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カラオケ練習

カラオケ練習


デパートの中にあるコインロッカーへ行き少し大きめのロッカーを選択、スマホをかざしロックをかける。


「よしこれでOK」

「次はどこに行くの?」

「次はカラオケに行こうかと思うんだけど」

「いいわ、行きましょう」


なぜか少し翠の鼻息が荒く感じたが、カラオケで歌い始めたらその理由が分かった。

ということでまたもやラウンドテンへと足を運ぶ、今度はカラオケ部門。

対戦カラオケを横目に3階個室受付へ、タッチパネルを操作し4階の4名様用ルームへ。

昼間だというのに結構部屋は埋まっていた。


部屋番号を見ながら通路を進むとちょうど真ん中あたりにその部屋はあった、部屋番号20番。

中に入るとテーブルとソファが2つ、ちょうど4人が入れるぐっらいの部屋。

モニターは一つの壁全面に設置してありその下に機械類が配置されている、テーブルの上にはインカムのようなマイクが4つ、それを手に取り耳に取り付ける。


「翠は何を歌うの?」

「コウちゃん実は私今タレントみたいなこともしているのよね」

「ああ格闘少女でデビューして、TVにも出てるよね」

「それでね、今度歌も歌うんだけど・・・・」

「もしかしてもう音源はあるの?」

「曲は昔のポップスなんだけど それでね、練習しなくちゃならないんだ」

「OK、じっくり聞いてあげよう」


翠が歌うことになったのは新曲ではなくいわゆるリバイバルソングで、曲名は絹のハンカチーフという800年前に流行った歌だという。

テーブルに取り付けられたデンモクを操作しお目当ての歌を検索。

すぐに見つかりその曲をかけてみた。


翠ははっきり言って音痴と言えるだろう、まったく音程があっていない。

たぶんドレミファソラシドをちゃんと発音するところから始めないと普通の歌を歌うにも音程がかなり外れる可能性がある。

まずは1曲歌い終わり俺に聞いてきた。


「正直な話・・・どう?」

「翠が分かっているなら嘘偽りなく答えけど、怒らないでね」

「大丈夫覚悟はしてるから・・」


「じゃあ遠慮なく・・まずいね、特訓が必要だよ」

「やっぱり・・・」

「まずはドレミファソラシドをちゃんと声を出して練習しないと」

「発声練習ね、分かった」


歌って言うのは別に音感がなければ歌えないわけではない、問題なのは声を出せるかそしてその声を音程を変えて出せるかだ、もちろんリズム感も大事なのだが。

音程を変えて出す事ができればあとは曲に合わせてどれだけ正確に声を合わせられるか。

いくら練習してもそれができなければ歌として聞こえるわけはない。

たまに絶対音感というのもあるがあれは音の音階がピタリと分かる人の事を言う、別に歌がうまいということではない、だから楽器などを演奏する人にはかなり必要なスキルだが、歌手だから絶体音感が必要というわけではない。

音が分かっても声帯がちゃんと音声を出せなければ歌手としての活動は難しいからだ。


そして翠の場合はどうかというと、声自体は問題ないが彼女の言葉はやや高めで、普段の声も音階の固定で日常使用していた為、声帯が音の幅を使わないからほかの音を出しずらくなっている。

これを直すには色んな音階で声を出す練習をしなければならない。

と、いうことでそれから2時間はカラオケを歌うのではなく声を出す練習にささげることとなった。


「あ~あ~あ~あ~あ~あ~あ~あ~あ~」

「い~い~い~い~い~い~い~い~い~」


あいうえお、を声を出しながらドレミファソラシドにあてはめ繰り返す。

なぜこんなこと俺が知っているのかだって?

俺にもわからないが、これも曾爺さんの置き土産。

曾爺さん歌はセミプロらしい、歌手にはならなかったが、趣味でギターを弾きながらの弾き語りは得意らしい。

だから自分でも音階を変えて声を出す事は結構していたらしい。

練習すること2時間、その後歌を歌ってみた。


「どう?」

「かなり良くなったね、やはり声の音程は練習しないとネ」

「もともと音楽はそんなに得意じゃないから・・」

「でも歌ができれば女優にもつながるからね」

「なんで?」

「役柄によって話し方は変わるでしょ」

「うん」

「声質も変えないとならない時がある」

「確かに・・」

「声優さんが歌もうまいのはそういうところにもつながるんだよ」

「そっか~~それ耳からうろこだわ・・・」

(目から鱗をもじってみた)

「これから数日は発声練習をしないといけないね」

「お願いがあるんだけど・・・」

「ん?」


翠のお願いとは毎日音声練習につきあってほしいということ。

もちろん快くOKしたものの、このことについてはマーサにも話さないといけない可能性がある。

(グリーだけずるい)

と言われれば彼女も含めてカラオケBOXへ来る可能性も考えなければいけない。

声質は悪くないのだから翠の練習に付き合ってあげたいのはやまやまだ。

まあ明後日の旅行の時にでも2人を交えて話し合うことにしようと、コウは考えていた。


そうこうしている間に3時間ぐらいが過ぎ、もうすぐ午後6時というところでカラオケボックスラウンドテンを出ることにした。


「ごめんね私ばかり」

「いやいや全然大丈夫、実は俺もあまり得意じゃないんだよね」

「そうなの?」

「歌うま と歌伝授はべつだから」

「そうなんだ、安心した 私だけ下手なんだと思ってた」

「翠ちゃんは下手なのではなく練習してないってだけだよ」

「分かった発声練習は家でもやるから、期待していて!」

「おう!」


デパートのロッカーから買い物袋を取り出し、タクシー乗り場へ。

今日は彼女の家まで送っていく予定だ、まあ彼女の家は隣町なので時間にして10分程度なのだが荷物もあることだし、家の前まで送ることにした。


「いやー買ったね」

「本当に大丈夫なの?」

「何が?」

「こんなに買ってもらって、いいの?」

「それは気にしなくて平気だよ、マーサにも同じくらい買ってあげたから」

「そうなんだ・・・」

「じゃあ遠慮なくもらっっておくね、ありがとう」

「おう」


車の中で数分話したところで彼女の住む高層マンションに着いた。


「ここまでで良いわ、目の前だし」

「分かった、じゃあ明後日8時にコウちゃんのうちの前ね」


明後日はマーサも同じ時間に俺のうちに来る予定、彼女らはキャリーバックでくる可能性が高い。

2泊なので着るものはそれほど多くないが、問題は俺が運ぶ衣装の方。

それにマーサはBGボディーガードの2人もいっしょなので、そのあたりはどうするのか電話かメールを入れておかないといけない。

結局マーサは一人で俺の家へ、BG(護衛)2人は直接品川駅へ行くことになった。

日曜日(旅行前)は、明日の準備と普段しないお片付けで、コウは昨日手に入れた服のコーディネートを何度となく合わせていた。


(いや別におしゃれしていこうというわけではないが)


と思いながらも結構はまっていた。


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