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漫画のような話 起
3章が始まります。
秋の晴れた日。季節を感じる夕景に、およそ相応しくない事件が起こる。
とあるマンションの一室にて、強盗事件が発生した。
ちなみに、強盗と空き巣の違いは単純に、侵入した部屋に人がいるか否かの違い、と言ってよい。この事件の犯人は後に「空き巣のつもりだった」と述べているが、犯人はだいたいこのような言い訳をするため、意味はない。
被害に遭った一家は四人家族だ。事件当日は休日で、母親と、小学生の息子だけが家にいた。
父親は仕事で、帰ってくるのはいつも十九時頃だ。この日も同様だった。彼は帰宅してから、事件を知ることになる。また、長女は大学生で、彼女も外出中だった。友人と遊びに出かけてくる、と端的に言い残して出て行った。帰宅は夜遅くになるだろう、と母親は考えていた。
母親と小学生の男子。そこへ恐ろしい強盗が侵入したとなれば、惨憺たる展開になってしまうと、考えるのも無理はない。
しかし、この事件の全容を語るには、少し時間がかかる。
その前に、一人の大学生にスポットライトを当てよう。当てるべき場所が違うと、不満が出るかもしれない。
不満に対し、彼はこう言うだろう。
「僕以上に、スポットライトが相応しい人間はいないんだよ」と。
今日は2話投稿します。短いので。




