表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍と魔法がありふれたこの地にて  作者: クラムボン美少女概念
青年期1
27/52

episode27

懐が暖かいためリビングでゴロゴロしながら本を読んでいるところにミスチーが来た


「少し遠出に付き合ってくれないか?行きたい場所があるんだ」

「個体名ルカのデートイベントを開放するにはまだ好感度が足りません」


今日1日は特にやることもないため別についていっても良い、けど別についていかなくても良いため適当に返事する、別にこの前唐辛子を買ってきたことを怒っているわけではない


「困ったな、ハグでもしたら良いのか?」

「うげぇ、僕の鳥肌の数でも数えたいの?」


僕に年上趣味はない、せめて5歳差までだ、まぁ大人の魅力があったり長命種ならその限りではないが、少なくとも手のかかる年上はない


「困ったな、ハグでもしたら良いのか?」

「やめろノータイムでゴリ押すな、少しは別のアプローチを考えろ」


本当に鳥肌がたった、なんでそれでいけると思ったんだ、ロララでも暴力という別のアプローチの形を取ってくるぞ


「ロララでも誘いなよ、きっと喜んでついてきてくれると思うよ」

「いや、さっきロララ殿は誘ったのだがな、今日だけは都合が悪いと言われて…」


だからか、リビングで本を読んでいるのにすでに半分近く読み終えれているのは


「ここからそう遠くない場所なんだ、気晴らしにどうだ?」

「う〜ん…、まぁいいよ」


読んでいた本に栞を挟む、そしてソファにかけていた上着を羽織って財布を懐に入れる、遠出ってことは昼は外で食べることになるだろうし荷物は少ない方がいいだろう、しかしそんな考えの僕をミスチーを止める


「いや、少し森を歩く、戦える格好が好ましい」

「あぁ〜…、そっか」


確かによく見てみればミスチーもいつもの格好をしているしリュックも背負っている

この時期は白銀熊が出るからあんまり森には入りたくないのだけども、だから僕についてきて欲しいのだろう、前衛として


「着替えてくる」

「わかった、……この本読んでも?」

「どうぞ」


本を読むらしいので僕もゆっくり準備をする、森に入るらしいのでお弁当、遅くなる可能性もあるので夜食をロララに作って置いておく、いつもの戦闘着に着替え刀を腰に差す、ローブを羽織って中に投げナイフを刺したベルトをつける、リュックの中に虫除け、方位磁針、その他諸々の道具を入れてミスチーに声をかける


「あぁ〜…、やめとく?」

「いや、…ちょっと、………」

「読んでんじゃねぇよ」


完全に準備の終わった僕に対して小説を見入るように呼んでいるミスチー、なんか出かけるよりも本を読んでいたそうだ


「……よし!何をしてるんだ?ルカ、さっさと行くぞ」

「えっ、…もう怖いよ、お前のことが」


僕に恐怖を抱かせるなんて相当だ、そんな相当な頭をした女の後ろをついて行く

街外れの森に入って大体1時間、早朝の葉についた露が少し霜がかっている自然を眺めながら歩いていると結構すぐだったのだがそろそろ目的地が知りたい


「そろそろどこにいくか教えてくれよ」

「ついてからのお楽しみってやつだ」


なぜか僕に目的地を言わない、行きたい場所、いつもうるさいロララが今日に限って家にいない、このことから考えて僕への労いを二人で考えていてくれたのかもしれない、そう考えてみると合点がいく、だって普段から迷惑を掛けられてばかりなのだ、そうだと思えば僕も無遠慮な詮索はよしてやろう、そして盛大に喜んでやろう


「むふふ」

「なんだ急に気持ち悪いな、……そろそろ休憩にしないか?少し疲れてしまった」


休憩か、まだそんなに歩いていないのだが、しかし冬の自然は体力を多く消耗させられる、無理して進む理由もないし休憩ができるうちに休憩をした方がいいかもしれない


「焚き火を焚こう、サンドイッチを持ってきた、紅茶もあるから少しゆっくりしよう」

「わかった、なら枯れ木を集めてくる」


ミスチーが焚き火を集めに行っている間に僕も軽く周囲に白銀熊が寄ってこないように熊の嫌う匂いのする香水を撒いておく、そしてミスチーから枯れ木を受け取って焚き火を作る


「ほら、紅茶とサンドイッチ」

「感謝する」


沈黙が続く、別に仲が悪いとか気まずいとかではなく特に話すことがないのが理由である

こう言う時ロララがいたらあの能天気な言動で場を和ませるんだろうけど今はいない


「そういえば私が入る前はロララと二人だけで組んでいたらしいな?馴れ初めを聞いても?」

「馴れ初めっていうな、馴れ初めって…」


まるで子が親にどこで出会ったの?みたいなノリで聞かないでほしい


「この街に来てから半年くらいはソロでやってたんだ、時々別のパーティーに臨時で参加して一緒にクエストこなしてさ、結構楽しくやってたんだ、でCランクに上がった時にギルドからの特別依頼で新人研修あるだろ?あれで僕が担当したのが当時街に来たばっかのロララだったってわけ」


当時はこの街で信頼されるためにこう言う割に合わない仕事を受けていたのだが新人研修だけは受けちゃダメだ、ロララみたいな大外れの新人に当たったら大損害、監督問題で一気に財布が寒くなる


「そうなのか、てっきり私は昔から一緒に組んでいたのかと思っていた、まさかそんな最近だったとは…」

「最近って言っても一年半前くらいだけども」


言って気づく、そういえばロララと会ったのが一年半前くらい、この街に来たのが二年前だ、父と母に最後に会ったのが二年前なのだ、まぁ安否の連絡は入れているためだからなんだって話なんだけど


「よっと、そろそろ進もう」

「了解っと」


まだ何か聞き出されるのかと思ったが食器を片付けはずめたミスチー、そのなんでもわかっているみたいな落ち着いた雰囲気に少し、ほんの少しだけ大人っぽさを感じた




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ