♯5 逃亡
男「辞めろ…辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ辞めろ」
男「辞めろー!!」ガンガンガンガン
男(はぁはぁはぁはぁ…ここどこだ…?結構遠くまで来ちまったか)
幼女「無茶苦茶に走った用に思ってるようですけど、二キロも走ってませんよ家出するならもっと全力出しましょうよ」
男「はぁ…お前からは逃げられないのか」
幼女「なんでわたしがおにーさんの所に来たのか聞いてませんでした?」
男「面白そうな匂いがするからだったか ふざけねーでちゃんと説明しろ」
幼女「なんだかんだでちゃんと説明聞いてくれてるんですねうれしいですよ」
男「ちゃかすな」
幼女「はいはい じゃあ何が面白そうかってわかります?」
男「知るか」
幼女「苦悩してる人間の匂いですよ。おにーさんからはその匂いがすごいするんです」
男「苦悩してる…?そしたら俺の悩みも全部筒抜けってわけか?」
幼女「悩んでるってことだけはわかりますけどその内容まではーわからないですね どうですこの際ぶちまけちゃうってのは」
男「お前に言う義理はどこにもない」
幼女「もーお外に出れないっていうのを出してあげたじゃないですかー」
男「頼んだ覚えない」
幼女「むぅ…まぁ焦る事は無いですよね 時間がきっと解決してくれますよ」
男「たぶんお前に話すことは永遠に来ないと思うぞ」
幼女「いえ、きっと来ると思いますよ それはそうとして」
男「?」
幼女「遊びにいきません?」
男「は?」
幼女「実は人間世界にくるのはかれこれ40年近くぶりなんですよ」
男「40?」
幼女「ええ研修中に一回来た以来なのでずいぶん楽しそうなもの増えてるじゃないですかー」
幼女「昔来た時といえば、なんかよくわかんない宇宙人をピコピコ落とすだけのゲームが流行ってましたね」
男「嘘だろ」
幼女「嘘は言ってませんよ嘘は」
幼女「あと言い忘れてましたけど」
男「まだなんかあんのか」
幼女「わたしおにーさん以外の人には見えてませんよ」
通行人A「ヒソヒソヒソヒソヒソ」
通行人B「プププププププ」
男「……つまり俺は真昼間の公園のど真ん中でわけのわからないツッコミをしてるのか」
幼女「まぁーそーなりますね 場所変えません?」
男「で、俺は何でこんなとこにいるんだ」
幼女「楽しいじゃないですかー遊園地 ほらほらもっかいあれ乗りましょうよー」
男「勘弁してくれ…俺高いとこは苦手なんだよ」
幼女「大丈夫大丈夫楽しければ問題ない」
男「あのぉ…僕の話聞いてくれませんか」
男「というかあれ?お前見えないんだよな?こんなカップルの巣窟に俺一人でこんな場所いるようにみえてんじゃ」
幼女「小っちゃいことは気にすんな☆ あ、パッシー君だーー写真撮りましょうよーー写真!!」
男「おいそこ大事だからな!あとお前見えないから意味無いだろ」
幼女「大丈夫ですよっ えいっ」ポワン
幼女「これで見えるようになりました」
男「お前それ使えるんだったら最初から――」
幼女「きゃあああああぱっしー君もふもふしてるううううう!!かわいいぃぃぃぃ」
男「はぁ…まぁいいか」
幼女「平日なのに2時間待ちってどういうことですかねぇ」
男「一応学生は今日から春休みだからな」
幼女「うー下界に降りてきてまで何で行列を見なきゃいけないんですか」
男「選んだのお前だからな」
幼女「奢られてる分際で何を言うヒモ」
男「帰る」
幼女「あ、待ってよーこの乗り物保護者同伴じゃないと乗れないんだよー」
♪~
幼女「ふわーすごいピカピカ!!きれー!!」
男「ただの電飾の移動だろ何が楽しいんだよ」
幼女「楽しいじゃないですかー」
男「ただの電気代の無駄遣いだろ(本当は楽しいけど)」
幼女「そんなんだからモテないんですよ」
男「ほっとけ」
幼女「はー終わちゃった遊んだなぁ」
男「よし帰るか」
幼女「あれ?そういえばなんでこんな所にいるんでしたっけ」
男「遊ぶためだろ」
幼女「でしたっけ まぁそんな気もしましたし家出もここらで終わっときましょ」
男「あのさ」
幼女「何ですか?」
男「なんでもねーよ」
幼女「なんなんすかーそれー」
男(外に出る機会くれたことに感謝しようと思ったけど、基本はムカつくからやめだ)
ネズミの夢の国いきてーなー幼女といきてーなー