その道すがら
その道すがら
「なんか遠足みたい」
「この年になってこの人数で動くのもなかなか新鮮だね」
「何年振りでしょう」
「やはりいいわ~~年寄ばかりのツアーじゃこの雰囲気は無いわね」
「教授も今年はあまり熟練ツアー参加してませんね」
「だから言ったじゃないつまんないからって」
「マッチ~みたいな軽い子がいないとおもしろくないわよね~」
「俺はそのためだけに生きているんだぜー」
「でも来年卒業でしょ」
「そうなんだよな~、就職も決まってるわけじゃないし」
「町田君あなたも院生になりなさい」
「でもおれくだらない研究内容しかないっすよ」
「面白いかくだらないかなんて、分からないわよ、今は研究したいかどうかの話」
「まあ確かにそうですよね~」
「教授が推薦してくれるなら俺頑張っちゃう!」
「いいわあなたも、もう少し大学で頭を使いなさい、あなたは今まで楽しすぎなのだから」
「これで3人か」
「なにが?」
「うちのサークルからの院生希望」
「メグちゃんもそうだっけ」
「そうだよ~今やっているのとは別に研究予定があるからね」
「ねえ早坂さんって将来どうするの?」
「とりあえず大学卒業したらタレントでその後女優になると思う」
「おお~芸能人キター」
「マーサは?」
「私は一度USAに帰って父と話し合いね」
そういうとコウの顔をチラッと見る。
「・わ 私も一度帰るけど」
今度は明実が陽をちらっと見る。
「僕はそのまま医者か脳科学の研究者かの2択かな」
「はいは~い私は東大にいきま~す」
「星ちゃんはいいね~まだ先があって」
「俺なんか就職するぐらいしか未来のビジョンないよ」
そうして一名何も語らない女子を見る。
「わ 私は学生ではございませんので、今日この時もこの先もマーサ様の護衛をしております」
今日もメイドのようなワンピースを纏い外見だけは美少女に見える39歳セルリアヌルソーンの将来はすでに決まっている発言。
実際の年齢もコウはマーサから聞いて知っているがサークルの仲間は彼女の仕事以外何も聞いていない、年齢ももしかしたら明実と同じくらいだと思っている。
あえて語ることもないのだが、それでも数名彼女のことが気になる男子もいたりする。
ミステリアスと好奇心は時に恋愛の大きなスパイスとなりえる、参加者の中には恋愛未経験な男子も数人いて、別にそっち方面を切り捨てて仏門に入ったわけでもないのだから。
もし自分の相手をしてくれる女子がいれば迷わずチャレンジする男子も数人いたりする。
誰と誰がとは言わないがコウをみてうらやましく思うなら、じっとしているだけでは前に進まないことぐらいわかりきっていることなのだから。
「チケットはすでに予約してありますので、これから配りまーす」
コウは受付に並びスマホのQRコードを見せ19人分のチケットを受け取ると全員に配り始めた。




