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おまけ1    大学生活編

こちらは本編と異なり、砂吐きどろどろ甘々です。

未来設定。

ハッピーエンドを強調したいと思います。(笑)

『実樹~今何してるんだ?』

『今日何時に家に来る?』

『やっぱり家来る前にデートしよう』

『実樹~、早く会いに来て』

『やっぱり俺から迎えに行く』

『実樹、メール返してよ。』

『怒ってる?』

『何かあったのか?』

『実樹~実樹~実樹~』



思わず絶句。

かなり驚いてしまった。


私が理Ⅲに合格してから4年たち、私ももう大学4年生。

今日は午前中ずっと実習が入っていて、携帯電話が使えなかった。

しかも、午後は午後で大変なことがあったのだ。

携帯を見なかったことと、いつも忙しい怜央君が今日に限ってお休みだったのが重なって、私の携帯の着信履歴と伝言とメールが大変なことになっていた。



「うわ、着信15件?伝言10件?メール20通?何これ、ストーカー?」



隣に座っていた三波に顔をしかめられる。

三波は1年生の時偶然隣の席に座り、サークルも同じだったから仲良くなった男子だ。



「え?室橋怜央・・・って、彼氏?」



そうです。


付き合い始めてから、怜央君からの連絡が頻繁になった。

もちろん、私は大学に入り、怜央君は医大を卒業してからインターンをして、今は新人として忙しく働いているので、頻繁と言っても限度があるが、今日はタイミングが悪かった。

2週間休みなしで働き続けた結果、今日は一日休みをもらったのだと昨日の夜かかってきたのだ。

私は普段今日の曜日は、2限までしかとっていないので終わったら連絡すると電話で言ってしまった。


しかし、朝になって学校に来ると今日は臨時実習があり、そのことを怜央君に伝え忘れ、現在に至るというわけだ。


最初に電話が来たのが12時30分。

そして今は16時・・・

3時間半の間にこれほどまでに連絡をしてくるとは・・・

まるで昔の私のようだ。怜央君は昔こんな思いをしていたのか・・・と思うと苦笑いしてしまう。



ブーッ ブーッ ブーッ



その時、電話がかかってきた。

相手はもちろん怜央君。

私は恐ろしく思いながら、とりあえず着信ボタンを押した。



「も・・・しもし・・・」


『実樹か?!どうした?俺、何かしたか?別れるなんて言わないよな?なぁ、実樹!』



その途端、切羽詰まった声が電話口から聞こえてくる。

これは、単純に連絡忘れと言えない雰囲気だ。

何かを完全に勘違いしている。

私は背中に冷や汗をかいた。



「あの、違うの。」


『・・・え?』


「実は・・・」



本当のことを話すと、電話口の怜央君はひどく安心したようだった。

どうやら、昔私が着信拒否にして連絡をまるっきり断ったことがトラウマになっているらしい。

ちょっと、いやかなり悪いことをしたな・・・。

これからはちゃんと連絡をしておかなくては。



「うん!分かった!今終わったから急いで行くね。・・・・・ううん、驚いたけど、嬉しかったよ。・・・うん、はーい。じゃあね~」



電話を切ると、先ほどから目の前にいた三波がかなり引いている。



「どうしたの?」


「いや、お前あそこまで連絡されて怖くないの?」


「んーん、全然。」



すぐ行かなくちゃ、じゃーね♪と言って怜央君のところに向かう私を三波が呆れた目で見ていたということは、次の日学校に行ったときに他の子に教えてもらった。

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