♯7 影
警官「確かに言いにくい事もあるよでもね言わないとわかんないこともあるんだ」
警官「私も君ぐらいの歳の時は思い悩んだものさ、好きだった女の子を寝取られた事もあったし」
男「は、はぁ」
警官「あの頃拳銃持ってたら間違いなくあいつらのこめかみにぶっぱなしてただろうねHAHAHAHAHA」
男「は、はぁ」
男 (おっさんうぜぇ…)
幼女 (ぷぷぷっ良かったじゃないですかー早速一人じゃなくなりましたよ)
男 (うるせぇ つかお前消えてないで弁解しろや)
幼女 (いいですけど、『クソガキ』の私とこんな時間まで歩いてたなんて事実バレたらどうなると思います?)
男 (ぐっ…)
幼女 (お分かり頂けたでしょうか)
男 (あーーどうしようもねぇじゃねーか)
警官「さっきから独り言が激しいが酔っているのか? 飲むなとは言わないがほどほどにしておけよ」
男「いえ、飲んでないです」
警官「ならいいが、私の友人にな…去年飲酒運転をして人の命を奪ってしまった馬鹿もんがいてな つい思い出してしまって」
男「は。はぁ…」
警官「馬鹿なやつさ、もし時間が戻れるならぶん殴ってでも止めてやるのに」
男「俺も…一緒です戻れるなら戻りたい」
警官「やっと何か話す気になってくれたか!さぁ言ってごらん」
男 (しまった…何か誤魔化さなきゃ…あ!)
ドタドタドタ ガチャッ!!
母「男!!」
男 (カーチャンナイスタイミング)
母「あああ…心配したんだから優しいあんたのことだからこれ以上迷惑かけたくないって死ぬんじゃないかって」
男「死ぬわけねーだろ つかなんでくんだよ」
母「いいんだよ…生きてくれてさえいれば」ガバッ
男「おい!抱きつくな話せ」
警官「いつもこの瞬間はいいものです…警官やってて良かった」 グスッグスッ チーーーン
母「大変ご迷惑おかけしました このお詫びは後日にでも」
警官「いえ、息子さんと仲良くなさってください 君は親孝行をすることそれが最大のお礼だぞ」
母「はい、ありがとうございます」フカブカー
男「別に俺は今のままでも―」
警官「男くん悩み事があったらいつでもここに来てくれていいんだからな!!」
男「…考えておきます」
母「ほら帰ろ 男の好きなもの今日は作ってあげるから」
男「いつもどおりでいい」チラッ
警官「うん?どうした」
男「いえなんでもないです」
『飲酒運転で人の命を奪ってしまった馬鹿もんがいてな』
男 (まさかな)
母「えへへ…男が外に出てきてくれたぁ」
男「おい50過ぎのババアがそれはキモいぞ」
母「いいじゃない久々に男の顔見れて嬉しいんだもん」
男「おえー」
母「父さんにも報告しなきゃ」
男「ちっ」
幼女 (垣間見えましたよおにーさんの悩み おかーさんには申し訳ないですけど親孝行してもらう時間は短くなりそうですね)
風が強い…部屋でぬくぬくしてると窓ガラスを強く叩くものがあった
もしかしたら幼女かと思って外に出たら近所の宗教のボロい看板だった。