第二話 もっこりヴィランはつらいよ②
シドが先に建物に張り付き、内部を観察。合図と同時に二人がかりで突入。各建物一つに2~3人の盗賊がいたが、計5つの建物を速やかに制圧した。残るは集会所のみだ。
時間をかけて裏手に回るが扉も無く、見張りもいなかった。
「よし、表の見張りは挟み撃ちにしよう」
シドが左から、寅二郎が右から表側に回り、一気に見張りを昏倒させた。
見張りを縄で縛っていると、中から下卑た笑い声が聞こえた。
「カルナードの憲兵隊だって手が出せねぇ、ゾルダの姐さんは最高だ」
「ここを押さえてりゃ周りの商隊だって襲い放題だぜぇぎゃはは」
この時間まで酒盛りをしているようだ。五人ほどの気配を感じる。
「ゾルダは二階のようだ。このまま押し入ろう」
シドが呟き、寅二郎が扉を蹴破った!
「おらぁ盗賊はお寝むの時間だぜ!キャッハー」
「どちらが盗賊か分らんな」
シドはため息を付きながらも低い姿勢のまま突っ込んだ。
「何だ、てめえらぁ」「ぎゃふ」盗賊に立ち上がる時間も与えず叩きのめすと、
「オララララァ」寅二郎は机ごと押し込み一人を壁に叩きつける。ようやく二人が立ちあがりナイフを握って飛び掛かったが、裏拳一閃二人まとめて殴り飛ばした。
その場が一気に静まり、盗賊どもを縛った後、
手を打って埃を払った寅二郎が階段を見つめる。
「さて、こっからが本番だな」
二人はゆっくりと、階段を上って行った。




