北畠具教の決断
更新遅延しましてスイマセン。
各人様々な思惑が交錯する中、いい加減主人公を作品に出さなくてならないだろう。ここで舞台は尾張の国の清州城に移る。
今や北畠家の本拠地とかしている清州城だが、まだまだ修復途上である。なにせお金がない。当主である北畠具教自ら部屋の穴が空いた場所に板を打ち込んでいる。
トンカチトンカチ・・・
「なんで主役なのにこんな事にしなくちゃいけないんだ。一応殿様だぞ」
隣で一緒に作業しているモブがその北畠具教の愚痴に付き合う。
「だって仕方ないでしょ、当家は戦ばかりでお金がないですから」
「いつの時代も貧乏はきついな・・・まあ取り敢えず生きているからいいか・・・」
「織田信長も倒したし、斉藤家は押し返しましたからしばらくは大丈夫でしょ。多分」
「未来はどうなるか分からないけど、どうにかこれ以上揉め事は・・・うん誰か来たような」
ドカドカと足音を立て多くの人々が北畠具教の部屋にやってきた。鳥屋尾満栄や弟の北畠具親、正室である北の方等々北畠家オールスターズである。時間軸とかで一遍に集まるのは無理だろうとツッコミが入りそうですが、まあその辺は作者の都合でヨロシクです (いい加減)
「うわああなんだなんだ!!折角直した床が抜ける」
「殿そんなに驚かなくても。斉藤家との和議和睦の件ですが・・・」
真っ先に進言したのは鳥屋尾満栄。彼は北畠家にとって最大の懸案事項である対斉藤家和睦交渉の責任者である。
「うむ良きにはからえ」
「殿、まだ本題に入ってませんよ。斉藤義龍はこれ以上戦を長引かせる意思はなきと心得まする。恐らく和議和睦に応ずると思いますが・・・」
「うんいいじゃん!戦が終わればなりより」
今度は苦虫を嚙み潰したような顔を浮かべて細野藤光が切り出した。
「殿!斉藤家は雪姫様を斉藤龍興の正室に迎えたいとの事。この様な戯言を聞き入れるのですか!!」
「うんそれは無理」 (きっぱり)
「しかし殿、斉藤龍興という人物。此度の戦いぶりをみるに大したことありませぬ。当主義龍さえ排除出来れば、雪姫様の器量で斉藤家は意のままにできると思いますが・・・」
「鳥屋尾殿!!雪姫様をわざわざ敵対勢力に嫁にだせと申すか。そんな事この細野藤光の目が黒いうちは許しませぬ!!」
「細野殿!!雪姫様の器量はわしも充分承知。嫁に行かれてもおよそ龍興ごときに尻を引かれませぬ。代替わりすれば斉藤家は我らの支配下に置けようぞ」
この時鳥屋尾満栄はやや焦っていた。北畠家の台所事情を鑑みるにこれ以上の戦線の拡大は絶対に出来ない。この焦りからか雪姫を出してでも斉藤家の和議を取り付けたいと思っていた。
雪姫付き家老細野藤光は、なんでわざわざ底が知れた斉藤龍興如きに嫁に出さなくてはならないのかと思っている。共に戦をした雪姫の器量を彼・・・細野藤光はかなり高く見積もっていた。
(雪姫様はもっと高み行かれる方。成り上がりの斉藤家ごときで納得は出来ん)
こうして細野藤光と鳥屋尾満栄は言い争いをはじめてしまった。オッサン達の言い争いは絵面的にあまりカッコよくないがまあ当人たちは真剣である。しかしこの言い争いをずっと続けるわけにはいかない。何処かで決着をつけなくてはならない。そう察知したモブが北畠具教に話しかけた。
「殿、このままでは小説の話が進みません。とっとと決めてください。また作者のモチベーションが落ちるとこのまま何カ月も言い争いを聞く羽目になりまする」
「おい雑な話の振り方するな。更新してなかったのは作者がサボっていただけだろ!!・・・いいよ俺が決めるよ」
もうして意を決した北畠具教がこう決断した。
「雪姫は斉藤家に出さぬ!」
鳥屋尾満栄が驚いた顔をする。
「とっ殿それはなりゆえ?」
「雪姫可愛いし強くて頼りになるから手元に置いておきたいからだよ。これ以外の条件で斉藤家と話付けてくれる?」
「殿がそう言われるのなら・・・まあ斉藤家とて実情は厳しいでしょうから、なんとかしましょう。ただもう少しお時間を」
「うむ良きにはからえ」
(斉藤家との縁組は無くなるわけだが、まあ当然であろう。鳥屋尾満栄殿は焦り過ぎだな)
傍からこの様子を見ていた実弟北畠具親はこう思った。斉藤家はこっちが助け舟を出さなくても折れてくるだろう、雪姫縁組話はまだ斉藤家は戦える余禄があるという所を見せつける稲葉良通渾身のブラフ、どうせ条件闘争に過ぎないと思っていた。まあ稲葉は本気なのだが・・・
(ただ交渉の当事者は意外とそういう所が見えぬものだ・・・さあ次は私も話をしなくてはならない)
「殿・・・六角家についてですが・・・」




