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異世界はつらいよ~転生勇者放浪記~  作者: 花京
第二章 砂漠の王国カルナード編
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第四話 勇者PTダンジョン制圧に行く④

《暁の翼》と王国騎士団、冒険者ギルドのサポート部隊が、

 ダンジョン入口に集結した。

 入口前には薄暗い洞窟が口を開けており、ひんやりした風が吹き抜ける。入口には黒く焼け焦げた跡が見られ、禍々しい雰囲気を醸し出していた。


「ここが《灰哭の巣窟》……思ったより広そうね」アンナが目を細める。

「入口から淀んだマナが強く感じられます」エルザが冷静に周囲を観察する。

「皆、準備はいいか!」ライネル副長が号令をかける。


 王国騎士団が隊をいくつかに分けて潜入を開始した。

《暁の翼》の面々もそれに続く。

 中は薄暗いが所々で苔が光を放っている。それなりの広さの洞窟が広がっているのが見て取れた。


 ゴブリンやオークなど単体での遭遇はあったが、

 概ね苦労なくアンナたちは中層へと足を踏み入れた。


「雑魚魔物の群れ……まだ小規模だけど、警戒しないと」

 ヤスコがみんなに向かって呟く。

 その瞬間、ゴブリンに似た小型魔物たちが奥から飛び出してきた。


「行くわよ!」アンナが前に出て剣を構える。

 リルルは手早く魔法を唱え、敵を足止め。

 ユキナが治癒魔法で味方をサポートする。

 エルザも短剣を素早く振り、敵の動きを封じた。


 エルザとの連携も上手く機能し順調に魔物を退ける《暁の翼》だったが、

 アンナだけは浮かぬ顔をしていた。


 中層に入ると、洞窟の形状が複雑になり、通路は分岐し始める。

「情報を整理しながら進めましょう」エルザが指示。

「了解!私たちは前衛を警戒しつつ、魔物の動きを把握する」アリアが答える。


 途中、小さな広間で休憩し、

 魔物の行動パターンや内部構造の解析を話し合った。

「この魔物、通常より攻撃が荒い……魔力の影響かな」

 ユキナがメモを取りながら言った。

「この先は分岐も多そうだ。罠なども警戒しておくべきだな」

 ヤスコが床を撫でながら言う。


 そんな中、アンナは考え込んでいた。

(動き自体は悪くない。私に足りないものは何?)

 ふと、過去に悪魔に襲われたとき、

 寅二郎に助けてもらった場面が頭をよぎった。

(あれは、そうか!)アンナは顔を上げるが、しかし、

 そこへ奥から王国騎士団の伝令が走りこんできた。


「伝令!この先でボス部屋を発見!至急応援を乞う、とのことです!」


 皆に緊張が走る。アンナも剣を取り立ち上がる。

「みんな!行こう!」

「おう!」その声に皆も立ち上がる!

 伝令は入口へと走っていき、《暁の翼》は奥へと向かい走り出した。


 響いてくる唸り声と禍々しい瘴気、そのただ中へと進みながらも、アンナの瞳には決意の炎が宿っていた。



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