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龍と魔法がありふれたこの地にて  作者: クラムボンのおにぃちゃぁん
青年期1
25/36

episode25

ここはダメだ、人間をダメにするお店だ


「買い物を任せたら変な道具買ってくるし、料理を任せれば危うく家事を起こしかけるし、掃除をすれば家が壊れるし…」

「ルカさんも大変ですね?いつもお疲れ様です」


サキュパスの女の子メリナちゃん、僕を全肯定してくれる女の子だ、もちろん彼女は仕事でやっているとわかっている、けどそんなのは問題じゃない、可愛い女の子が肯定してくれるだけで良いんだ


「そうですね、やっぱり牛乳を入れるとコクが…、あ、お帰りのお時間ですね」


愚痴もあらかた吐き出してスッキリしたので料理について色々教えてもらっていたところ4時間が経ったらしい

上着を羽織って部屋から出るとちょうどオルソも向かいの部屋から出てきた


「どうだった?」

「楽しかった、またバカ二人に疲れたら来る」


自分でそう言って涙が出てきた、今から現実に戻されるのだ、この夢覚めてまたあいつらの相手をしないといけないのだ


「おいくらですか?」

「お会計がご一緒で2万リリーとなります」

「えッ!?」


二万リリー、通貨にして金貨2枚、明らかに安い、初心者の冒険者でも頑張れば週に二回は通えるレベルだ


「……安くないですか?」

「いえ、私たちサキュパスも精を吸わしていただいておりますので、Win-Winというやつでございます」


言われて思い出す、確かサキュパスは食事の他に異性から精力を吸わないと生活できないとか、確かに彼女たちは一石二鳥だろう、お金も稼げて尚且つ精も安全に吸える


「「「またお待ちしております」」」


お店の人からの見送りを受けて帰路に着く、すでに深夜は回っていて外はすっかり暗くなっている


「……よかったね」

「あぁ…、よかった…」


すっかり満足した様子のオルソに僕も安心する、どうやらかなり楽しんでいたみたいだ


「……言わないでくれよ?」

「わかってるよ、男の約束だ」


人通りの多い通りまで一緒に帰ったあと、別れて引き返す、楽しかったまさかあんなお店が存在していたなんて、ミリーが一番役に立ったのは僕にこの店を教えたことだな、確実にそうだ


「ただいま…」


深夜ということもあり静かに家に帰る、リビングに酔い覚ましの水を飲みにいくと暗闇の中で月明かりを浴びて決めポーズを取っているロララが目に入った


「我が名は…、いやこっちの方が…」

(今何時だと思ってるんだろう…)


こっそりと後ろを通って水を一杯飲んで、寝室に向かおうとする、けれどリビングの明かりが付く


「とわぁッ!!」

「ぐふっ…」


テンションの高いロララにマウントを取られる、一瞬今まで飲んだものを吐きかけたが耐える


「どこに行ってたんですか?」

「重い…、今日は友人と一緒に飲みにいくって言ってたよね?」


ちゃんとご飯は作ってから出てったしオルソと飲みにいくってこともちゃんと共有していたから僕には非はないはずだ


「重い…?そんな的外れなことを言う口なんて必要ないですよね…?……ん?」


ルカの頬を伸ばしてどう痛めつけようかと悩んでいたロララが言葉を止める、そしてルカの服から香水の匂いがするからだ


「……ッ!花の匂いです、……なぜ?出かける際には付けてなかったはず…」

(麻薬犬かよ…)


ルカを香水つけないなんてことはない、貴族からの依頼で顔を合わせる際にはきっちりと正装にして髪を整え香水をつけることがある、けどわざわざ友人と出かけると言うだけで香水をつけるわけがない


「…はッ!」


何かに気づいたようにルカのポケットを弄るロララ、するとポケットの中から小さな名刺が出てきた、香水の振られた良い匂いのする名刺だ


「『夢の館』…?メリナ…?」


(…なぜ僕は隠そうとするのか?いや僕は隠すようなことをしていないはずだ!)


夢の館は女の子とお酒を飲むだけの店だ、何も悪いことではない、それにそもそも僕がそういうお店に行っていたとしても悪いことではないはずだ


「めちゃくちゃ可愛い女の子と一緒にお酒を飲んできた」

「なっ!?目の前にいる可愛い女の子を誘えば良いでしょうが!!」


自惚れないでほしい、確かにこのロリは黙っていれば可愛いかもしれない、けどその黙っていればのハードルが非常に高いのだ、口を開けばバカなことを口にして、僕が酔うこともできない


「それに不純です!お金を払って女の子に相手をしてもらうなんて恥ずかしくないんですか!!」


珍しく至極真っ当なことを真っ当ではない格好で言うロララ、しかし僕にも言い分がある


「その発言は職業差別につながるよ」

「ぐっ、ぬけぬけと…!」


それに15歳の男の子なんて思春期真っ只中だ、すまし顔で「俺ぇ〜、性欲なんて〜、」みたいなことを言っている奴の方がキモくて不純だ


「さぁどうする?何も言えないのならさっさとその重いお尻をどける…あがっ!?」


ルカのお腹にロララが拳を叩き込む、そしてうつ伏せにして足を掴み綺麗な逆エビ固めを披露する


「何度言えばわかるんですか!?私の!体は!羽のように軽いんです!!」

「ぎ、ギブ!!死ぬ!死ぬから!」


酒の飲み過ぎで意識が曖昧になっているせいで体をろくに動かしていない魔術師の暴力で気絶する


「ふんっ!これに懲りたら生意気な口を聞かないことですね!」


気を失ったルカの服を剥いで魔術で水をかけてそのまま夜は冷え込むリビングに放置して自分の寝室に向かったロララであった

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