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血濡れは絶景を求めて、  作者: 出無川 でむこ
一冊目
9/16

幕間のページ

白い空間にペンの音が鳴り響く。



「かくして、シャルはスピカと共に旅に出たっと・・・」


そう言って、羽ペンを机に置いて、背中を伸ばす


「さてさて、悲しい事が沢山あったね。

でもね、彼は今いるのは物語の序章に過ぎない」


青年は立ち上がって、誰かに語り掛けるように話す。


「彼には様々な困難が待ち受けているだろう、辛いけど僕はそれを書かなければならない」


置いてあった、ペンを取ってくるくると器用に回す。


「僕は君には会えないけど、君の幸せを願っているよ」


ペンを回しながら次は机の周りを回った。


「だから、最後まで抗って見せるんだよ、その為に君の物語を書いているんだから。」


青年は上を見上げた。

そこにあったのは"黒い点"小さな黒い点だった。


「そんな、怖い目で見ないでくれ、言われた通りに物語は書いているんだからさ」


黒い点は少しずつ大きくなっていく、その黒い点を青年は見つめ続けた。


「でもね、僕は君の事が大嫌いなんだ」


黒い点は青年を見つめる、それは憎々しげに


「だから、僕は君の思い通りにはさせるつもりないんで!!」


そう言って、青年は机に座り書き始めようとした。


「さぁ、僕も本格的に抗おうかなぁー!」


彼は再び書き始める


「僕は君を救って見せる・・・、"カタストロフィ"の思い通りにさせないからね。」


そう呟きながら、少しずつ大きくなっていく黒点を気にせず書き続けた。

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