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選択と決断

「・・・よし決めたぞ。やっぱり人に決めてもらおう!!」


「殿、かっこつけて言うセリフじゃないですよ。まあいいでしょう。誰にどのような内容で頼みますか?」


北畠具教がドヤ顔で言うが、それに対しモブが素早く突っ込んだ。


「うーん誰にしようかな・・・」


座っている武将達を一人づつ見ていく。一応アシスト機能があるらしく、武将を見ると目の前に詳細な情報があらわれる。


とりあえず雪姫から見ていこう。今日は着物を着ている。わが娘ながら綺麗な女の子だなー。まあそれはともかくどれどれ・・・


   「北畠雪」を選択

       穏健的な取りまとめをおこなう。

       女性であるため、保守的武将が反発し従わない恐れがあり。

       歳が若いので、世代交代を警戒する長老グループが従わない恐れあり。

       木造具政がかなり激しく反発するおそれがあり。

       総合評価「普通」



「・・・思ったよりあまり良い結果じゃないな」


北畠具教は首を捻った。戦では無類の強さを見せていたのに何故だろうと思った。


「なにせまだ15、6の女の子ですからね。戦ではともかくこういう知略使うのは苦手かもしれませんね。40.50のおっさんとかはなかなか従いにくいもんですよ」


そういうもんかと思いつつ北畠具教は再び違う武将を見てみる。ためしに木造具政を見てみよう。


    「木造具政」を選択

       強行的な取りまとめをおこなう。

       織田旧臣が反乱をおこう可能性大

       自身も謀反をおこす可能性大

       総合評価「最悪」



「酷すぎる!!見るんじゃなかった!!!」


「そりゃ一番喚いている人のデータ見たらそうなりますよwwwあとはそうですね・・・掲示板でゆーさんがススメていた森可成なんてどうでしょう」


「・・・掲示板から小説のネタを引っ張ってくるのか。この作品はなんでもありだな・・・まあどれどれ」


    「森可成」を選択

       織田家の主張にそった取りまとめをおこなう。

       織田旧臣派の忠誠心アップ

       北畠武断派との関係悪化

       伊勢に残る北畠家臣の不満が溜まるおそれがあり。

       総合評価「良」



「まずまずいい感じだな。他にいい人いなかったら頼もうかな」


北畠具教はもう一度だけ武将達を眺めた。誰かいないかなといった感じで。そんな時、一人気になる武将に目が止まった。


鳥屋尾満栄、その人である。なぜ止まったというと、なにやら彼の表示だけピンク色でピカピカしている。


「おいモブ、あの表示はなんだ?」


「オススメアシスト機能ですな。この中で一番のオススメ武将を分かりやすく表示しているんですよ」


「なんだ便利な機能があるじゃないか。これなら悩まなくてもすむ。よし決めた。この (めんどくさい)案件、鳥屋尾満栄に任す!!」


ビシッと畳んだ扇子で北畠具教は、鳥屋尾満栄を差す。周りはどよめき、本人は驚いた。


「殿、私には任が重すぎまする」


慌てふためく鳥屋尾満栄を尻目に、北畠具教は次々と自分の要望を伝えた。


「うーんと、やっぱり可哀想だから織田一族の人の命は助けて欲しいかな。けどうちの家臣も怒らないような感じでして、反乱も起こらないような感じで。まあチョッチョットパパットよろしく」


「殿いくらなんでも無茶が過ぎまする!!」


しかしそうは言っても殿に命令されたのであれば仕方がない。それにそもそも今川家との約定を取り付けたのも自分であるがゆえ、その責任がある。


(ここは北畠家筆頭家老の私が動かなくてはならないのか・・・)


それに鳥屋尾満栄は重鎮で長く使えているがゆえ北畠一族、北畠家臣団にも影響力は高い。また織田家家臣団もそこまで関係は悪くない。


そんな状況を、北畠具教の弟である北畠具親はジッと見ていた。


(・・・兄上の判断、なかなか妙手ですな。たしかに私も鳥屋尾満栄殿しかいないと思っていましたからね・・・)


さて無理難題、無理無体な要望を突きつけられた鳥屋尾満栄は、腕を組みながら必至に考えていた。そもそも彼はそんなに謀略やら智謀は得意な方ではないが、そうも言ってられない。


そんな時、本当にふとした時に、彼は突然思いついた、この難局を切り抜ける妙手を。まさに身体に電流が走ったかのようだ (この時代電気は知られてないけど)


「殿、この鳥屋尾満栄に一つ考えがあります!!」    


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