表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

短編

3秒クッキング

作者: oga

今から紹介するのは、3分ならぬ、3秒クッキングである。

しかし、実際に3秒で料理を作るのは不可能なため、特別ルールが設けられている。

「チャンスカード」と呼ばれる3種類のカードの使用が許可されている。


1.ストップカード


これは時計の針を30秒だけ止めることができるカードである。


2.スキップカード


これは加熱に時間がかかるものを「出来上がっている状態」にするカードである。


3.ヘルパーカード


これは助っ人を使うことができるカードである。






このチャレンジに成功したものはまだいなかったが、今回新たにチャレンジャーが現れた。

スタジオにはボックスが設置されており、その中からレシピがランダムで選択される。


「今回はミートソースのパスタです!」


早速チャレンジャーはストップカードを使い時計の針を止める。

次にヘルパーカードを使用。

控えの料理人が厨房に入ってくる。


「ミートソースの準備! 急いで!」


即座にひき肉を炒め、トマトをペーストする。

チャレンジャーはすかさず鍋にパスタと水を投入、スキップカードでゆで上がったパスタを準備。


「さあ、残るはミートソースのみ!」


時間は20秒経過。


皿にパスタをのせ、ミートソースが煮立つのを待つだけである。

9、8、7、6……


プツプツと鍋のソースが煮立ち始めた。


「OKよ! かけて!」


助っ人が急いで駆け出し皿にソースをかける。


2、1……


「できたっ!」


何とストップカードの時間1秒を残して料理が完成した。

このボーナスタイムにより、開始1秒から差っ引いて実質0秒でパスタが出来上がってしまった。


「す、すごい! タイム0秒! 0秒でパスタが仕上がりました!」


こうして3秒クッキングは幕を閉じた。

後日、「何がチャンスカードだ! ふざけるな!」というクレームが殺到したのは言うまでもない。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] そんな企画が昔ありましたね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ