水面の波紋
村から少し離れた丘にとある一団が来ていた。
「大将、あの村です。」
大将と呼ばれた男は言った。
「あそこか、あそこなら食料だけじゃぁなく、武具も揃っている、か。よし、略奪の時間だ、野郎共いくぞ!」
皆さんはお気づきだろうか、この集団が盗賊であることを。盗賊は荷物を揃えるためにちょうどいい村を探していた。そして2人のいる村に目をつけてしまったのだ。盗賊達の声が響き渡る。
盗賊の声が響き渡ったその頃、村では異変に気づき逃げる支度をしていた。が、間に合うわけもない。盗賊は馬に乗ってやってきたのだ。そして村についた時、盗賊の大将は言った。
「ここの村を我々に寄越せ。」
村の人は驚きのあまり凍りついた。そして最初の声を出したのはタケルだった。
「い、嫌だと言ったら。」
「皆殺しだ。」
盗賊の返答で村は恐怖のどん底である。しかしタケルは恐れず村人にこう叫んだ。
「若いもんが先に逃げろ。いいよな、長老。」
長老は頷いた。村人の逃走が始まった。残った年配者は戦闘の準備をした。シャノも戦おうとしたがタケルにミコを頼まれ、ミコを安全なところに連れていった。
「シャノ君、ここは?」
「ここは俺の森だよ。ここにいれば大丈夫だから。ここで待ってて。」
「シャノ君、私も連れていって。」
シャノは戸惑った。ミコをせっかく助けたのに連れていったら死んでしまう。そこでシャノはミコに1つの約束をした。
『村を守って、タケルを連れて生きて帰ってくる。』
ミコはわかった、と言って森に入った。シャノは村へ向かった。
─────続く─────
5話で終らせようとしたら終わらなそうになってきた。