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エチカ 『瀬原集落聞書』  作者: 櫨山奈績
第二章 平成四年
27/43

けじめ

 其の後、夕飯を食べながら、如何(どう)する?と綜一は言った。


 燐子の卒業祝いなので、紅子御手製のグラタンと唐揚げ、という御馳走メニューだった。


「実子と養子は法律上婚姻可能で良かったね。俺が保護者として未成年の婚姻の許可も出せるし。でも、結婚するからって、学生やっていても良いし、御弟子さん続けても良いと思うよ。家庭に入りたいなら其れも良いじゃない、とは思っているけど」


 そうね、と紅子は言った。

「もう一度専門学校に連絡したら、手続き出来ないかしら?」


 いえ、と燐子は、箸を置いて、言った。


「あたし、やっちゃいけない事を遣ったから。だから、もう、戻りません。けじめは自分でシッカリつけないと」


「やっちゃいけない事?」


 綜一は、真面目な顔をして、燐子の顔を見た。

 はい、と燐子は言った。


「要は、あたし、失恋で、全部投げ出して、学校に行かないって、衝動的に決めちゃった様なものですから。じいちゃんが折角(せっかく)、御金出してくれたのに。そりゃ、御金は返金出来ますけど」


「…其れだけ女の子に好かれるなんて、幸せもんだねー」


 綜一は、吉野教諭の顔を見ながら、感心した様に言った。

 吉野教諭は、恥じ入って赤くなり、箸を置いて、俯いた。


 燐子は、いえ、と言った。

「其れって、無自覚でしたけど、仕事を投げ出そうとしたのと同じです。そんな事じゃ、いけません」


「仕事を?」

 綜一が、そう言うと、紅子も吉野教諭も、燐子の顔を見た。


「はい。先生、仰いましたよね。遣りたいと思って入学しても、ちょっと上手くいかないくらいで嫌いになるくらいなら向いてないって。創作で食うって、(そもそも)食っていけるか如何(どう)かも分からない様な仕事だから、其れなら他の事を探した方が幸せだって」


「言った。…と、言うより、本当、其れは、そうだよ。本当の事だ」


「失恋で投げ出すなんて、ちょっと上手くいかないくらいで嫌になって学校辞めたのと変わりません。其のくらいなら向いてないです、やっぱり。学校行っても、似た様な事が有ったら、投げ出していたかもしれないって事でしょう?其れは。あたし、あんなにデザイン遣りたかったのに。パタンナーになりたかったのに。デザイナーになっても、パタンナーになっても、仕事の納期時期、似た様な事が有ったら、逃げ出したかもしれないって事です。あたし、馬鹿ですけど、其れだけは、やっちゃいけないって思っていました。御金を貰うからには、バイトだって無遅刻無欠席って、思っていました。其れで、そうしてきた心算(つもり)です。パントリーの掃除だって、丁寧に遣って、パートのおばちゃん達の事も尊敬して、上手く遣ってきた心算(つもり)でした。でも実際は、失恋で大事なものを投げ出しちゃう人間だったって事です。あたし、自分が、そんな人間だとは思いませんでした。何が起きても其れだけは遣らない人間だと思っていたのに。だから、創作に、其れを仕事にするのに、向いているとは思えなくなりました。先生、けじめ、つけます。引導渡してください」


 そっか、と綜一は、真剣な顔をして、箸を置いて、言った。


「そうまで言うなら、御弟子さんは破門だね、倫子(りんこ)さん。此れからは、趣味で、家族の為に御裁縫をすると良いよ。其の方が、創作を続けないといけないって思うより、君には幸せだから」


 はい、と言って、燐子は、唇を噛み締めて、泣いた。


「ごめんなさい。本当に有難うございました。此れまで通り、雑用は、しますから」


 綜一は、有難う、と言って、微笑んだ。

「実際、助かったしなぁ。アシスタントさんっていうのも良いものだったね。正直、君は美的なセンスは有ったから、ちょっと勿体無かったけど。でも此れで良いよ。幸せだと、創作は続かないものだからね」


「え…?」


「結局、作った物に深みを(もたら)すのは、作っている人間の矛盾や不幸だから。幸福だけの状態で居られる人間が居ない様に、結局人間が創造する物って、そういう風になっているから。有名なデザイナーやアーティストって、大体不幸だよ。不幸な家庭に育ったから、愛情を得たくて耳目(じもく)を集める事に()けていたり、晩年孤独になったり、変な死に方したりね。其れ等を創作にぶつける事は出来る。創作を喜びにする事も出来る。でも、其れを良い物に、深みの有る物にするのは、やっぱり涙だよ。涙と共にパンを食べた事が有る者でなければ、人生の味は分からない。多分、そういう抽象的なものが、創作の深みになる。其れは、腹の足しにもならない様な事が、逆に、創作の種にも成り得る、という事でも有る、喜びと表裏一体だけど。ある程度までは手を動かせば出来るけど、創作は苦しみにもなる。ハッと人の心を捉える何か、なんて、狙い続けるだけじゃ難しい。キチンと(まと)まっているけど華が無い、なんて言われても、何処直して良いか分かりゃしない。スランプになったり、過去の自分自身の成功がライバルになったり。新しいデザインを作らなきゃ、とかって、創作が(つら)くなった時、其れは地獄だと思うよ」


 幸福になりたかったら創作は止めなさい、と、綜一は、ハッキリと言った。


「不幸な時は、君は、俺の側に来られたかもしれないけど。君は元々、人間の当たり前の幸福も望む子だったのだから。御弟子さんの(まま)で居ない方が、君の人生には良いよ。物を作るっていうのは、本来は楽しみで遣るべき事だ。クリエイティブとは生活の中の楽しみの一つであるべき事だ。自分が住む家を丈夫に作って、美しく飾る。自分が使う為の器を美しく作る。家族が着る為の衣服を美しく作る。周囲を楽しませる為に、歌ったり踊ったり、楽器を弾いたり、寝物語の為に御伽話を作る。物を作る事自体は本来、其れに時間を掛ける事自体が喜びで、実用的な事で、金銭的な利益は関係無い事だった。何時(いつ)の頃からか、其れを単体で仕事にするっていう流れが出てきたから、逆に、単なる楽しみだった事が、売れるか、売れないかで悩まなければならない事になってしまった。レオナルド・ダ・ヴィンチだって、レンブラントだって、パトロンが居なきゃ創作を続けられなかった。社会や文化が発達してきたから、ある意味不自由になっちゃった。其の不自由は君には不幸かもしれない。其の不自由を愛していると、孤独になるかもしれない」


 燐子は、途方も無い大きな闇の広がりを、綜一の美しい顔立ちに感じた。


―此の孤独が、そうなのか。此の人間が、そして、此の人間の作る物が美しいのは、此の人間の抱える闇と孤独と矛盾と涙が(もたら)す効果なのか。


「…先生は、不幸ですか?」


 違うよ、と綜一は言った。

「俺は(そもそも)逆なの。俺は、創作が喜び、なんだよ。其れしか出来ない。作っていないと生きられない。楽しみで遣るわけじゃない、其の為にしか生きられない。そういう風にしか生きられない。日常の事全てに、本当は向いていない。誰かに助けてもらえないと、悉皆(しっかい)まともに世の中を渡れない人間だ。何時(いつ)だって、幸運にも誰かが助けてくれたから続けられただけ。作るっていう行為は、こんなに一人ぼっちなのに、俺は、他人に寄り掛からないと、其れを続けられない。其れは、幸福と不幸、両方だよ。創作出来ないと、俺は、自分が自分だっていう事を保てない。絵を描いていないと、自分っていう人間と、『吉野綜一』っていう、元々は違う人間の区別が付かなくなる。創作出来ないと(つら)い。自分が自分じゃなくなる。創作が喜びだ。そういう生き方は多分不幸だ。でも、何時(いつ)でも、何処でも、創作さえ出来れば、俺は、自分で、勝手に、其処で幸せになれる。そして、支えてくれる人が居る事、創作が続けられる事に感謝出来る。俺は、其れに感謝出来る事が幸せだから」


 ああ、違うのか、と燐子は思った。


 多分、表現すべき、此の、何か大きいものを燐子は持たない。


 吐き出し続けなければ苦痛な程の何かを持たない。


 創作が(つら)くなく、種が無尽蔵と言える程有る、というのは、綜一の抱える大きな何かから、泉の様に湧き出でて来る、堰き止める事の方が却って危険な流れなのだ。

 其れを持つ者が、此の世に何人いるのだろう。


 善であり、悪であり、其の何方(どちら)でもあって、何方(どちら)でも無い、不幸な矛盾の元に生まれた、幸福な贈り(ギフト)を、役目として持った人間なのだ。


「…そうですね、あたしは、創作に向いていないと思います。…そういう役目が無い」


 そうか、と吉野教諭が言った。

「此れで良いっていう事だね、父さん。父さんは、教えるって事に、向いてない。御弟子さんは、一回、俺の生徒として、返してもらうね」


 燐子は、驚いて、吉野教諭の顔を見た。


 吉野教諭は続ける。

「結局、第一線の人だよ、父さんは。唯一無二の人だ。そういう人は、後ろを振り返っちゃいけない。後進を育てるとか、其の業界の未来の為に裾野を広げるって事に向いてない人だね」


 其れを天才と呼ぶのだ、と、後に吉野教諭は語った。

 普通ではない、という事なのだ。


「俺を幸せだって、何時(いつ)も、父さんが言う意味が分かった。俺は『普通』なんだね」


 そうだよ、と綜一は言った。

 そして、玖一は良い先生じゃないか、と付け加えた。

「普通なら、早死にもせず、良い人生を送れる。普通の。普通の、何事も無い暮らしが、どれだけ幸せか。子供四人が創作に興味を持たなかった時、俺が、どれだけ安心したか。俺に似ないって事が、どれだけ幸せか」


 分からないだろう、と綜一は言った。


 きっと、誰にも分からないのだろう。自分が『吉野綜一』である事の、不幸も幸福も。


「大丈夫、玖一は幸せになれるから。御前が幸せなら、結局俺は幸せだ。何て素晴らしく、良い子が生まれたものだろうなぁ、こんな俺から」


 綜一が、そう言ってから、四人で、さめざめと泣いた。


 暫く、そうした後、綜一が涙を拭い、口を開いた。

「此処まで言っといて何だけど、本当に結婚する?倫子ちゃん。大変だよ、此の後」

「…父さん、其れ、今言います?」


「結婚してくれるのは嬉しいよ?内孫(うちまご)なんて、もう一生御目に掛かれないと思っていたから、可能性が出来ただけで、飛び上がりたいくらい」

「あ、其処まで普段、思われていたわけですね…?」


「いや、だって。御前、大学も大学院も千葉で一人暮らしさせて、六年間、女っ気の一つも無かったからね?六年って言ったらさ、小学校に入学した子が小学校卒業しちゃうじゃない。幾ら女子の少ない学部って言ったってさ。友達は結婚出来ているわけだから、学部が理由じゃないでしょ?あんまり言うと傷付けそうだから言わなかったけどさぁ」


「…あ、今、結構言葉が心に刺さっていますけど、そうですか?」


()(かく)、婚姻届けに判押した後じゃ取り返しつかないじゃない。考え直すなら今だ、って時間を与えてあげないと、十八歳を騙して結婚させたみたいで寝覚め悪いもん」

「…はい」


 其処まで言う程の何が有るの、と燐子は思った。


 綜一は続ける。

「親だから言うけど。十八歳差の年の差婚だからね。彼是(あれこれ)言われる」

「あ、…はい、あたしなんて、育ちが良いわけじゃ無いし、そりゃ、覚悟しています」

「でね、実は、そんな事は如何(どう)でも良くて。玖一も、生徒に手を出した、くらいは言われるよ。でも、そんなのは本当の問題じゃない」


 創子(まさこ)ですね、と吉野教諭は言った。

 綜一は頷く。


 燐子は、納得した。

「ああ…。結局、皆、『あれ』を気にしているんですね」


 吉野教諭は俯いて、言った。

「そう、あの、…妹。周子(ちかこ)()(かく)、創子は、俺が幸せになる事を絶対に認めないと思う。ま、今までは、恥ずかしながら、そんな心配する必要自体が全く無かったわけだけども」


 燐子は、思わず、順に、綜一、紅子、吉野教諭の顔を見た。


 紅子が、ごめんなさいね、倫子ちゃん、と言った。

「…息子に御嫁さんが来てくれる可能性が、やっと出来たから、本当に嬉しいけど…断るなら今のうちよ、本当に。貴女まで、怖い思いをする事、無いわ」


 母さん、と吉野教諭が言うと、紅子が泣いた。

「年の差とか、そんな事、こんな若い、可愛い子が、何にも勘定に入れないで、玖一の事、こんなに好きになってくれたのだもの。嬉しくて。もう、本当に、二度と無いのではないかしら、こんなの。正直もう御嫁さんなんか来ないって思い込んでいたから…」


「あ、…母さんにも、其処まで思われていたとは…。何か、もう、ごめんなさい…」


「こっちにしたら、そりゃあラストチャンスよ。でも、倫子ちゃんは若いわ。うちの事情に巻き込むには気の毒なくらい」


 燐子は、考えた。


 偽名の有名画家が義父。

 家族は、仏壇と日常的に会話している。

 そして、此の家の娘は、体から黒い塊を発し、燐子の夫となる人の幸せを絶対に許さないのだという。

 二人の娘は、両親と折り合いが悪く、帰って来ない。

 そして、謎の、『苗の神教』とかいう宗教との関わり。


―…変だ。確かに変だ。


「でも、此の家が良い。そう思っちゃったんです、あたし。随分前に、此の家の子になるって、決めちゃいました。色々知っても、何が有っても、此の家に、必要とされたい。此処以外の別の場所には、もう行く事を考えられない」

 如何(どう)ですか、と燐子は、吉野教諭に言った。


 はー、と吉野教諭は、何時(いつ)もの様に言った。

「取り敢えず、籍入れようか?何か、もう頭が全然回らない」


 燐子は、ええっ?と言った。

 

 良いぞ、と綜一が言った。

「結婚って勢いだからさ。正気じゃない時に入籍しておきなよ」

 綜一の言葉に、吉野教諭は、うんうん、と頷いた。

「…あー、何か、はい。します、入籍」


「吉野先生、落ち着いて。高い壺とか買わされちゃいますよ、今の状態だったら」

 燐子は、しっかり、と言って、右手で、相手の左肩を掴んで揺すった。


 吉野教諭は、あはは、と笑った。

「プロポーズ、死ぬ気で言ったから。だから先刻(さっき)死んだの、俺。後の人生はオマケ。オマケで、こんな若くて可愛い御嫁さん貰えるなら、実は俺の勝ち」


 燐子は、其れを聞いて、真っ赤になって硬直した。


 綜一が、あーあ、と言った。

「そりゃ、行き成り身内を二人も亡くす様な苦労したら、二十歳(はたち)くらいの男なんて子供っぽく思えて、話が合わないのも、ある意味当然だな、とは思っていたけどさ。だから、気持ちが弱っている時は危険だよ、って一応言ったけど。お母さんと、おじいさんが亡くなった心の隙間に、こんな落とし穴があるなんてねー。親子くらい年が違う男に惚れちゃうなんて、どっちが高い壺買わされたのか、よく分かんないよねー。ま、なったものは仕方ないよね。戸籍で支払うとは、御互い高くついたねー」


「…父さん、其れ、今言います?」


「いや、親だから言うの。生徒に手を出したって視点からいくと、場合によっては職を失う人も居る案件だからさ。風評被害じゃないけど、悪口慣れしといた方が良いよ?くっついたのがギリギリ卒業式後で良かったってもんだよね。卒業まで待ちました、みたいな感じに収まったじゃない?ま、此れから先、頑張ってねー」


他人事(ひとごと)過ぎません?父さん」


「いや、俺の人生、絵が売れれば別に良いもん。本当の本当は、絵が描ければ良いだけだけど、絵が売れないと、次を描けないから。画家のバックボーンが、どれだけ複雑になったって、自分か身内が犯罪遣った、とかじゃない限りは、ネックにはならないもん。多分、(はく)くらいにしかなんないよ。ありがと、面白かった。面白い人生だねー」


 あまりに、あっけらかんと綜一が言うので、燐子は笑ってしまった。


 結局其の(まま)四人で夕飯を食べた。こういう生活が如何(どう)やら続くらしい、と思って、燐子は幸せだった。


 此れから、黒い塊の影が、付き纏う人生になるのだとしても。




 燐子は、伊蔵の位牌に報告した。

「じいちゃん、あたし、結婚するの、吉野先生と」

 じいちゃん、と言って、燐子は泣いた。

「じいちゃん、吉野先生に、孫を頼みますって言って、逝っちゃったけど。吉野先生、守ったよ。守ってくれたよ、じいちゃんが言った事」


 凄く不思議な縁だった。何かが少しでも違ったら、有り得ない様な縁だった。バイク事故や、就職の内定取り消しすら、其の、有り得ない様な縁の一部だった。


―本当に、こんな事が、あるの?


 卒業式が終わった直後は、死にそうな気持だったが、あそこまでの事が無かったら、燐子は自分の気持ちに気付かなかったかもしれないのである。気持ちに気付いてしまったら、もう、前の様には戻れない。そして、あそこまでの事が起きたから、プロポーズしてもらえたのかもしれなかった。


 パタンナーへの夢を諦めた事に、未練が無いと言えば嘘だった。でも、あの時確かに、吉野教諭程其れは大事だと思えなかったのだった。


 大変な事が、此れから起きるのは本当だろう。


 誰もが、其れを、上手く言葉で表現出来ないと言ったし、実際見た燐子も、他人に、何と説明していいか、分からない。

 本来、黒い塊がやって来る家の長男と入籍するのは、大変な事なのかもしれない、と燐子は思わないでも無かった。

 しかし、燐子は、此の家の人々を信じている。

 此れから、何か大変な事が有るのであろう。


 だが、多分、吉野教諭が千葉に行ってしまうと思った時、燐子も一度死んだのかもしれなかった。


 死ぬくらいだったら、吉野教諭達と大変な思いをする方を、多分燐子は何度でも選んでしまうだろう。


 今日、本当に此の家の子になった、と、燐子は思った。


 綜一が御祖父ちゃん、紅子が御祖母ちゃん、吉野教諭が御父さん。

 自分に子供でも生まれたら、きっと、相手を、其の様に呼ぶのだ。

 もう一人ではない。


 寂しくなくて、燐子は嬉しかった。

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