなかなかだぞ。・・・そらっ!」

 「おおっ!!こ、これは幻の『地中海風海鮮焼きそばパン』じゃないか!よく手に入ったな!!」

  「応よ!購買のおばちゃんに特別に頼んで取っておいてもらったんだぜ。ありがたく食えよぉ〜」

 そう、一樹は学校の寮生活という状況のおかげで、昼食はいつも購買という家計に優しくない食生活を送っている。しかもそこに相談所の仕事(ただ座ってるだけ)があり、昼は誰かに頼むしか方法がないのだ。そして、それに白羽の矢がたったのが潤一なのだ。もっとも…

 「んでは早速♪」

と、おもむろに懐から年季の入ったポライドカメラを取り出し、パシャッと一枚。

 「うおっ!撮るなら撮るで一言言え!」

 そんなことはお構いなしに、潤一は撮ったばかりの写真を真剣に眺めていた。

 「うぉ〜、またダメか・・・。今度こそとは思ったんだけどな」

「残念だけど、志穂はそっちの机だよ」

 「なぬっ!?そっちか!!」

 と、一樹が指した机の周りを三連写。出来たものを直ぐさま確認している。

 そう、何を隠そう、潤一は大のオカルトマニアなのだ。(本人はマニアではなく研究家だ!とかいっているが)そして、中学三年の夏休みにみんなで祭りに行った時の集合写真で、偶然にも志穂が映ってしまったのだ。

 そして俺と潤一は‘ちっちゃい頃からの友達’から‘幽霊が憑いている親友’にランクアップしたわけだ。ま、そのおかげで購買とかいろいろとパシ・・・ごほっ、ごほ。手伝ってもらえるのだから楽だ。(ま、その代わりそん時の友達にはかなり引かれてしまったが・・・。ま、それもいい思い出だ)

  いろいろと昔のことを思い出しているうちに、潤一のカメラのフィルムが切れたらしく、撮り終わった写真を見て悦に浸っていた。

 「おっし、36枚中6枚!!中々の成果だ。一樹も見るか?あ、いつも見てたか。はっはははははは」

 ‘ねぇいっちゃん。何か重くて痛そ〜なもの、ない?’

 ・・・やばい、これはキレたな。

 俺はすかさず鞄の中にしまってある音楽事典を取り出した。

 ‘ありがとっ♪・・・えいっ!!’

 志穂のかけ声とともに、俺の手の上にあった音楽事典が音もなくふわふわと浮かび上がった。そして天井すれすれまで移動し、潤一の頭の上に移動する。そして・・・・・・

 ‘・・・・・・うりゃ〜!!’

 ボゴッ!!

 音楽事典のカド《・・》から潤一の頭の上に落とされた。

 「・・・・・いや、志穂さん今の音はさすがにやばいんじゃないないでしょうか?潤一の奴口からエクトプラズマ的なもの出てるし」

 ‘ふ〜んだ!女の子を撮っておきながら何にもなしなんて失礼なんだもん!!’

 

 キーン コーン カーン コーン


 「!? やべっ昼休みが!急ぐぞ志穂!!」

 ‘うん!’

 そのとき、潤一のことなど二人は完全に忘れていた。

 すみません、幽霊少女は出ても相談なんて全くありませんでした。ですが、次からはちゃんと相談編に入りますので、是非読んでやってください。

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