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前のページを書いてから3日が経った。
お粥くらいなら、喉を通るようになってきた。
何が引き金になったのか、わからないけど、『此処』を訪れたことが関係していると本能が告げるので、また来た。
続きを書く。
第四に、彼は家で虐待を受けていた。
これは、彼が遺した遺書により、発覚した。遺書は私が見つけた……というより、彼は何故か私に宛てて書いていた。
『見つかってはいけない』
『お願い』
『【私の名前】にしかできないお願いなんだ』
『これを、警察に』
弱々しく、今にも消えそうな文字だった。
でも、彼の最期のお願いだと思うと、どうしても放置することはできなかった。
宙ぶらりんになった彼と、その遺書を見比べて、不自然に不気味に動く心臓を抑えて、発狂しそうな口を抑えた。恐怖や後悔など、溢れ出る感情を吐瀉物として吐き出し、私はその遺書を持ち出した。
そして、すぐに警察に通報して、遺書を渡した。それからのことは覚えていない。気がつけば、自室のベッドに寝ていた。擦りすぎて腫れ上がった瞼が、夢じゃなかったということを嫌ほど伝えて絶望した。
後から聞いたが、警察が倒れた私を自室へ運び、それを父が私のベッドまで運んでくれたらしい。
まだ、気持ちは晴れない。今日の天気は曇りだった。