第一話 護衛はつらいよ③
部屋の中には、赤い絨毯、両脇に高価な調度品、大きな窓。宝石が散らばり、専用の風呂や脱衣スペースもある。正面には天蓋付きの大きなベッド。その上にリラが座っていた。
起きたばかりなのか、眠そうな表情。下着が丸見えの透け透けのキャミソール一枚羽織った姿。何より透けて見える見事な双丘にすかさず寅二郎の必殺!全裸ダイブが発動した!
「もっこりちゃーん!」しかし、瞬間、ドルドに足首を、シドに頭を掴まれて絨毯に叩きつけられていた。
「ぐへ」
肩のあたりで刈り揃えられた、
銀髪の間で光る蒼い目をこすりながら、リラは言った。
「ドルドさん、この人たちだれ?」
「ああ、この店の護衛に雇った冒険者さんたちだよ」
「シドという、よろしく」
「俺は寅二郎!密着もっこり護衛するからよろしくな!」
パンツ一丁で立ち上がった寅二郎だが、
「ふうん、もっこり?はいいけど受付で金貨20枚払ってからね」
凛とした表情で即断られた。
「そんなことより、金払いのいい上客が付いたそうだね。
どんな男か話は聞いてる?」
シドが促すが、
「お客様との話をペラペラ話すわけないでしょ」
職業意識が高いのか、にべもなく断られた。
「そうだな、俺たちはしばらくここに世話になる。よろしくな」
「ええ、最近この店でいろいろあるらしいのは聞いてる。
私はリラ。こちらこそよろしくね」
リラの笑顔に送られて、二人の用心棒生活が始まった。




