7
事態に着いていけません。スライムがこの屈強な体を4点のみで支え、かつ攻撃までしてくるなんてどういう物理法則をしているのですか?
しかも何か塔の中に入っていってるんですけど何が待っているんですか?
死亡フラグ?恋愛フラグ?今の状況的にどっちも絶望的です!
神様、俺が何したってんですかー!
ちょっともぞもぞしてみたけど拘束は緩まない。痛くもない絶妙な締め付けで淡々と塔の中へ吸い込まれていく。
中は書斎のようになっていて、さっきと同じく隅の机にはスライムが鎮座していた。部屋を半分に分けて机側の床には書類と石?の山が絶妙なバランスで積み上がっている。
片方は石の床に広く織物が敷かれていて窓の日光に当たるように白いもふもふがこれまた鎮座している。4×2×2メートルくらいだから全部は当たれてないようだが…
ぽいっ
もふん
白いもふもふのうえに落とされてほっとしたけど、
(へんたい!)
毛が逆立って、服を爪で引っ掻けて投げ飛ばされました。変態?
「わわわわわー!」
シュルシュルシュルシュルン きゅ
壁に激突する前にスライムさんが助けてくれたようです、きゅん。これは恋愛フラグ…!
スライムさんの机の横に優しく下ろされて。
「最弱化されたというのは本当の事のようですね。」
最弱ってディスられました。胸キュンを返して。