燐子の日常
平成三年。
春、日野燐子は、馴染みの肉屋でコロッケを一つ買った帰り、新しいクラス担任の吉野玖一に遭遇した。
「あ、日野さん」
「…どもっス」
「え、『Hミート』のコロッケ?俺も偶に買う。肉も、大体其処の」
「…あー。家、近いんスよ。昔からの馴染みの店で」
「そう言えば此の辺の子だったね、住所。え、もしかして、一小?」
「そっス。自分、家が柴崎の二丁目で」
「俺、家が中央病院の近くでさ」
「じゃ、同小スか?へー。奇遇スね」
「いや、俺が越して来たのは十二年前だからから違うけど。そっか、第一小学校か」
此の、清潔感が有って長身だが、何と無く冴えない女子高の数学教師の事を、燐子は何とも思っていなかった。
本来は、女性の数学教師が、高校二年からの持ち上がりで担任になる予定だったのだが、春休み中に早産し、産後、体調が思わしくないとの理由で、産休を延長し、一年間休職するとの事で、今年の春から来た、此の新任の男性教諭が燐子の担任なのである。
背は高いけど真面目過ぎて面白くなさそうだしモテなさそう、などと、陰口を言う者は居たが、にこやかで教え方が上手い為、程々に人気が有った。
何と言うか『普通』の人、である。
しかし、燐子にとっては如何でも良かった。
数学は苦手だから、教え方が上手い、というのもピンと来なかったし、此の担任に関心が殆ど無い。
だから、嫌いでさえなかった。
寧ろ、嫌いでない、という事は、燐子の此れまでの人生の中では、非常に良好な関係の大人の部類に入ると言えた。
此の人間は、燐子に対して酷い事をしていない。
例えば、燐子の母親の様に、燐子の目の前でスーツケースに荷物を入れて出て行ったり、燐子の父親の様に、新しい母親だといって連れて来た若い女と蒸発してしまったりしない。
其れを考えると、此の、目の前の素朴な人間には、別段嫌う程の特筆は無く、特に意地も張らずに、燐子にしては比較的親切に接する事が出来た。
「日野さん、今からバイトなの?」
「あー、はい。此れ食べたら向かうとこで」
「頑張ってね。じゃ」
「ども」
吉野教諭は、アッサリと燐子と別れ、肉屋の方向に向かった。
―へー、諏訪通りに態々(わざわざ)コロッケ買いに。道理で早くも腹が出て。
二十代後半か、精々(せいぜい)三十路になったというくらいの年であろう担任に対し、失礼な感想を持った燐子だったが、別に燐子に悪意は無かった。
両親不在の燐子を色眼鏡で見ずに、頑張れと励ましの言葉を掛けてくれる、働いている、普通の大人である。
そして普通の大人、という事は、燐子の此れまでの人生の中では、非常に良好な関係の大人の部類に入ると言えた。
男と逃げたり、勝手に破産宣告して蒸発したりしない、というのは、善良な大人である。
有り難い事で、と、燐子は思って、バイト先のスーパーに向かいながら、サクサクとコロッケを齧った。
―其れにしても、一小とか、懐かしい話題だな。何年前だろ。
別段、小学校に良い思い出が沢山有るわけでは無いが、以前小学校に来ていた『綺麗なオジサン』とは、また会ってみたい、と、時々思う燐子だった。
其の人物が来るのは、毎年数回程度だったが、『綺麗なオジサン』もとい、吉野綜一画伯が来る日は、職員室も教室も、有名人か芸能人が来た時みたいに大騒ぎになったのだ。
少なくとも、燐子は、あんなに綺麗な顔のオジサンを見た事が無かったし、女性教諭達は大騒ぎしていた。
実際、燐子が詳しくないだけで、割と有名な画家だったらしいのだ。
スクラッチや、水性ペンを水で滲ませて絵を描く方法。色んな楽しい事を教えてくれる、顔の綺麗なオジサンは、優しくて、何処か剽軽で、皆の人気者だった。
燐子は其の『綺麗なオジサン』に御姫様の絵を褒めてもらって以降、服やデザイン画が好きになったし、自分が面食いなのは、小学生の時に、ああいう顔を見てしまったからかもしれない、と思って、時々思い出すくらい、印象的な存在だった。
服のデザインの事を思い出して、燐子は思わず首を振った。
デザイナーになりたい、などというのは、幼い頃に疾うに心の中で蓋をしてしまった、キラキラした夢だった。
今の自分は、普通科の高校に通いながらスーパーのレジ打ちのバイトをし、卒業後は其処に就職する予定の十七歳である。
スーパーの裏口のパントリー横の更衣室に入る寸前にコロッケを食べ終えた燐子は、更衣室の塵箱に肉屋の紙袋を捨て、自分の口を、更衣室に備え付けの洗面台に在るペーパータオルで拭いてから、手を洗った。
水道で手を洗いながら、燐子は、ふと思い至った。
―あ、そう言えば、今の担任も吉野さんか。偶然だな。珍しい名字でも無いけど、変な縁は有ったな。
どちらの吉野さんも善良な大人だった。
燐子は、そういう、小さな良い事に対して、特別感謝の念を持つ様な性格では無かったが、自分の事を、運が良い、と、無意識で思い込もうとする癖が有ったので、もう一度、有難い事で、と思った。
出会った大人が善良なのは、運が良い事なのである。
―運が良いよ。今まで何とか生きて来られたし、体は丈夫で、高校も行けたから。
そうなのだ。中三の時の、父親の破産宣告には参った。
新しい『お母さん』とやらを連れて来た時より驚いた。
だから冷静に考えると、蒸発された事の方は、破産宣告よりは困っていない。
破産宣告というのは、親子二代で背負うものなので、御蔭で、燐子は此の先、自分の名義ではローンを組む事が出来ない。
参ったし、仕方が無いから働いている。
高校は運良く、引き取ってくれた母方の祖父、伊蔵が、燐子だけは、と何とか通わせてくれているが、もう今年の十二月には六十七歳で、月々の収入は年金頼みなのである。
現在、男性の平均寿命は七十五歳程度。
考えたくは無いが、此の生活の先は、十年も無い。
―貯金だけでもしておかないとね。高校だけは何とか出て、働こう。働き口が有るのは運が良い事だから。
燐子は、本当は『日野倫子』という名だ。
父親が、燐寸の『燐』という字を娘の名前に使いたかったらしいのだが、名前を届け出る時、名用漢字ではないから登録出来ないと言われたので、戸籍に同音の字を登録したらしいのだ。
しかし燐子には、其れは如何でもいい事だった。ただ、画数の多い字は少し格好良いと思っているので、役所に認められなくても、自分の名前は『燐子』だと思っている。其のくらいの違いだ。
燐子にとって重要なのは、生活をしていく事なのだ。
出来れば、水商売、風俗等の職業を経ずに。
新しい母親、という、父親と一緒に失踪した人は、将に其処の出身だったらしい。
推察するまでも無く、父親は店の客だったのだろう。
詳細は知らないし、別段其の商売に偏見は持っていない。
其の仕事で子供を養っている、となれば、両親に捨てられたのも同然の燐子にとっては、寧ろ尊敬の対象である。
ただ、蒸発された日、思ってしまったのだ。
店の客と一緒になったら、多分、こんな奴ばっかりだ、と。
流され易い自分は、恐らく、新しい母親と同じ事をするだろう。
そうして一緒になってみたら、実は子供が居たり、実は借金が有ったり、無断で破産宣告したりして、何だか、そいつと蒸発しないといけなくなるのだ。
そう思うと、可惜美人だっただけに、蒸発とは、と思うと、新しい母親の事も気の毒ではある燐子だった。
―あたしの親父になんか捕まっちゃって。
燐子の実母は、痩せてヒョロッとした、色黒の、其れ程美人とは言えない女だったが、燐子の父親は顔だけは良かった。
大方皆、あの顔に騙されたのだろう、と燐子は思う。
だが、明日は我が身だった。
燐子は面食いなのだから。
まぁ、運が良ければ、どんな場所でも、良い客、もとい善い男性と結婚出来るかもしれないが、景気が良い時代に生まれ育った割には、自分は未だ何も良い思いをしていないと燐子は感じている。
―あんなに景気が良かったのに、如何やって破産宣告する程の借金こさえたんだか。一応仕事もしてたんだろうに、あの親は。
だが、此処まで生きてこられたのは運が良いからであり、生きていたら何かしら良い思いが出来るかもしれない、と、燐子は、殆ど無意識で思い込んでいた。
しかし、具体的な『良い思い』というのが何なのか、燐子は分からないでいた。
其れは例えば『幸福』という名前をしているのかもしれなかったが、其の、幸福になる方法が燐子には分からなかった。
ただ漠然と、其れは、伊蔵の様な、愛する家族が居る事だ、とは思っていた。
だから結婚はしたい。
だが、堅気の仕事でないと、堅気の男とは出会えない、という気が、燐子はしていた。
結婚したら此の経済状況から逃げ出せる、とまでは思ってはいない。
金持ちと結婚する、などという烏滸がましい気持ちを、燐子は、今の今まで持った事が無かった。
ああいうのは無理だ、と燐子は思い込んでいた。
御茶とか御花とかを習っていて、両親揃っていて、着物とか着てないと、と燐子は思うのである。
今まで目にした金持ちの嫁が、皆、大体そんな感じだったからである。
其れが出来ないなら、金持ちの後妻だろうか。
今のところ燐子には、若い事くらいしか長所が無い。
七十歳と二十歳、みたいな組み合わせで結婚して、遺産を貰う、くらいだったら、燐子でも、大金という物に縁が有る人生になるであろうか。
―其れは嫌だけど。
流石に、結婚するなら年の近い人間が良い、と思う燐子である。
ただ、分かっている。
燐子好みの男は、大体クズなのだ。
其れは、幸福になる方法よりも具体的に分かっている事だった。
今の彼氏であるケンもクズだ。
クズなのは分かっているが、男でも居ないと、心理的に今、やっていけない事も、燐子には分かっていた。
今の彼氏の良いところは、顔と、避妊してくれるところ、定職に就いているところと、殴って来ないところだ。
其れ以外は、正直クズだ。
燐子は、ケンと結婚なんて考えてもいない。
燐子は、相手に寄り掛かる様な性格には育たなかったから、ケンが幸せにしてくれる、などという発想も持ち合わせてはいないし、何より、相手が、自分より年上で成人している二十歳の割には、頼りなさ過ぎるのだ。
流石に、結婚するなら、もう少しはシッカリした人間が良い。
だが、そんな男でも、今は嫌われたくないから一緒に居る。
高校進学の為に十五の誕生日に族抜けしたから、確かに付き合う仲間の範囲は変わった。
生活圏が少しずれるだけで、此れ程会わなくなる、というのが不思議なくらいであるが、縁とは、そういうものである。
そうやって、二度と会わなくなった人間が、燐子には、両親を含めて、何人も居るのだ。
燐子は別段、其れを不思議だとは思わない。
族入りの時世話になって、更に族抜けの時も庇ってくれた先輩は、同じ中学だった女の先輩で、最初の彼氏は、其の先輩の彼氏の弟だったが、クズだった。
族入りとは言っても、中二で母親に出て行かれた後から、中三の夏までの間、無免でバイクに乗るくらいのもので、大した悪さもしていた心算は無い燐子だったが、家庭や学校で居場所を感じられなかった際、族の男の女、というだけで居場所が有る時期というのは、期間としては短いながらも、其れなりに有難かった。
ただ、相手が避妊してくれないのが面倒になってきた頃、相手の浮気が発覚した。
先輩の彼氏が、弟をボコボコにして連れて来て平謝りしてくれたが、別れた。
何と無く、其れからも、知り合いの知り合い、という感じで知り合った男と付き合っていたが、ケンは偶々(たまたま)、道でナンパされて付き合う様になった、族とは無関係の、一応堅気の彼氏である。
以来、完全に、前の仲間と会わなくなった。
しかし其のケンもクズなのだ。
此れでは、行き着く先は、新しい母親と、そう変わらない事になりそうだという予感が、燐子自身もしている。
空き缶が沢山有る公園の真ん中で塵拾い、みたいな感じだな、と燐子は思った。
拾っても、拾っても、表面はスチールやアルミで綺麗でも、飲み残しのジュースの様な甘い香りだけする、中身空っぽのクズ。
ただ、そうだからといって如何したらいいか、という事までは、燐子には分からないでいた。
自分の事をクズ拾い、とは思いながらも。
スーパーのレジ打ちのバイトから帰ると、安アパートの一階のドアから、咳き込む声がした。
じいちゃんだ、と思って、燐子は、『藺牟田』という難読名字の表札の部屋の鍵穴に、鍵を差し込んだ。
藺牟田は母方の姓だ。
燐子は未だに『藺』と『蘭』を時々書き間違う。
其のくらい興味が無い。
周囲に藺牟田を一発で読める人間も殆ど居ないし、其れも、如何でもいい事だった。
「じいちゃん、ただいま」
倫子かぁ、と、しゃがれた声が返事した。
祖父の藺牟田伊蔵は、最近よく咳をしているが、燐子が頼んでも病院に行ってくれない。
だが、既に足も悪く、何処に働きに行けるでも無いので、年金生活で、日がな一日、図書館に行って新聞を読んだり、大好きな相撲の番組を、近所の友達の家にまで見せてもらいに行ったりして暮らしている。
燐子が中学の時に売ったから、家には、テレビもラジオも無いのだ。
だから、そうしないと、伊蔵には、もう娯楽の一つも無い。
金が無いから、と、酒も煙草も止めてしまった。
電子レンジも無い。気の利いた電化製品で残ったのは、古びた黒電話とトースター。あとは扇風機と、手放すには比較的新しくて、伊蔵が惜しいと思ったエアコンだけだ。
しかも、エアコンの方は、電気代を気にして、盛夏以外で滅多に使わない。
家族用の大きな冷蔵庫は売って、中古の、単身用の冷蔵庫に買い替えた。
何が好景気だ、と燐子は思う。
其のくらい、贅沢とは縁遠い生活だった。
実際は、ジワジワ景気が悪くなってきてはいるらしいが、此れ以上の困窮は御免である。
「スーパーの御惣菜貰ってきたよ」
本当は駄目なのだが、廃棄寸前の物を、職場の厚意で拝借してくるのだ。しかし、其れは伊蔵には言えない。
「有難うなぁ」
伊蔵は、何処と無く丸っこくて、顔が蛸焼きに似ている、と燐子は思う。小柄で、丸顔で、髪が殆ど残っていない。
だが、燐子には其の姿が愛おしいので、褒め言葉で、蛸焼きに似ている、と思うのだが、残っている髪の、どの部分が青海苔で、どの部分がソースか、という事を考えると、相手を傷付けそうなので、此れも言えない。
「…おじいちゃん、学校、やっぱ、辞めるよ。あたし、頭悪いから、私立しか受からなかったし。御金かかるよ、やっぱ」
「でもよぉ、御前、珍しく、あんなに勉強して、悪い友達とも別れて。受かった高校が有っただけでも偉い。いいから、通っとけ。中卒と高卒じゃ、初任給が違わぁ。今三年生だろ。あとちょっとじゃねぇか」
「…だけど」
最近では、高校三年生なのを良い事に、殆ど勉強していないし、族抜けはしたものの、今の彼氏が悪い友達でないとは言えないのである。
少なくとも、伊蔵世代の『良い友達』は、ビールで髪を脱色したりはしないのだ。ケンは金髪だった。其れも、祖父には言えなかった。
再び伊蔵が咳をした。燐子は、伊蔵の背中を擦った。
燐子は不安だった。
高一から始めたスーパーのバイトも、学校帰りに週五日から六日は入れないと不安になる。
―おじいちゃんが死んだら、あたし、如何しよう。未成年で、一人ぼっちで。
祖父は、家と土地を売って、燐子を進学させてくれた。
古い家だったが、両親と、祖父母と暮らした、大好きな家だった。
父親が、母親の実家に上がり込んで始まった生活だったらしいが、燐子が小学校三年生までは祖母の華子も生きていて、燐子も其れなりに幸せだった。
しかし、華子の死後、父親の酒量が増えた。
結果、母親の華織が、父親に愛想を尽かして、男と逃げた。
父親は、逃げられた女の実家だというのに、燐子を理由に、家賃も払わずに伊蔵宅に居座り続けた。
居た堪れなかった燐子が中二で族入りした頃、父親も、家を空ける事が増えた。
そして、燐子が中三になった頃、件の新しい母親を、元の妻の実家に連れ込んできた、という次第である。
程無く破産宣告して蒸発したので、単純に金が無いからしていた事なのだろうが、流石の燐子も、ほとほと呆れたものだった。
伊蔵は、一銭たりとも父親に金を出さなかったらしい。
両親の代わりに燐子を育てると決心し、家を売ってくれて、此の、前の家と比較的近かった安アパートに移り住んでくれた。
引っ越し代すら使わなかったから、目ぼしい物を売り払って残った家財道具を、伊蔵と二人でヨタヨタ運んだ。
燐子は伊蔵に申し訳なくて、燐子にしては沢山勉強した。
伊蔵は、燐子が何をしても殆ど叱らない。
伊蔵は、持っている物の殆ど全てを換金して、燐子に注いでくれる。
此れは溺愛と呼ぶものなのだろう、と燐子は有難く思っている。
しかし、自然、伊蔵に可愛がられたいという欲から、燐子は、自分の事を殆ど伊蔵に話していない。
咳が止まった伊蔵が、ポツリと言った。
「俺が死んだら」
「え?」
「いいか、銀行口座が凍結されちまうからな。其の前に銀行に行って、有るだけ俺の金を下ろせ。保険は、もう、満期で解約しちまったが」
「…また、そんな事言う。嫌だよ、おじいちゃんが死んじゃって入った御金なんて」
「要らないって言うな。俺が残してやるって言うものを、要らないって言うな。いいか、倫子。御前は、俺が死んだら一人だ。兄弟も居ない。金は持っておけ。いいか。通帳の場所も教えただろ。弁護士の先生の電話番号も、俺の手帳と通帳に書いておいたからよ」
「…だけど」
「…さ、飯にしてくれ」
「…分かった」
燐子は、伊蔵に隠れて泣きながら味噌汁を作った。
小さな中古の冷蔵庫は、冷凍しておいた小松菜や橅占地を出して扉を閉めると、ブーンと寂しい作動音を出した。
―そりゃ、衣食住は運良く有るけど。
不安だ。
春なのに隙間風が吹いてくる、寒い安アパートも、老いてきた祖父も、未成年の自分の身の上も、何もかもが不安だ。
稚海藻だって切らしてしまっていて、安い、御握りに混ぜ込む用の物を騙し騙し使っている。
不安で、惨めだった。
気晴らし以外に、自分を支えてくれるものを、今の燐子は思い付けないでいた。