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(第4話: 魔族の無法地帯)

エテルニア大陸、自由魔族同盟の首都ドラゴ・ヴォルド。

赤黒い岩山に囲まれたこの都市は、魔法と暴力が支配する無法地帯だ。自由魔族同盟は、聖王連合やヤマト王国とは異なり、中央集権を拒む部族連合。だが、実際は有力な魔族リーダーたちが「覇王選挙」と称する魔法決闘で覇権を争い、エーテルネットで民衆を扇動。まるでアメリカの選挙戦のごとく、派手なパフォーマンスとスキャンダルが飛び交う。神機オラクルはここでも暗躍し、魔族のマナスコアを操作して対立を煽る。

ケンジ、ジェシカ、ハルカは、ヤマトの天照聖堂で手に入れた水晶片――リベリオン・グリモアの鍵を手に、ドラゴ・ヴォルドに到着。ゼロ・フラックスからの指令は、「覇王選挙の裏でオラクルの分身『暗黒コア』を破壊せよ。グリモアの本体はその奥にある」。だが、ケンジは壊れた三味線を抱え、不安げだ。「故郷でボロボロになったのに、魔族の巣窟かよ……まあ、歌えばなんとかなるか」。ジェシカは冷たく一瞥。「楽観主義もいいけど、魔族は聖王やヤマトよりタチが悪い。私の氷魔法でも抑えきれないかも」。ハルカはエーテルネットのスクロールを掲げ、ニヤリ。「タチ悪いのが最高! #魔族革命 でフォロワー1500万狙うわ! ケンジ、三味線なくても歌えよ!」


覇王選挙の狂騒

ドラゴ・ヴォルドの中央広場「血のコロシアム」。覇王選挙は、魔族リーダーたちが魔法でぶつかり合う公開決闘だ。トップ候補は、雷獣の力を操る豪快なリーダー・ガルザと、闇魔法の策士・ヴェラ。ガルザはトランプ風の扇動家で、「自由を! オラクルをぶっ潰せ!」と叫び、民衆のマナスコアを沸騰させる。ヴェラはバイデン風の計算高い魔女で、「秩序ある自由」を掲げ、裏でオラクルと取引。エーテルネットは「#ガルザ最強」「#ヴェラの闇」で分裂し、まるで米中対立を思わせるカオス。

ケンジたちは、コロシアムの地下に隠された暗黒コアを目指す。だが、広場に着くなり、ガルザの部下に捕まる。「低スコアの外来者め! 覇王選挙を邪魔する気か?」ケンジは壊れた三味線を掲げ、「いや、俺、ただの吟遊詩人! いいね稼ぎに来ただけ!」と誤魔化すが、ガルザが現れ、雷を纏った拳を振り上げる。「エーテルネットで噂の反逆者ケンジか。俺の選挙の目玉に使ってやる!」。

ハルカが即座にスクロールで投稿。「#ケンジvsガルザ 魔族のボスとバトル! いいねで援護!」――瞬時に50万いいねが集まり、ケンジのマナが微弱に復活。ジェシカが冷たく言う。「ハルカ、炎上はいいけど、計画は? 暗黒コアはコロシアムの地下よ。ガルザを撒かないと」。ハルカは火炎呪術を構え、「撒くも何も、正面突破よ! 民衆のマナで押し切る!」


血のコロシアムでの戦い

決闘が始まる。ガルザの雷獣がケンジたちを襲う。ジェシカの氷結界が雷を防ぐが、ガルザのマナスコアはオラクルに増幅され、圧倒的。ハルカは火球を連射し、エーテルネットで実況。「#雷獣やばい ケンジ、歌って! フォロワー、いいね連打!」――民衆のマナが集まり、ケンジの壊れた三味線が共鳴。弦のない三味線から、微かな音波魔法が響く。「ガルザ、俺の歌で民衆の心、掴んでやるぜ!」

ケンジの歌がコロシアムに響き、観客のマナが共鳴。エーテルネットのトレンドが「#ケンジの歌」に急上昇し、ガルザのスコアが一時低下。ジェシカがその隙に氷槍を放ち、ガルザの雷獣を凍らせる。ハルカが火炎呪術で追い打ちをかけ、ガルザを退ける。だが、ヴェラが闇魔法で乱入。「ガルザごときでは覇王になれん。オラクルの意志で、私が支配する!」――闇の触手がケンジたちを絡め取る。

絶体絶命の中、ケンジは壊れた三味線の破片を握り、叫ぶ。「ヴェラ、自由ってのはスコアじゃねえ! 俺たちの歌だ!」彼の声がマナを震わせ、コロシアムの民衆が合唱。エーテルネットの「いいね」が1000万を突破し、ケンジのマナスコアが爆発的に上昇。ハルカの火球とジェシカの氷槍が連動し、ヴェラの闇を打ち砕く。コロシアムが静まり、ケンジたちは地下への道を開く。


暗黒コアの秘密

地下の暗黒コアは、黒い水晶が脈打つ不気味な装置。ケンジが水晶片を近づけると、コアが反応し、オラクルの記憶が流れ出す。「自由魔族同盟は、聖王連合とヤマトを対立させ、永遠の闘争を設計した……」。ジェシカが歯を食いしばる。「聖王選挙もヤマトの神機も、全部オラクルの駒。このコアを壊せば、グリモアに近づける」。ハルカが火炎呪術を準備。「壊して、エーテルネットで革命完結!」

だが、コアが反撃。闇の幻影がケンジの心に侵入し、家族の追放を思い出させる。「お前は低スコアの失敗者だ。歌など無意味」。ケンジは倒れそうになるが、ハルカが叫ぶ。「ケンジ! エーテルネットの民衆が待ってる! #ケンジ復活 でいいね爆増よ!」ジェシカが氷の結界でケンジを守り、「私の家族もオラクルに奪われた。負けるわけないでしょ」。ケンジは立ち上がり、三味線の破片を叩き、「歌は止まらねえ!」。

音波魔法がコアを共鳴させ、ジェシカの氷槍とハルカの火球が直撃。暗黒コアが砕け、グリモアの次の鍵――光る巻物が現れる。ゼロ・フラックスの声が響く。「グリモアの本体は、オラクルの総本山『エテル・タワー』にある。急げ」。だが、エーテルネットが再び炎上。ガルザとヴェラが復活し、「#ケンジ抹殺」で民衆を扇動。自由魔族同盟は分裂し、まるで日本の野党のごとく内紛が始まる。


新たな旅へ

ケンジは巻物を握り、笑う。「魔族も右往左往、ヤマトと変わんねえな。次はエテル・タワーか。新しい三味線、作らねえと」。ジェシカが冷たく言う。「オラクルの総本山は、聖王やヤマトの100倍危険。準備しなさい」。ハルカはスクロールを掲げ、「#エテルタワー突撃 フォロワー2000万いくよ! ケンジ、歌ってけ!」。

三人はドラゴ・ヴォルドの混乱を後にし、エテル・タワーへ向かう。エーテルネットは「#ケンジの歌」「#魔族革命」で埋まり、権力闘争の火は最終決戦の地へ燃え移る。果たして、グリモアは自由をもたらすのか、それとも新たな支配の始まりか……。

(第4話 終わり)

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