違いすぎる家出少女。
3人目の家出少女の面接を行うための準備を進めていた時、面接室のドアが開いた。そこにいたのは面接を行おうとしていた家出少女だった。
部屋まで呼びに行く手間が省けたな、と思っていた俺はさっそくその家出少女の面接を行おうとした…。しかし…。
「ではこれから面接を始めます。まず初めに名前と年齢は?」そう聞いた次の瞬間だった…。彼女が急に笑い始めたのだ。
なぜ笑っているのか回目検討がつかない俺。
「なぜ笑ってるの?なんかおかしかったかな?」そう聞くと家出少女が話し始めた。
「私のこと知ってどうするの?名前と年齢が知りたいなら"アレ"を持ってきてよ」
アレってなんだ?そう疑問に思っていると
彼女がまた口を開いた。「管理人さん……"アレ"ってわかる?さすがに普通の人なら"アレ''だけじゃわからないか…。」
そう言うと彼女は持っていたカバンの中からとんでもないものを出してきた。それは……。
「ま、まさか、そ、それは……。」声を震わせる俺を見て彼女はまた笑ってみせた。
彼女がカバンの中から出したもの……。それは…、透明な袋のようなものに入った注射器のようなものと白い粉。それを見た瞬間、俺は只者ではない予感がしていた…。
ニヤリと笑う彼女に対し、俺は面接を続ける。「そ、それって…も、もしかして…なんかの薬、じゃないよね?」そう聞いた俺に対し彼女は…。
「薬って言う点は合ってるね…じゃあなんの薬か当ててみてよ。」彼女はそう言うと「クイズ、スタートっ!!」と笑いながら言った。
俺は正直この時点ではなんかやばい薬をやっている反社的な存在なのかと思っていた。
だって高校生くらいの少女が自分一人の力でそんなものを手に入れられる訳が無い…。
だとしたら.....極道かなんかの娘…?とか?
いやいやいや、流石にそれはないよな?
5分くらい考えていた頃、家出少女が口を開いた。「タイムアップっーー!さぁ…答えはなーにぃー!?」その問いに対し俺は、「色んな意味でとべる薬?かな?…」と答えた。
すると家出少女は…「とべる薬……?なにそれーっちょーうけるんですけどーっ…管理人さん、私を極道か何かの娘と勘違いしてない?」
そう言われ爆笑された俺は拍子抜けした感じの声で「へ、へぇぇ?ち、違うの…?」と言ったが、そんな訳あるわけがない。俺はどこか安心していた。でも、違うということはなんの薬だ……?
俺は彼女に聞いてみることにした。「違うなら一体何の薬だ?見たことないぞ?」そう問われた彼女は「精神薬だよっ」とまた笑いながら答えた。
精神薬……。そう言われても俺は信じることができずにいた。なぜならそんな精神薬なんて見たことがない。俺は彼女にさらに聞いてみることにした。
「精神薬?そんな精神薬が本当にあるのか?どうみてもやばい薬にしか見えないぞ?」
そう言う俺を見て彼女はまたまた笑っていた。
俺はその時、彼女に対して恐怖を感じていた。3人目の家出少女…、彼女はユイ、レナとはひと味もふた味違う人間だと…。
次回、彼女がなぜみたことがない精神薬をもっているのかが明らかに…?!
今回は短くなってしまい、大変申し訳ありません。次回のお話より投稿間隔が3日おきくらいになると思います。
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