表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界はつらいよ~転生勇者放浪記~  作者: 花京
第三章 ガルディア帝国編
72/76

第五話 陰謀はつらいよ②

 黒鉄と煉瓦で構成された巨大要塞。レギウス城。

 塔は三つ、どれも空を突き刺さんばかり。大型弩砲や魔導砲が設置され、高い天守の窓は細く、射手用の狭間として設計されており、“城”というより 軍事要塞そのもの だった。


 大司祭マーリンに会うため、行政区へと入った三人だが思わず足を止める。


「……何あれ。人が住む気あるの?」

 リラが呆然と呟く。


「あるさ。たぶん皇帝は心も要塞なんだろ」

 寅二郎の冗談に、シドが苦笑すら返せなかった。

 それほどの威圧感だった。


(魔導砲まで。あれ一発撃つのに魔鉱石一抱えも使うというのに……)

 シドは驚愕する。


 レギウス城は中央大通りの終点に位置し、

 まるで帝都全体が城へ通じる導線で構築されているようだった。

 街の造りそのものが「皇帝の絶対」を示している。


 レギウス城に続く中央大通りから一本外れた区画。

 街の影に隠れるように、聖ローマン教の大聖堂が建っていた。


 建物は白い大理石で、尖塔も高く、

 本来であれば都市のランドマークになっていいほどの荘厳さがある。


……しかし。


 周囲には軍旗も行政紋章もなく、

 敷地も他の建物より狭い。


「なんか……城の“おこぼれスペース”に押し込まれてない?」

 寅二郎が眉をひそめる。


 リラは複雑な顔をしていた。

「教会なのに……堂々としてない」


 シドが周囲を観察し、低く言う。

「軍事国家では宗教は二の次だ。帝国らしい扱いだな」


三人は、大聖堂に漂う妙な静けさを感じながら、

ついにその門を叩くのだった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ