表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王ですか?違います。  作者: くれおめ
8/33

8

心理的攻撃を受けて立ち尽くす俺の体をぺちぺちとスライムさんが確認しているようだ。

乱雑に散らかった机の上の石のひとつにも触れながら、新しい手?が出たり引っ込んだり。ちょ、そこ際どいとこ!

べしってしたら頭の近くの手?にべしってされた。俺悪くなくない?


「外見や力量、性質は全く変わらないようですが…

ゼロ、まずは私のことがわかりますか?」


椅子に鎮座していたスライムさんがずずいと寄ってくる。口みたいに穴が声に合わせて動いてるけど、顔がないからどこ見ていいのかわからないんだが。とりあえずゼロは僕の事かな。


「えーと、申し訳ありませんがわかりません。スライムさん」


スライムさんが一瞬硬直して元の位置に戻った。


「…その呼称を使うということは。記憶を抜かれたかもしれませんが、あの術師が言った中身の取り換えというのも間違いではないようですね。」


ちょっと沈んだ声に聞こえて申し訳無くなってくる。


「中身の取り換え?」

「はい。貴方は四日前にならず者の襲撃に遭い、そのまま今朝まで眠っていました。」


「裏拳で意識がなくなった気が「気のせいです」」


被せ気味に答えたスライムさんが横に揺れて全ての手を収納し姿勢を正すようにちょっと伸び上がった。


「ならず者は自称騎士だけ捕らえましたが、他は逃がしてしまいました。最後に術師が言ったのです、


“魔王は名を同じくした違う世界の最も弱きものと入れ換えた、これで勇者は救われる”


とね。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ