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看板娘をがんばっています

「リアーノ、この料理を柱のところのテーブルのお客様に」「はい!おじいさま!」

今日も元気よく、ふわふわの紅茶色の髪がよく動く。ここセイサラ王国でも一番大きな貿易港、マアシアで祖父母が営む食堂を手伝うわたし、リアーノ。

いまはランチタイムで猫の手を借りたいぐらい忙しい。

ガランガランと店の扉がまた開く。

おおっ、またお客様かな。「いらっしゃいませ!」と愛想良く振り返る。

「リアーノは今日もがんばっているな。席、ある?」

「あっ!アッサム!その窓際空いてるわよ」

隣の商家の次男のアッサムだ。

わたしより6つほど年上の兄のような存在。

「今日は仕事は?」「荷揚げが終わったからとりあえず休憩」黒い瞳がうれしそうにしている。

家業を長兄と一緒にやっているアッサムはいつも忙しいそうなのに、時間が出来た時は食堂に顔を出してくれる。

「ご注文は?」「もちろん、「帰れ!鶏肉へ」でね」「了解!少し待ってね」

うちの食堂の看板メニューはこの玉ねぎと鶏肉を煮込んだ料理。某国から亡命してきた方に祖父が教えてもらったメニューらしいけど、よく煮込んで鶏肉がホロホロとなり、甘くなった玉ねぎとよく絡んで本当に美味。

「今日もごちそうさま」

アッサムは掻き込むように食べ、あっという間に席を立つ。

「リアーノ、またな」「うん!ありがとうね」

スラっとした長身のアッサムが足早に店を後にした。



今日も忙しかった。

店の2階の自室で、ボフッとベットに倒れ込む。このまま寝てしまいたいが、今日中にやってしまわないとな…

のっそり起きて、机に向かう。

店のメニューが傷んできていたので、それを書き直しをしたかったんだよね。

リアーノはペンを持つと器用に飾り字を描いていく。可愛く、でも見やすさを重視。

ひとつひとつの字を丁寧に作り上げていく。メニュー書は小さい頃からリアーノの仕事だったので、この作業はある意味、大好きで楽しい仕事のひとつだ。


その時、窓がコツコツと音をたてた。

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